レミー コアントロー ジャパン 株式会社のプレスリリース
レミーコアントロージャパン株式会社(東京都港区/ゼネラルマネージャー ザビエ・タロ)が取り扱うシャンパーニュのメゾン テルモンは、再生型有機農業の促進団体リジェネラティブ・オーガニック・アライアンス(以下、ROA)との共同開催で、再生型有機農業の長所に着目するとともに、この農業を急速に拡大していく必要性を強く訴える欧州初のROA公開討論会を、10月11日に開催しました。
シャンパーニュ地方における有機農業の先駆者であるメゾン・テルモンは、シャンパーニュ・メゾンとしてフランス初のリジェネラティブ・オーガニック〈再生有機〉認証®(以下、ROC™)を取得しました。
アメリカで2020年に誕生したROC™は、「母なる自然の名のもとに」プロジェクトを通じてメゾン・テルモンが掲げる未来像とみごとに合致しています。植樹や被覆植物の導入などの取り組みを通じて環境を守り生物多様性を尊重し、土壌の再生を推進するためには、有機農業の推進と手を携えていく必要があります。それは除草剤や合成殺虫剤、合成殺菌剤、化学肥料の使用から完全に排除することでもあります。これらの取り組みは切っても切れない関係にあり、現在、世界で200ものブランドがこの理念に共感し、ROC™認証製品を市場に投入しています。
メゾン・テルモンは、さらなる有機農業の進展に貢献したいと考え、ROAの協力のもと、2024年10月11日、フランス・ダムリーにて、ヨーロッパ初のROCに特化した公開討論会を開催、当日は、様々なプレゼンテーションと表彰式を開催し、100人もの参加者がありました。葡萄畑の麓にあるテルモンの倉庫を舞台に、フランス大統領のガストロノミーに関する個人代表を務めるギョーム・ゴメス氏、フランスの有機農業開発促進機関「Agence BIO」の理事ロール・ヴェルドゥー氏にもご支援をいただきました。
ROAの設立者であり、エグゼクティブ・ディレクターを務めるエリザベス・ウィットロー氏はこの日、再生型有機農法の概要と、農家と地域社会にもたらす利益について説明を行いました。健康な土壌は炭素を吸収し、干ばつや洪水といった異常気象に耐える回復力を高めるということが、科学的に証明されています。近年、再生型有機農法は拡大を見せ、世界中で6万平方km超の広さの農地が、再生型有機農法にて耕作されることを説明いただきました。また、すでにROC認証を取得しているオーストリアのワイン醸造家アレックス・ツァーヘル氏は、この認証に伴う責任ついて自身の体験談をはじめ、ヨーロッパにて再生型有機農業の推進に注ぐ意欲を語りました。メゾン・テルモンにてセラーマスターとして栽培醸造責任者を務めるベルトラン・ロピタルと、コンサルタントを務める葡萄栽培専門家フランク・メイジーは、シャンパーニュでの再生型有機農業に課せられた責務にたいする実証体験、そして何よりも、利点を紹介しました。さらに、テルモンCEOのルドヴィック・ドゥ・プレシが、メゾン・テルモンの熱心な取り組みを強く訴え、これまで「母なる自然の名のもとに」のもとに畑の有機転換を推進してきた軌跡を振り返りました。
公開討論会は、誰もが同意する理念で締めくりました。その理念とは、自然への配慮を尽くした葡萄栽培は、土壌とそこに生きる生物たちにとって、ワインにとって、そして人間にとって、業界の未来を象徴するものであり、実現可能で望ましいだけでなく、不可欠であることを世界に示すことです。
「持続可能な農業を実現するには、これまでの農業慣行を徹底的に変える必要があります。改革こそが有機農業であり再生型農業です。フランスのシャンパーニュ地方のワイン醸造家たちも決して例外ではありません。ここにいるわたしたちの誰もが、環境危機に対する長期的な解決策を生み出す原動力となることができます。ヨーロッパ初の画期的なライブ・フォーラムを開催して、変革の先頭に立ってくださったテルモンの皆さんに深く感謝申し上げます」
