~アルコール代替品に求めているのは、アルコール特有の高揚感とリラックス感~
株式会社ミンテルジャパンのプレスリリース
昨今、あえてアルコールを飲まないライフスタイル(ソバーキュリアス)に注目が集まっています。2024年2月には、厚生労働省が適正なアルコール量を明記した、国内初の健康に配慮した飲酒に関するガイドラインを策定。アルコール消費量が減少傾向にある中、これから開催されるパリ五輪も、低/ノンアルコール飲料を片手に応援する人が増えるかもしれません。
そんな背景から、低/ノンアルコール飲料が脚光を浴びており、同カテゴリー商品も増加傾向にあります。本レポートは、同カテゴリー商品群において、日本でトレンドになりそうなトピックを調査・分析しています。ノンアルコール飲料では、単に味や香りを模倣するだけでなく、アルコールの効果までを再現する製品が登場し、商品開発も新たな段階に入っています。また、より健康志向が高まる生活者の中では、「L-テアニンドリンク」が、アルコールオルタナティブ(アルコール飲料の代替品)として注目されています。猛暑が続く夏の時期、アルコールに代わり「L-テアニンドリンク」を飲むことで熱帯夜を快適に過ごすことができるかもしれません。本レポートでは、消費者がどのような低/ノンアルコール飲料を求めているのか、市場トレンドにも触れながら明らかにしています。
ミンテルジャパンレポートについて詳しくはこちら:https://japan.mintel.com/japan-report-prtimes-0724
※本リリースの調査結果をご利用いただく際には、
必ず【ミンテルジャパンレポート 『低/ノンアルコール飲料トレンド 2024年』より】とご明記ください。
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アルコール消費量は世界的に減少傾向!
お酒好きなイメージのドイツやフランスでも低/ノンアルコール飲料消費量は増加
経済協力開発機構(OECD,※1)加盟国では、2021年の1人当たりのアルコール消費量は平均8.6リットルと10年前の8.9リットルに比べて減少しており、アルコール消費量の緩やかな減少は世界的なトレンドになっています。また、アルコール消費量の減少には低アルコール飲料やノンアルコール飲料の普及が大きく関与しています。
特にドイツでは、ビールの販売量全体に占める低/ノンアルコールビールの割合が10%に迫るほどで、市場において一定の影響力を持ち始めています。また、ワインで有名なフランスでも低/ノンアルコールビールは増加傾向にあり、ヨーロッパで年々厳しくなるアルコール飲料への広告規制も関連していると思われます。
※1:ヨーロッパ諸国を中心に日・米を含め38ヶ国の先進国が加盟する国際機関
出典:Mintel Market Sizes
https://marketsizes.mintel.com/query/201819725/segmentations/market
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“飲酒に関するガイドライン初策定から半年”
ソバーキュリアスの増加で日本のアルコール市場に異変!
2024年2月、厚生労働省は「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン※2」を公表し、生活習慣病のリスクを高める飲酒量を、男性は1日あたり純アルコール40g以上、女性は20g以上と定めました。
ミンテルが行った調査によると「日本では5人に1人がお酒を減らしている」と回答しており、アルコール市場に異変が起きています。 飲めないからではなく、おいしいからノンアルコールを選ぶ女性や、アルコールによる生産性の低下を意識してアルコールを減らしている男性など、ソバーキュリアス(あえてお酒を飲まないライフスタイル)と呼ばれる人が増加しています。また、アルコールを減らす目的として56%の人が「身体の健康の改善」と回答しており、健康意識の向上が伺えます。
※2:厚生労働省 「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37908.html
調査対象: 直近12か月間で飲酒量を減らした21歳以上のインターネットユーザー304人
アンケート実施月: 2月 2024 出典: Rakuten Insight/Mintel
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アルコール特有の「高揚感」と「リラックス感」を再現!
睡眠不足を解消するアルコールにかわる「L-テアニンドリンク」
ミンテルが行った調査によると、アルコール飲料の代替品を飲んだ消費者の中で、アルコールの味や香りの再現を重視する人はわずか15%に過ぎないという結果が出ています。多くの人々がアルコール特有の「酔い」による精神的な「高揚感」や「リラックス感」を重視しており、エナジードリンクはカフェインによる覚醒効果で高揚感を模倣でき、日本でも30代男性の4人に1人はアルコールの代わりとして利用しています。
また、アメリカをはじめとした欧米諸国や日本では、リラックス感を再現するために、L-テアニンを含む製品が増えており、ストレス解消効果を訴求する商品が市場に登場しています。L-テアニンは、アミノ酸の一種でリラックス効果や睡眠の質改善に効果があり緑茶にも含まれる成分です。
ミンテル 世界新商品データベース(GNPD)によると2020年以降、欧米を中心に
L-テアニンを含む飲料の数は増加しており、アルコール代替品として位置づけが
意識された商品も増加しています。
*2024年は2月までのデータ
出典:Mintel GNPD
■ミンテル ジャパンレポートについて
新製品開発のヒントになるグローバルトレンドと日本におけるその意味について理解を促し、日本市場における商機を探るレポートシリーズ。「美容・化粧品」、「ライフスタイル」、「食品・飲料」分野のレポートをサブスクリプション方式でご提供しています。グローバルと日本、双方の視点でトレンドを捉えることが可能です。
■ミンテル 世界新商品データベース(GNPD)について
世界86ヵ国の日用消費財の新商品を、原料や訴求内容から検索することができるデータベースです。世界各国に配置されたミンテルの調査員が、日々新商品の収集を行うことで、毎月約4万点の商品パッケージ情報をデータベース化し、GNPDを構築しています。商品のあらゆる情報を掲載しているため、様々な視点から世界の製品トレンド分析を行うことが可能です。
■市場調査会社ミンテルの強み
ミンテルに在籍する各分野の専門家であるアナリストは、GNPDに蓄積されたデータや独自の消費者調査、外部データなどを組み合わせて、消費財業界のグローバルトレンドと市場変化の予測を行い、レポートを執筆しています。ミンテルは常に「消費者」に焦点を当て各サービスを展開しており、「消費者が何をなぜ求めているかを探るエキスパート(Experts in what consumers want and why.)」をコーポレートスローガンとしています。
■株式会社Mintel Japan(ミンテルジャパン)
ミンテルジャパンは、ロンドンに本社を置く大手市場調査会社「Mintel Group」の日本法人です。専門分野のアナリストと新商品の調査員を世界各国に配置し、独自の消費者調査や新商品情報の収集を行っております。
その独自のデータを基にした消費財業界のグローバルトレンドと市場変化の予測に強みがあります。日本では主に「美容・化粧品」「食品・飲料」「ライフスタイル」の3分野に注力し、サービスを展開しています。
≪ご利用条件≫
情報の出典元として【ミンテルジャパンレポート 『低/ノンアルコール飲料トレンド 2024年』より】の明記を
お願いいたします。
■会社概要
企業名 :株式会社ミンテルジャパン
本社所在地 :東京都千代田区丸の内二丁目4番1号 丸の内ビルディング18階
代表 :リチャード・カー
設立日 :2008年03月
事業概要 :トレンドレポートの販売、市場調査、市場分析等
WEBサイト:https://japan.mintel.com/