リージョナルフィッシュ株式会社のプレスリリース
弊社はこれまで、ゲノム編集技術をはじめとする次世代の品種改良技術を用いて、水産物の超高速品種改良を進めてきました。農産物・畜産物は「天然物が美味しい」という概念がなくなるほど品種改良が進んでおり、私たちは日常的に品種改良されたものを食べています。それに比べて、水産物はほとんど品種改良が行われていないため、原種(=天然物)の漁獲や天然物に近い品種の養殖が主流です。そのため、水産物には品種改良のポテンシャルが大きく残されています。
品種改良により人類にとって有用な性質、例えば可食部が多い、成長が早いなどの生産効率の向上、さらには美味しさの向上やアレルゲン物質を低減させるなど、付加価値を持つ品種を生み出すことができれば、食の安全保障および日本の水産業の課題解決に貢献することができると確信しています。
株式会社ユーグレナの創業メンバーである鈴木氏は、アカデミアとビジネスの両方に軸足を置き、ユーグレナ(ミドリムシ)の培養をはじめとする技術の社会実装に向けて、研究開発の視点から商品開発や経営にも従事してきました。仮説・実践・検証・修正のループを高速で回しながら技術の社会実装にむけた活路を見出し、リソースが少ないスタートアップ企業ならではの戦い方で事業の急成長に貢献しています。
技術を社会実装することに成功し、大学発スタートアップとして大きく成長した株式会社ユーグレナにて、経験とナレッジを蓄積してきた鈴木氏が弊社の「グロースディレクター」に就任することで、弊社は研究開発・事業推進の両面においてさらなる成長を企図しています。
研究開発面では、PMF(プロダクトマーケットフィット)を意識し、社会や消費者のニーズに応える研究開発を進め、事業推進面では、スタートアップ企業として勝ち筋の導出や事業規模の拡大を企図して、効果的な戦略・戦術を鈴木氏とともに検討し、迅速に実施していきます。
鈴木氏とともに弊社の研究・事業をさらに推進し、企業価値の向上を目指してまいります。
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鈴木健吾氏 コメント
生命科学という私と親和性が高いところで新たな挑戦の機会が与えられることを嬉しく思います。俗人的にならず、社会と対話しながらアップサイドを取りに行く研究の提案や助言を行い、リージョナルフィッシュの事業をグロースさせていきたいです。
私は宇宙開発に関わる「スペースシードホールディングス株式会社」の代表も務めており、2040年に人が宇宙空間に住むのではないかといわれるなか、「宇宙空間での養殖」にとても興味を持っています。ミステリークレイフィッシュのような単為生殖を行う生物に可能性を感じており、ゲノム編集との掛け合わせによりさらに「宇宙食」としての可能性が拓けると思うので、そのような研究も機会があればやってみたいですね。
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リージョナルフィッシュ株式会社代表取締役社長 梅川忠典 コメント
アカデミアでの研究を社会に実装していくうえで、研究者もビジネスの視点を持つことはとても重要だと思います。株式会社ユーグレナでの研究開発をリードし、また事業成長させてきた鈴木さんの経験は大変貴重です。両社は同じ大学発スタートアップであることから類似の課題も多くあり、それを乗り越えてきた経験は、今後の研究開発、事業拡大の双方においてプラスに働くことを確信しています。また、研究テーマとして、弊社のみでは手が付けられなかった分野にも積極的に挑戦していきたいです。結果として、弊社単体では届かなかったステージ・企業価値に、早期に到達できることを期待しています。
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鈴木健吾氏 プロフィール
株式会社ユーグレナ 共同創業者 兼 エグゼクティブフェロー。
2005年東京大学大学院農学生命科学研究科 修士課程在学中に株式会社ユーグレナの設立に携わり、共同創業者の一人として研究開発の責任者を担当。同年12月に世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功し、2024年よりエグゼクティブフェローに就任。
2016年、博士(農学)学位取得。2019年、博士(医学)学位取得。理化学研究所 微細藻類生産制御技術研究チーム チームリーダー、マレーシア工科大学 マレーシア日本国際工科院 客員教授、東北大学未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授(客員)を務める。
2024年1月、スペースシードホールディングス株式会社を創業。一般社団法人SPACE FOODSPHERE(https://spacefoodsphere.jp/) が実施する「SPACE FOODSPHERE」プログラムに参画し、宇宙×発酵、宇宙×医学、宇宙×養殖の3つの領域で、宇宙と地球上における「完全資源循環型かつ超高効率な食料供給システム」に関連する研究開発ならびに事業開発を推進する。
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リージョナルフィッシュ 会社概要
リージョナルフィッシュは、京都大学大学院農学研究科の木下政人准教授、近畿大学水産研究所の家戸敬太郎教授らによる共同研究で生まれた技術シーズをコアとして設立されたスタートアップ企業です。
オープンイノベーションを通じて、超高速の品種改良とスマート養殖を組み合わせた次世代水産養殖システムを作り「世界のタンパク質不足の解消(SDGs 2番:飢餓をゼロに)」や「日本の水産業再興および地域の産業創出(SDGs 8番:働きがいも経済成長も)」、「海洋汚染の防止(SDGs 14番:海の豊かさを守ろう)」を目指しています。
URL:https://regional.fish/