ヒトミルクオリゴ糖 2FLがインドにて食品原料として承認

キリンホールディングス株式会社のプレスリリース

 キリンホールディングス株式会社(社長 COO 南方健志)の子会社である協和発酵バイオ株式会社(社長 深田浩司、以下協和発酵バイオ)が製造・販売を行うヒトミルクオリゴ糖(Human milk oligosaccharide; 以下HMO)として初めて、2’-フコシルラクトース(以下2’-FL)が、インド食品安全基準局(Food Safety & Standards Authority of India : FSSAI)により食品原料として、2024年9月2日(月)に承認されました※1。これにより、当社のHMOのグローバル事業領域が新たにインドへと拡大します。

 

 インドは、2023年より世界で最も人口が多い国となり、その人口増加は今後40年間続くことが想定されています※2。また、名目GDPで世界第5位の経済大国であり、国民の栄養や運動などの健康に対する意識も高まっていることから、安全な栄養素の需要は今後も持続的に高まることが想定されます※3・4。インド市場への展開により、当社が理念として掲げる世界の人々の健康と豊かさへの貢献をさらに高めていきます。

 

 協和発酵バイオは、1990年代からHMO研究開発の最前線に立ち、2000年に世界で初めて工業レベルでのHMO大量生産システムを構築しました※5。2022年11月には、タイに新設した最先端の工場でHMO3品目の商業生産を開始し、既に東南アジアや欧州において販売を開始しています。今後、食品原料の申請が承認された国・地域で、HMOの展開を拡大させていきます。

※1:List of product(s)/ingredient(s) applications “Approved/Rejected/Closed/Withdrawn/Under Process” under FSS (NSF & FI) Reg., 2017 as on 2nd September, 2024.

※2:World Population Prospects 2022, United Nations.

※3:GDP per capita, current prices, 2021, International Monetary Fund.

※4:“Experts highlight rising demand for nutrition and fitness coaching in post-Covid era”, 27th June, 2024, Times of India.

※5:Tetsuo Endo et. al.,Appl. Microbiol. Biotechnol. 53, 257-261 (2000)

 

■「ヒトミルクオリゴ糖(HMO)」とは

母乳に含まれるオリゴ糖の総称です。母乳中の固形成分の中では、ラクトース、脂質に次ぐ、3番目に多い成分で、これまでに200種類以上のHMOが母乳から発見されています。牛乳や他哺乳類由来の乳にはほとんど含まれず、特にヒトの初乳に多く含まれることから、乳幼児の免疫や腸内細菌層の形成に重要な成分であることが知られています。HMO入り粉ミルク市場は欧米で継続的に伸長しているだけでなく、人口増加が見込まれる中国・東南アジア地域でも消費拡大が期待されており、今後の年平均成長率は20%~30%程度と予測されています※6。

※6:Barclays, “HMOs the next frontier of Infant Formula innovation”, March 2022

     HMO入り粉ミルク市場の年平均成長率は、2022年~2027年にかけての予測値

 協和発酵バイオは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。

 

 キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。

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