エリザベス・ウィットロー ROAエグゼクティブ・ディレクター
「有機プラス再生型農法、イコール未来の葡萄栽培です。ごくシンプルな公式ではありませんか。これこそが、真に環境を重視した農法を実践するための唯一の道です。テルモンは、『わたしたちすべての思いを大地へ』を信念としており、この信念をできるかぎり多くの人々と分かち合いたいと願っています。さあ、真に持続可能な葡萄造りの未来を築くために、高みを目指していきましょう。ここシャンパーニュから始めて、世界へと広げましょう」
ルドヴィック・ドゥ・プレシ テルモンCEO
リジェネラティブ・オーガニック・アライアンス(ROA)について
ROAは、有機農業の研究で知られる米ロデール研究所、米オーガニック製品企業ドクターブロナー、そして米アウトド用品ブランドのパタゴニアによって、2017年に設立されたNPO団体です。ROAは、企業やブランドがROC™(リジェネラティブ・オーガニック認証®)の取得を進める際の認証基準を監督しています。ROAの設立メンバーには、国際的な畜産動物福祉団体「CIWF(コンパッションインワールドファーミング)」、独有機農業団体「デメーター」、公正な貿易を推進する米NPO「フェアワールドプロジェクト」、環境に配慮した繊維素材を推進する国際NGO「テキスタイルエクスチェンジ」が名を連ねます。ROC™は有機認証の基本要件にとどまらず、土壌の健康、動物福祉、そして農業従事者の公正な労働を目指して、世界最高レベルの意欲的な基準を掲げています。
ROAは、従来のビジネス常識に疑問を投げかけ続ける、先見性のあるリーダーたちによって設立されました。ROC™は、再生型農業の可能性とあるべき姿を実証し、明確化するための高い基準を設けることを目指して創出されました。それは総体的な農業であり、資源を再生し、土壌微生物や動物、そして労働者に至るまで、農業にかかわるすべての構成要素に配慮した総合的な農業です。
◆メゾン テルモンについて
1912年創業のシャンパーニュ『メゾン・テルモン』は、フランスのシャンパーニュ地方エペルネ近郊のダムリーにあります。シャンパーニュ暴動の直後という不穏な時期に、地元の勇気ある葡萄栽培家アンリ・ロピタルが始めたこのメゾンは、現在に至るまで家族経営を貫き、先見性を保っています。4代目にあたるセラーマスターと葡萄栽培責任者を兼ねるベルトラン・ロピタルは「美しい地球を守ることがおいしいシャンパーニュ造りに繋がる」という信念を掲げ、2017年に一部の区画で初のAB(有機農業)認証を取得し、レミーコアントロー・グループが株式の過半数を取得した後、2021年に「母なる自然の名のもとに」という環境プログラムを開始しました。この目的は、環境への影響を最小限に抑えながら、極めて高品質なシャンパンを生産することです。自社農園およびワイン生産パートナーの区画100%を有機栽培農地転換、生物多様性の保全、二酸化炭素排出量の大幅削減に関する活動を行っています。すでに実施中の、ギフトボックスやその他の不必要な包装の廃止、ボトルの軽量化、リサイクルガラスではない透明ボトルや特殊ボトルの廃止、ボトルの航空輸送の完全停止、再生可能エネルギー使用などの取り組みは、今後も拡大予定です。またテルモンは、2030年までにクライメートポジティブを、2050年までにネットポジティブの実現を目標に掲げています。爽やかかつ骨格のあるスタイルはテンションとフレッシュさのはざまにあり、繊細ながらもバランスの取れた酸味が特徴のメゾンのワインは、印象的な余韻が続きます。そしてメゾンのシャンパーニュは、華美すぎず、シンプルすぎず、しっかりとした構成で、親しみやすく、洗練されたテルモンの骨格のあるボディと際立った軽さ、というパラドックスが特徴の独特の存在感を放っています。
●コーポレートサイト:https://jp.champagne-telmont.com/
●オフィシャル画像 :https://x.gd/woSCt