18~34歳の若年層に聞く「若者の心と体の健康に関する実態調査」実施 若年層の半数が「健康・体調」に悩みあり

不調により仕事のパフォーマンスが3割低下しているという実態も

サントリー食品インターナショナル株式会社のプレスリリース

サントリー食品インターナショナル(株)は、食品事業を通じて、心身ともに豊かな生活の実現を応援するため、生活者理解の一助として、次世代を担う18~34歳の若年層を対象に、「若者の心と体の健康に関する実態調査」を実施しました。

サントリー食品インターナショナル(株)は、食品事業を通じて、心身ともに豊かな生活の実現を応援するため、生活者理解の一助として、次世代を担う18~34歳の若年層を対象に、「若者の心と体の健康に関する実態調査」を実施しました。

主な調査結果は以下の通りです。

若年層の半数が「健康・体調」に悩みを抱えている

●「仕事・勉強」(60.6%)に次いで「健康・体調」(53.0%)への悩みが多く、「美容」や「恋愛」を上回る。

不調により仕事のパフォーマンスが約3割低下

●働く若年層の65.0%が、心理的不安をはじめとする心身の不調が職場の人間関係に影響していると回答。

●直近の自身の仕事を0~100%で評価すると、不調によるパフォーマンス低下は約3割にのぼる。

深刻に感じる一方、対処できていない不調 第1位 男性「ED※1症状」、女性「PMS※2症状」

●男性が深刻に感じる不調1位は「AGA※3症状」(81.7%)、2位が「ED症状」(74.5%)となっている。一方、自覚していても対処できていないことの1位は「ED症状」(42.3%)。

●女性が深刻に感じる不調1位は「不眠症」(81.1%)だが、2位以下には「イライラする/怒りっぽくなる」「女性特有の毎月のイライラ期がある」「落ち込みやすい/不安になりやすい」といった、PMSとも考えられる症状が多くランクインしている。にもかかわらず、対処できていないと回答した人は「PMS症状」が42.1%でトップ。

「若者の心と体の健康に関する実態調査」調査概要

■実施時期:2024年5月31日(金)~6月3日(月)

■調査手法:インターネット調査

■調査対象:健康課題がある18~34歳の男性423人、女性441人

■調査主体:自社調べ

★構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

※1 ED…勃起障害/勃起不全(Erectile Dysfunction)

※2 PMS…月経前症候群(Premenstrual Syndrome)

※3 AGA…男性型脱毛症(male pattern hair loss, androgenetic alopecia)

〈全体〉若年層(18~34歳)の不調の実態

若年層の日常的な悩みは「仕事・勉強」「健康・体調」「美容」

18~34歳の若年層864人(男性423人、女性441人)を対象に、「若者の心と体の健康に関する実態調査」を行いました。

普段悩んでいることを聞くと、「仕事・勉強」(60.6%)、「健康・体調」(53.0%)、「美容」(40.7%)の順となりました。男女別に見ると、男性は「仕事・勉強」(66.4%)、「健康・体調」(47.9%)、「恋愛」(32.6%)の順、女性は「仕事・勉強」(59.0%)、「健康・体調」(54.4%)、「美容」(46.3%)の順となりました[図1]。

男女ともに、およそ半数が「仕事・勉強」や「健康・体調」の悩みを抱えており、恋愛や美容を上回る結果となっています。

[図1]

働く若年層の65%が、職場の人間関係において影響を与えている不調があると感じている

仕事を休むほどではないものの、心身に不調をきたし、仕事の効率が落ちていることを英語でプレゼンティーズム(presenteeism)と呼びます。業務のパフォーマンスが十分に発揮できず、生産性が低下すると言われ、昨今「健康経営」視点でも課題とされています。

[図1]で何らかの悩みがあると回答した若年層のうち、働く男女579人に、職場の人間関係において影響を与えている不調があるか聞いたところ、全体の65.0%が「影響を与えている不調がある」と回答しています[図2]。

[図2]

