「好きなものを楽しく食べたから、まぁいっか」栄養バランスのよい食生活を楽しく実践する新しい手法を提案 食品メーカー、レシピ動画メディア等11社が共同で推進
味の素株式会社のプレスリリース
味の素株式会社(社長:藤江 太郎 本社:東京都中央区)が参画している、栄養バランスのよい食生活を実践する新しい手法「ツジツマシアワセ」を提案するプロジェクトは、この度全国展開を開始します。全国展開に向け、当社の他に食品メーカーやレシピ動画メディア運営会社など計11社が参画し、共同で本プロジェクトを推進します。また参画企業各社が作成した「ツジツマシアワセ」メニューを検索できるポータルサイトも7月19日より新たに公開されます。
「ツジツマシアワセ」 ポータルサイト https://tsujitsumashiawase.net
人生100年時代と言われる中、健康寿命をいかに長く保つかが社会的な課題となっています。健康的な生活には、毎日の食事で栄養素をバランスよく摂取することが重要である一方で、栄養バランスを考えて食べること自体が、生活者の日々の重荷となっている側面もあります。
「ツジツマシアワセ」は「その時食べたいものを楽しく食べること」を肯定します。「その時食べたいものを楽しく食べること」がWell-beingをもたらし、「栄養バランスの偏った食事による罪悪感」はその前後の食事でツジツマをあわせることで払拭する、という考え方に基づく「ツジツマシアワセ」という手法を提案していきます。
具体的には、栄養バランスを一食一食で整えるのではなく、例えば、少し野菜が不足していると感じた時には、一定の期間内に野菜の多い献立・メニューでツジツマをあわせればよい、という考え方です。好きな時に好きなものを食べながら、無理なく生活習慣病などの予防にも取組めるライフスタイルを推奨していきます。
本プロジェクトは昨年11月よりスタートし、神奈川県川崎市を中心に、交通広告やWeb広告、販売店の店頭でのサイネージ広告などを実施して生活者への「ツジツマシアワセ」の浸透を図ってきました。2024年4月に、生活者に対してプロジェクトについてのアンケート調査を実施したところ、好意的な評価を得られたことから、この度参画企業をさらに増やして全国展開することとなりました。
これに伴い、生活者が「ツジツマシアワセ」を実現できるよう、新たにポータルサイトを公開します。参画企業各社の「ツジツマシアワセ」メニューを、最近の食生活(野菜が不足している、塩分を摂り過ぎている等)や食材から検索することができます。
掲載メニューには、それぞれの栄養バランスに応じた「ツジツマシアワセ」マークを表示しているので、栄養素のことをよく知らなくても、わかりやすく、生活に取り入れやすい栄養バランスのツジツマあわせを実践できます。
*JANPS®(Japan Nutrient Profiling System):栄養バランスのよい食生活を実践する新しい手法として当社が開発した、日本の食文化に適した栄養素プロファイリングシステム。健康寿命延伸に関連する4つの栄養素・食材に着目し、食品中に含まれる栄養成分(Nutrient)の量を科学的な根拠に基づいて評価することで、献立・メニューの栄養素評価指標としています。
■2024年度の活動内容
特にお子様のいるご家庭で日々の食事作りへの悩みが増える夏休み期間に、広告展開を開始します。著名人が提案する「ツジツマシアワセ」メニューの発信をはじめ、プロジェクトの普及に向けた活動を予定しています。
また、「ツジツマシアワセ」を新しいムーブメントとして拡大させるため、さまざまなステークホルダーとともに発展すべく、当プロジェクトの考え方に賛同いただける企業や行政・研究機関などに対して随時参画を呼び掛けていく予定です。
■プロジェクト発足の背景と主旨
近年日本では、健康寿命の延伸が推進され、生活習慣病やロコモ(※1)予防のため、生活者の行動変容を促すさまざまな取組みが行われているものの、関連する疾患による死亡率は増加(※2)し、社会的な課題になっています。
しかし生活者にとって栄養バランスを考えることは難易度が高く、義務・負担であると捉えられています。若年層でも、栄養バランスを意識してはいるものの、自分の行動が正しいのかという不安・不満を感じたり、健康であると自覚していることから具体的な行動を起こしていなかったりする生活者が多いことが明らかになっています(2021年3月 プロジェクト事務局調べ、下記参照)。
以上のことから、本プロジェクトは、栄養バランスを考えて食べること自体の重荷を軽減し、「栄養バランスよく食べなければ」などの義務感や「今日は好きなものばかり食べたので栄養バランスが偏ってしまった」などの罪悪感を持つことなく、楽しくおいしい食生活を実現できる「ツジツマシアワセ」という具体的な手法の提案と啓発を行い、真にこころとからだが満たされた健康的な人生の実現をサポートしていきます。
