「ぐるりこⓇ」ブランドの立ち上げ、グローバルなアップサイクルフード市場への参入に着手
ASTRA FOOD PLAN株式会社のプレスリリース
三菱UFJモルガン・スタンレー証券「Japan Inclusive Ventures Lab」に採択
ASTRA FOOD PLANは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が提供する、スタートアップ伴走プログラム「Japan Inclusive Ventures Lab」(以下 JIVL)に採択されました。今回の採択企業は2社で、約半年間の伴走支援および2,500万円の出資を受けます(※1)。
Japan Inclusive Ventures Labは、米州およびヨーロッパ・中東・アフリカ地域で展開しているMorgan Stanley Inclusive Ventures Lab(MSIVL)の日本版として2024年からスタートしたプログラムで、半年にわたり、ブランディング、投資家に向けたピッチの作成、バリュー・プロポジションの向上、財務および販売戦略の立案などのカリキュラムが提供されることが特徴です。
(※1)出資比率はJIVLの規定に基づき、5%未満
新感覚クラフト調味料「ぐるりこⓇ」ブランドの立ち上げおよび、グローバルなアップサイクルフード市場の展開に着手
今回の出資及び約半年間の伴走支援を通して、当社が現在注力している『過熱蒸煎機』を用いたアップサイクルフードの自社ブランド「ぐるりこⓇ」の立ち上げおよび、マーケティング展開を進めてまいります。また、2025年2月にはニューヨークまたはロンドンでのDemo Dayでのピッチも予定しており、これを皮切りに世界展開に向けて着手してまいります。
スタートアップ伴走プログラム「Japan Inclusive Ventures Lab」とは
Japan Inclusive Ventures Labは、女性や多様なバックグラウンドをもつ創業者や経営陣により設立または運営される、MUFGとモルガン・スタンレーの強みを生かし、日本における世界基準のスタートアップ伴走を目指すプログラムです。
以下の3つのミッションに基づくカスタマイズされたプログラムの提供と出資を通じて、Born Globalで創業初期から世界市場をターゲットにするスタートアップを支援します。
-
日本においてグローバルなスタートアップエコシステムを構築
-
経済社会における構造変革とESG課題の解決を実践
-
日本の持続的成長に貢献
■Japan Inclusive Ventures Labについて
https://www.morganstanley.co.jp/ja/jivl
ASTRA FOOD PLAN 代表取締役 加納千裕より
数ある応募の中から、当社が選ばれたことを大変嬉しく思います。
当社は3人からスタートしましたが、2024年の秋にメンバーが9名に増え、いよいよチームとしての組織作りや事業の展望を明確化していくタイミングとなりました。
今年6月には、『過熱蒸煎機』を用いたアップサイクルフードの自社ブランド「ぐるりこⓇ」の第一弾として、「タマネギぐるりこ」のMakuakeや楽天でのテスト販売を開始しましたが、大規模なマーケティングを行わずして「調味料」部門で日販1位を獲得したり、既にリピーターも生まれたりするほどで、確かな商品力を実証しました。この結果をもとに、本支援を通して新感覚クラフト調味料「ぐるりこⓇ」の本格的なブランディングに着手します。
今回のプログラムを通じたインプット・アウトプットを力に変え、次のステージへ飛躍していきたいと思います。ロンドンでのDemo Dayをきっかけに、海外展開にも挑戦したいと考えています。
循環型フードサイクル構築を目指す「ASTRA FOOD PLAN」
ASTRA FOOD PLANは、過熱水蒸気技術を用いた食品乾燥装置『過熱蒸煎機』を開発・販売しているフードテックベンチャーです。
『過熱蒸煎機』は、高い生産効率とコストパフォーマンスを実現したことから、従来コストの問題で有効活用できなかった食品工場で発生する野菜類の端材や、規格外品などの未利用農作物、飲料ざんさ等を、付加価値の高い食材にアップサイクルすることができます。食品ざんさ廃棄の課題を抱える事業者に『過熱蒸煎機』を販売すると同時に、本装置で作られる新たな食品原料『ぐるりこⓇ』の用途開発を食品メーカーと協力して行うことで、フードロス問題の解決を目指しています。
一般的な食品ロスの約4倍。年間2000万トンにおよぶ「かくれフードロス」の実態