当設問については、スクリーニング調査結果および当設問の回答者をベースとして18~34歳の男性・女性の人数構成を補正し、ゆがみのない回答結果となるよう集計しています。

〈男女別〉不調の実態

男性は「不安」や「倦怠感」、女性は「イライラ」や「肌荒れ」に悩まされている

不調の症状は性別で異なる傾向が強いことから、ここからは男女別に回答データを確認します。

普段感じている不調の症状について、男性は「落ち込みやすい/不安になりやすい」(32.3%)と回答した人が一番多く、次いで「だるい/全身に倦怠感がある」(29.2%)、「とにかく眠くなる」(28.0%)の順となっています。

一方女性は、「イライラする/怒りっぽくなる」(45.5%)、「肌が荒れる」(45.1%)、「落ち込みやすい/不安になりやすい」(44.5%)がトップ3となりました。その3項目に加え、「食欲増加/甘いものが食べたくなる」「だるい/全身に倦怠感がある」「とにかく眠くなる」といったPMSとも考えられる症状がランクイン。「PMSの症状がある」と自覚している女性は31.8%ですが、上記ランクインしたPMSとも考えられる6症状のうち、いずれかに悩む女性は86.7%にも上ります[図3]。

[図3]

不調において深刻度が高いのは、男性が「AGA」、女性は「不眠症」

普段感じている不調の深刻度は、男性は「AGAの症状がある」(81.7%)、「EDの症状がある」(74.5%)、「男性としての自信が持てない」(73.3%)の順でした。また、女性は「不眠症である」(81.1%)、「女性特有の毎月のイライラ期がある」(73.4%)、「勉強や仕事が手につかない」(73.1%)の順となりました[図4]。

[図4]

自覚していても対処できていない不調、男性1位は「EDの症状」 女性1位は「PMSの症状」

自覚はあるものの対処できていない不調について回答してもらったところ、男性が対処できていない不調は「EDの症状がある」(42.3%)、「人と会いたくなくなる/家にひきこもりたくなる」(37.7%)、「男性としての自信が持てない」(34.7%)の順となりました。深刻度が高い不調2位の「EDの症状がある」は、深刻であると自覚していても、「対処できていない」と答えた人の割合が全ての不調の中で最も多くなっています。一方、女性が対処できていない不調は、「PMSの症状がある」(42.1%)、「イライラする/怒りっぽくなる」(40.8%)の順で、ともに約7割が深刻度が高いと感じているものの、「対処できていない」不調の上位に挙げられました[図5]。

[図5]

〈男女別〉仕事と不調 プレゼンティーズムの実態

[図2]では「職場の人間関係に影響を与えている不調がある」と全体の65.0%が回答しており、男女別に見てみると男性の67.8%、女性の63.7%という結果でした[図6-1]。

[図6-1]

不調により仕事のパフォーマンスがどの程度落ちるのか、病気やけががない時を100%として、直近の自身の仕事を0~100%で評価してもらいました。すると平均で男性は71.2%、女性は72.4%となり、男女とも不調によるパフォーマンス低下はおよそ3割と推測されます[図6-2]。

[図6-2]

[図6-1][図6-2]の回答結果については、スクリーニング調査結果および当設問の回答者をベースとして18~34歳の男性・女性の人数構成を補正し、ゆがみのない回答結果となるよう集計しています。

プレゼンティーズムの要因となる不調は、男女とも「落ち込みやすい」などの心理的不安がトップ

女性は「PMS」「女性特有の毎月のイライラ期」も仕事のパフォーマンスに影響を与えている

[図6]で「100%のパフォーマンスが発揮できていない」と答えた人(男性302人、女性211人)に、仕事のパフォーマンスに影響を与えている不調を聞くと、男女ともに「落ち込みやすい/不安になりやすい」(男性22.4%、女性17.2%)がトップでした。