※1)ロコモティブシンドロームの略称。運動器に障害が起こり、日常生活に何らかの支障が発生している状態を指す
※2)出典:厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況」
■参加企業一覧 ※順不同
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味の素株式会社
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江崎グリコ株式会社
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株式会社エブリー
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キッコーマン株式会社
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マルハニチロ株式会社
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株式会社 明治
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日清食品ホールディングス株式会社
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エスビー食品株式会社
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株式会社J‐オイルミルズ
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味の素冷凍食品株式会社
(プロジェクトサポーター)
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株式会社BiPSEE
■参加企業からのコメント ※順不同
味の素株式会社
多くの生活者を悩ませる栄養バランスの負担感を軽減することは、まさに食を通じてWell-beingの向上に貢献する活動であり、大きな社会価値を生み出すものであると考えます。
当社は、栄養バランスのよい食生活を実践する新たな手法を提案していく本取組みを推進するため、参加企業の皆様とともにチャレンジしてまいります。
江崎グリコ株式会社
Glicoグループは、存在意義(パーパス)である「すこやかな毎日、ゆたかな人生」のもと、生活者の健康維持・向上や、お客様の生活になくてはならない商品の充実に努めております。
本プロジェクトへの参加を通じて、生活者がより快適な食生活をおくり、健康的な毎日が過ごせるよう活動してまいります。
株式会社エブリー
『DELISH KITCHEN』は料理を楽しい体験にすることをミッションに、管理栄養士監修のレシピ動画を配信しています。レシピの栄養成分を無料公開するなど皆様の健康のサポートにも注力しています。
本プロジェクトを通して、栄養バランスを無理なく保ちながらも、料理や食べることをより多くの人に楽しんでいただけるよう、レシピメディアならではの知見やノウハウを活かし本プロジェクトの普及を推進してまいります。
キッコーマン株式会社
当社はコーポレートスローガン「おいしい記憶をつくりたい。」のもと、お客様のこころとからだの健康を願い、おいしく、楽しく、すこやかな食生活をお手伝いしたいと考えております。プロジェクトの主旨に賛同し、商品やレシピの提案を通して“楽しく栄養バランス”に取組んでまいります。
マルハニチロ株式会社
マルハニチロは創業以来140年あまり、魚とともに歩み、生活者のみなさまに魚の良質なたんぱく質やおいしさをさまざまな形でお届けしてまいりました。生活者の健康を応援する企業として、たんぱく質はもとより、心の負担なく栄養バランスのよい食生活を実践する新しい手法で心と体のWell-beingな食生活の実現を目指す、本プロジェクトに賛同いたします。
株式会社 明治
(株)明治は赤ちゃんからお年寄りまで幅広い世代の方々の生活に寄り添う食品の提供により、みなさまの日々の生活充実に貢献していきたいと考えています。
本プロジェクトへの参加を通じ、よりおいしく・楽しく、そして健康的な食習慣の浸透を目指し、他企業のみなさまと一緒に取組んでまいります。
日清食品ホールディングス株式会社
日清食品グループは、「美しく健康な体は賢い食生活から生まれる」という創業者精神「美健賢食」の考えのもと、お客さまの健康志向に応える製品の開発に努めています。
本プロジェクトの趣旨に賛同し、栄養バランスの良い食生活を手軽に実現できるよう、参加企業の皆様と取組んでまいります。
エスビー食品株式会社
エスビー食品は「『地の恵み スパイス&ハーブ』の可能性を追求し、おいしく、健やかで、明るい未来をカタチにします。」というビジョンを掲げています。本プロジェクト参加企業の皆様との共創活動を通じて、生活者の皆様が無理なく、楽しく、栄養バランスのよい食生活を実現し、おいしく、健やかな毎日を過ごしていただけるよう、取組んでまいります。
