ノンアルコール飲料が飲酒量に及ぼす影響を調査

筑波大学との共同研究を社会実装に向けて拡大「健康経営」推進企業の飲酒習慣がある従業員278名を対象に8月26日から開始

アサヒビール株式会社のプレスリリース

アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 松山一雄)と筑波大学は、「健康経営」を推進する企業の厚生労働省が定める「生活習慣病のリスクを高める量」の飲酒習慣がある一部の従業員を対象※1に、ノンアルコール飲料の提供が飲酒量に与える影響に関する研究を8月26日から社会実装に向けて開始します。企業の「健康経営」推進のために、他企業の協力を得ながら研究を実施することで、社会的なアルコール課題の解決に向けた知見の獲得を目指します。

※1:対象者はアルコール依存症の患者、肝疾患の既往、妊娠中や授乳中の方を除いた20歳以上で、週に4回以上飲酒し、その日の飲酒量が男性で純アルコール40g以上、女性で同20g以上の方

アサヒビールと筑波大学によるこれまでの共同研究では“飲酒量が多い人にノンアルコール飲料を提供することで飲酒量が約30%減少する”ことが既に実証されています。この成果を基にして新たに実施する本研究では、アルコール関連問題解決への取り組みに賛同いただき「健康経営」を推進する企業において、当社が開発した飲酒量を可視化するサービス「飲酒量レコーディング」(https://www.ab-drinkingrecord.jp/) を用いた調査に取り組みます。ノンアルコール飲料を無償で提供するグループ(介入群)と提供しないグループ(非介入群)の2つのグループに対象者を分け、それぞれのグループごとにおいて日々の飲酒量や頻度を記録して分析します。参加企業は三井化学株式会社※2と株式会社資生堂で、参加者数は2社計278名の予定です。

※2: 茂原分工場、VISION HUB™ SODEGAURA、岩国大竹工場の3工場が対象

アサヒビールと筑波大学は、不適切な飲酒の課題解決に向けて2022年から共同研究を実施しています。アルコール関連問題対策の第一人者である筑波大学の吉本尚准教授(所属:医学医療系地域総合診療医学)の研究グループと互いの知見や強みを生かして、これまで多量飲酒など不適切な飲酒の社会課題に対する科学的根拠に基づいた研究を進めてきました。本年2月には、厚生労働省が飲酒に伴うリスクに関する知識の普及の推進を図るため、「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表しました。日本国内で生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している方は約1,200万人※3と推計されます。今回の取り組みに加え、「飲酒量レコーディング」の展開拡大、適正飲酒セミナーの実施など、企業・大学・医療機関と連携することで「お酒とのいい関係」を長く楽しめる社会の実現を目指し、将来的には健康経営の推進をサポートする取り組みを展開していきます。

※3:国民健康・栄養調査(令和元年)の生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合より推計

アサヒビールは、アルコール関連問題に取り組む「責任ある飲酒」を重要課題の1つと位置づけ、「不適切な飲酒の撲滅」と「新たな飲用機会の創出によるアルコール関連問題の解決」に努めています。その推進に特化したResponsible Drinking部を9月1日付で新設し、産学医の分野で不適切飲酒の撲滅に向けた取り組みに注力します。「責任ある飲酒」の推進をより強化することで、お客さまが“お酒とのイイ関係”を楽しめる社会の実現を目指します。

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