次いで男性は「だるい/全身に倦怠感がある」(21.7%)、「イライラする/怒りっぽくなる」(17.3%)の順となり、女性は「とにかく眠くなる」(17.2%)が同率でトップ、次いで「イライラする/怒りっぽくなる」(17.0%)の順でした[図7]。

プレゼンティーズムの要因となるのは、男女ともに「落ち込みやすい/不安になりやすい」を筆頭に、「だるさ」  「イライラ」「眠気」などが共通しています。5位以降は男女差があり、女性では「PMSの症状がある」(13.5%)や「女性特有の毎月のイライラ期がある」(9.7%)なども仕事のパフォーマンス低下の原因となっています。

[図7]

〈男女別〉不調の相談実態

男性は性などのデリケートなテーマは相談しづらい

自分の不調について、誰かに相談することに抵抗があるかどうか、不調の症状別に聞いてみました。

男性が相談しやすい不調の症状は「肌が荒れる」(69.2%)、「むくみ」(69.0%)、「だるい/全身に倦怠感がある」(67.7%)の順で、逆に相談しづらい症状は「EDの症状がある」(73.4%)、「男性としての自信が持てない」(73.2%)、「性欲がわかない」(67.8%)が上位に挙げられました[図8-1]。

[図8-1]

女性は「体臭・口臭」などのニオイや「他人の視線」などに関して、相談しづらいと感じている

女性が相談しやすい不調の症状は「肌が荒れる」(75.1%)、「むくみ」(72.6%)、「食欲増加/甘いものが食べたくなる」(72.0%)の順で、逆に相談しづらい症状は「体臭・口臭が気になる」(69.8%)、「他人の視線が気になる」(67.6%)、「人と会いたくなくなる/家にひきこもりたくなる」(63.6%)が上位に挙げられました。女性特有の「PMSの症状がある」については、62.3%が相談しやすいと答えています[図8-2]。

[図8-2]

相談しづらい不調の相談相手、男女とも「共有できる人はいない」が多い

相談しづらい不調について誰となら共有できるかを聞くと、「共有できる人はいない」が男女とも多くなっています。男性は「男性としての自信が持てない」(35.4%)、女性は「体臭・口臭が気になる」(38.9%)など、3割以上が誰にも相談できず、一人で抱え込んでしまっていることが伺えます[図9]。

[図9]

深刻な不調と自覚していても、「医療機関を受診」する若年層は少ない

[図4]の深刻度の高い不調を感じた時にすることを聞くと、男性は「インターネットや書籍で対処法を調べる」、女性は「何もしない・我慢する」が多くなっています。深刻な不調と自覚していても、医療機関を受診する若年層は少ないようです[図10]。

[図10]

深刻と自覚していても、対処できていない不調 第1位「PMS」と「ED」について、専門家に聞く

奥田弘美先生(おくだ・ひろみ)

日本医師会認定産業医(労働衛生コンサルタント)・精神科医(精神保健指定医)株式会社朗らかLabo代表取締役。都内約20か所の企業での嘱託産業医として、働く人の心身のサポートに日々携わっている。

心と体はつながっています。食事と睡眠のセルフケアで心身を整え、不調対策に役立てましょう

若い世代は基本的に元気なので、セルフケアを怠りがち

18~34歳の若い世代の健康に関する特徴を挙げると、まず基本的に体力があり、多少無理をしても大きな支障にはならず、健康診断などの数値にも不調が表れづらいです。加えて、美容や肉体改造など見た目への関心は高いものの、健康に関してはあまり意識しておらず、その分セルフケアも怠りがちです。また、ここ数年のテレワーク環境で、顔と顔を合わせた直接的なコミュニケーションが減少したことで、対面で相談する機会が少なく、悩みがあっても一人で抱え込んでしまうケースも見られます。

女性を悩ませる「PMS」。まずは「食事」と「睡眠」の基本的なセルフケアを見直してみては?