株式会社J‐オイルミルズ
当社は、目指すべき未来として「Joy for Life® -食で未来によろこびを-」を掲げ、「食べる」よろこびと「つくる」よろこびを社会に提供し、健康や環境などの社会課題の解決を通じて人々の暮らしに貢献していくことを目指しています。本プロジェクトに賛同し、商品とメニューの提案を通して“楽しく栄養バランス”の普及に取組んでまいります。
■有識者からのコメント
青森県立保健大学 学長、青森県立保健大学大学院健康科学研究科 教授
吉池 信男 様
「栄養」は、人々のWell-being のために、最も大切なことの一つです。生活習慣病予防などの「身体的」な健康に加え、毎日の生活での「精神的」な支えであり、また人と人とのつながりといった「社会的」な側面からも、よりよい食生活を多面的に捉え、実現していく必要があります。「栄養バランスのとれた食生活」が大事であることは、誰もが知っていることです。しかし、たくさんの栄養素の名前と細かい数字を並べて説明されても、なかなか理解や実行につながらない場合が多いと思われます。
本プロジェクトで用いられる、日本固有の食文化や習慣、健康課題を捉えた栄養プロファイリングシステム「JANPS®」は、そうした観点から有用なロジックであると考えます。健康寿命を伸ばし、Well-beingを高めるという観点からシンプルに4つの栄養素・食材に焦点を当て、「栄養のツジツマあわせ」というふんわりした表現によって、栄養や健康に関心が薄い層を含めたあらゆる人に親しみやすいものとなっています。
多くの人が、まずは見て、何だろう?と思い、実際に使ってみて、体感し、さらにこんな情報が欲しいな・・・とか、もっと簡単な方がよいのに・・・など、多様なフィードバックをいただきながらこのプロジェクトが、時代とともに進化していくことを期待しています。
慶應義塾大学 大学院健康マネジメント研究科 医学研究科医学部 衛生学公衆衛生学 教授
武林 亨 様
食べることの意味は、ひとりひとり、それぞれです。世界を見渡せば、国や地域によっても、さまざまです。それでも共通するのは、食は人を笑顔にすることですね。
人生90年、100年時代を迎えた日本で、自分らしく生きるにはどうすべきか。この究極のテーマのうち、土台となる健康と栄養については、医学、公衆衛生学そして栄養学の研究の取組みからさまざまな成果が蓄積され、発信されています。大切なことは、この膨大な科学的知見を、どのように日々の私たちの暮らしの中に織り込んでいくのか、持続可能な食べ方へとつなげていくのかです。
本プロジェクトの「栄養のツジツマあわせ」は、日々の食を、一食ずつ捉えるのではなく、もう少し長いスパンでトータルに。ちょっと肩のチカラを抜いた視点を提案しています。
食生活を自由に楽しみながら、笑顔の先にある健康としあわせを目指す。ひとりひとりのスタイル、生き方にあわせた食を提案する取組みに期待しています。
公益財団法人 Well-being for Planet Earth 代表理事
石川 善樹 様
現代を生きる人たちは、自分自身のからだの状態を把握する感覚が鈍ってきているような気がしています。「お腹が空いたから」ではなく、「ご飯を食べる時間になったから」ご飯を食べるなど、簡単においしいものに辿り着ける今の世の中で、ただ出されるものとして食を捉えるだけでなく、自分自身で料理をすることも大切だと考えています。実は、コロナ禍の中で、在宅勤務で料理をするようになった人ほど、Well-being度が上がる傾向も見られています。
ただ、すべての食事で料理をして、栄養バランスよくとらなければならない。というわけではないとも考えています。精神的な負担になってしまっては元も子もありません。一歩引いた視点から栄養のことを考えていくこのプロジェクトの考え方は、Well-beingの観点からも重要なものになると共感しています。
これまで、私たちはミクロな視点で、「これを食べると健康」「あれを食べると不健康」など、食や栄養というものを捉えてきました。しかし、もっとマクロな視点で、食や栄養全体をコントロールしていくという考え方も最近は重要視されるようになりました。
このプロジェクトが掲げる「栄養のツジツマあわせ」という考え方は、今後の食を通じたWell-being向上において、重要な指針になるはずです。
味の素グループは、“Eat Well, Live Well.”をコーポレートスローガンに、アミノサイエンス®で、人・社会・地球のWell-beingに貢献し、さらなる成長を実現してまいります。
味の素グループの2023年度の売上高は1兆4,392億円。世界34の国・地域に拠点を置き、商品を販売している国・地域は130以上にのぼります(2024年現在)。詳しくは、https://www.ajinomoto.co.jp/をご覧ください。