現在コンビニエンスストアや量販店の売れ残りなど、本来食べられるのにも関わらず廃棄される「食品ロス」が問題となっています。しかし、一般的に認知されている「食品ロス」の量には野菜の芯や皮、ヘタなどの食品ざんさや産地で発生した規格外農作物や余剰農作物などの未利用農作物が含まれていません。
環境省の「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和4年度)」(※2)によると、2022年における日本国内の食品ロスは、約472万トンと推計されていますが、農林水産省がまとめた「食品廃棄物等の利用状況等(平成30年度推計)」(※3)では、食品ざんさや未利用農作物などの不可食部分も含めた「食品由来の廃棄物等」の食品ロスが2531万トンにおよぶことがわかっており、大きな社会課題となっています。
ASTRA FOOD PLANは、この一般的な食品ロスの約4倍となる年間2000万トン(※4)の食品廃棄を「かくれフードロス」と呼び、その削減とアップサイクルに取り組んでいます。
(※2)「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和4年度)」
https://www.env.go.jp/press/press_03332.html
(※3)
消費者庁『食品ロスについて知る・学ぶ』
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/education/
(※4)
「年間2000万トンのかくれフードロス」=「2531万トン(食品由来の廃棄物等)」-「約570万トン(本来食べられるのにも関わらず廃棄される食品ロス)」
『ぐるりこ®』について
規格外農作物や、食品工場で出る端材など、これまで捨てられてしまっていた食材を乾燥してアップサイクルした食品パウダーの総称です。サスティナブルで循環型のフードサイクルを目指していることと、原料をぐるぐると回転させながら乾燥殺菌する製造工程の様子を表したキーワード「ぐるり」と、Collaborate、Cooperation、粉の「こ」を組み合わせた造語で、ASTRA FOOD PLANの商標となっています。
「過熱蒸煎機」によってわずか5秒~10秒で乾燥・殺菌されて製造される『ぐるりこ®』は、熱による食材の劣化が極めて少ないことから栄養価が高く、風味が非常に強いのが特徴です。
「タマネギぐるりこ®」においては、市販の熱風乾燥品と比較して135倍香りが強いことがわかっており、少量の添加で飴色タマネギの風味を付与することができます。主にベーカリーチェーン向けにオニオンブレッドの原料として業務用で2023年1月から流通を開始しており、2024年6月からは通販サイトで一般向けにも販売されています。
「タマネギぐるりこ®」は牛丼チェーンの吉野家との協業で、2024年2月より量産が開始されています。
▼吉野家への過熱蒸煎機導入時のプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000099210.html
『過熱蒸煎機』について
『過熱蒸煎機』は、食品の風味の劣化と酸化、栄養価の減少を抑えながら、乾燥と殺菌を同時に行うことが可能な装置です。以下の3つの特徴により、野菜の不可食部分や、米ぬか、果物の搾りかす、飲料ざんさにいたるまで、高付加価値化した食材にアップサイクルすることが可能です。
1.食材の風味の劣化と酸化を防止 数百度の高温スチーム 過熱水蒸気を用いることで食材の酸化を抑え、栄養価の損失と風味の劣化を防ぎます。食材によっては旨味成分が増加し、ビタミンE、β-カロテンや葉酸などの栄養価が、熱風乾燥を用いた場合と比較して高いことも分かっています。 2.低コスト、高い生産効率を実現 ボイラーレスの過熱水蒸気発生装置を開発し、熱風と併用することでエネルギー効率が極めて高い乾燥・殺菌技術を実現。連続式で生産効率が高く、従来型乾燥技術のコストの課題をクリアしました。 3.スピード殺菌乾燥 過熱蒸煎機での食材への加熱時間はわずか5~10秒。短時間加熱で食材の劣化を抑えながらも、過熱水蒸気の効果でしっかりと殺菌ができるので安全に加工できます。 |
製品名:過熱蒸煎機
発売日:2022年4月4日
※『過熱蒸煎機』カタログダウンロード https://www.astra-fp.com/download/
会社概要
ASTRA FOOD PLAN株式会社
本社所在地:埼玉県富士見市鶴瀬東1-10-26
代表取締役:加納 千裕
設立:2020年8月