今回の調査では、この世代の女性の約3割がPMSの症状を自覚していますが、程度の違いこそあれ、生理がある女性の多くがPMSの症状を抱えていると思います。寝込むほどではなくても、何かしらの不調を感じる女性は多いのでは?原因は一つではないと思いますが、セルフケアが十分にできていないことも、要因だと考えられます。セルフケアといっても特別なことではなく、健康の土台となる食事や睡眠を整えることが大切です。必要な栄養を取り入れる「食事」と、心身をメンテナンスする「睡眠」という、毎日の基本的なセルフケアができていないと、ストレスに感じる何かが起きた時に不調が出やすくなり、PMSの症状も悪化する傾向が見られます。心や体に不調を感じたら、まずは食事と睡眠の基本のセルフケアを徹底し、心身がリラックスする時間を増やしてください。不調を我慢せず、早めのケアが大切です。貧血気味の方は、鉄分が多めの食事を日ごろから心掛けるなど、自分で自分をケアする習慣を持ちましょう。

心と体はつながっています。体を整えることで、心の元気にもつながります

心(メンタル)と体(フィジカル)はリンクしており、心は体の一部です。体を整えることで、心や気持ちにもよい影響をもたらします。公私ともにきちんとしなければ、と頑張りすぎてしまうこともありますが、PMSで体がつらい時は、自分で自分をいたわって甘やかすことも大切です。「◯◯しなくちゃ」のマイルールを緩め、体を休めることも大切なセルフケアです。

武神健之 先生(たけがみ・けんじ)

日本医師会認定産業医。一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事。

外資系の金融業・コンサルティング業など20以上のグローバル企業で、通算10,000件以上の健康相談やストレス・メンタルヘルス相談を実施。働く人のココロとカラダの健康管理をサポートしている。

正しい情報を得て、セルフケアを始めてみましょう。まずは今より“一歩だけ”よい食習慣を

若年男性の6人に1人が悩む「EDの症状」は、メンタルに起因するものが多い

産業医面談の中で、20~30代の若手社員からEDの相談を受けることはあまりないのですが、雑談をする中で「そういえば…」と相談されることはあります。話を聞くと、仕事がうまくいかずにストレスを抱えているとか、職場の人間関係に悩んでいるとか、若い世代は精神的なダメージからEDの症状を経験することが多いようです。

相談もできないし、検索しても答えが見つからない…自助努力で対処するのは難しい

EDはAGAや肌荒れと比べて自分でできるケアが少なく、インターネットで検索しても薬の服用ぐらいしか選択肢がない、かといっていきなり病院に行くというのは抵抗感がある…と、どんどん不安が膨らみ負のスパイラルにはまり込んでしまいがちです。他人には相談しづらいし、自分でもどうしていいか分からないので、自助努力で対処するのが難しい状況に陥ります。EDの症状の要因は人それぞれ異なりますが、相談しづらいと感じる人が多いので、負のスパイラルから抜け出すきっかけがつかめないのだと思います。

「基本のき」となるセルフケアは「毎日の食事」。今より“一歩だけ”よい食習慣を始めてみましょう

基本のセルフケアとして忘れてはいけないのが、毎日の食事です。昔から言われていることですが、バランスのよい食事を心がけることが大切です。若い世代は食事をおろそかにしてもなんとかなると考え、後回しにしがちですが、ストレスに強い心身も、もちろんEDの症状にも、何を食べているかが大きく影響します。当たり前すぎてつまらないと思うかもしれませんが、ごく普通のことをちゃんとすることが大事です。食生活を大きく変えるのは難しいかもしれませんが、普段朝ごはんを食べる習慣がない人も、少しでいいので朝食を取ってみるなど、今より一歩、よい食習慣を始めてみましょう。その積み重ねが、あなたの不調を軽くしてくれる、大切なセルフケアとなるのではないでしょうか。

サントリー食品インターナショナル(株)は、若者の心と体の健康に関する本調査結果を、今後の活動の参考にしてまいります。

▽本件に関するお客様からの問い合わせ先

サントリーお客様センター https://www.suntory.co.jp/customer/

                                        以上

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