DSM株式会社のプレスリリース
栄養、健康、持続可能な暮らしの分野で積極的に活動するグローバルサイエンス企業であるRoyal DSMは、27日に都内で開催する「DSM環境経営フォーラム 持続可能な食のサプライチェーン」において、持続可能な動物性タンパク質に対する需要の高まりと、それに応える革新的かつ拡張性のあるソリューションについて議論します。
2050年までに世界の人口は96億人に達すると予測され、世界の畜産需要は70%増加すると予測されています[1]。今日、畜産業は放牧や飼料作物の生産を通じて、世界で最も農地を利用する産業となっています。また畜産由来の温室効果ガス排出量は、人間に起因する全ての排出量の14.5%に上り[2]、畜産業は気候変動、土地、水資源、そして生物多様性に大きな影響を及ぼしています。
日本でも、養鶏生産量が、2017年の1,570ktから、2027年には1,628ktへと増加すると予測されています[3]。動物性タンパク質の生産が継続的に増加していくことで、限られた資源の利用に影響を及ぼすことが考えられます。
このため、DSMは、民間セクターと公的セクターがパートナーシップを通じ、持続可能な食料バリューチェーンを構築するための統合的アプローチを呼びかけ、協調して取り組んでいく必要があると考えます。DSM環境経営フォーラムでは、専門家、政府、そして業界の皆様にご参加いただき、より持続可能な食のサプライチェーンを構築するための新しい考え方、新しい技術、新しいビジネスモデルについて議論し、それらを生産、消費活動に活用させていくことの重要性を議論します。
「私たちは、環境への影響を減らしつつ、より良い効率に、より多くの動物性たんぱく質を生産することを可能にする栄養ソリューションを提供する必要があると考えています。そこでは、動物福祉、製品の品質およびプロセスの安全性も十分に考慮されていなければなりません。同時に、私たちの革新的な製品群が、お客様に競争上の優位性と成長の機会を確実にもたらすようにしなくてはならないと考えています。」 DSMアニマルニュートリションのサステナビリティ担当ヴァイス プレジデントDr. David Nickellは、このように話しています。
日本においてDSMは、タンパク質分解酵素製剤RONOZYME®ProActを本年4月に上市します。これは、さまざまな飼料においてタンパク質の消化率を最大化する革新的なソリューションです。タンパク質は動物の成長に必要不可欠の主要栄養素であり、本製品を配合することで飼料コストを削減します。また、家畜からの窒素排泄を減らすことによって、環境保全にも寄与します。
効率的な飼料生産に始まり、消費者の期待に応えるまで、食品バリューチェーン全体にわたる持続可能性の構築は、持続可能な開発目標(SDGs)に対する畜産業界の貢献を高めていくことにつながります[4]。
DSM株式会社 代表取締役社長 中原雄司は次のように話しています。「気候変動をテーマに、パリ協定での合意とそれによるビジネスチャンスの広がりを論じた第1回DSM環境経営フォーラムに続き、このたび第2回目となるDSM環境経営フォーラムを開催できることを心から喜んでおります。今回のフォーラムでは、持続可能な食のバリューチェーン構築に向けた意識を高め、行動していくことを呼びかけたいと考えています。
私たちは、経済的な成功と社会の課題解決は両立できるものと信じています。 DSMの目的は、私たち自身の目標、そしてSDGsとして掲げられた目標を達成することによって、すべての人にとって明るい暮らしを創造することです。そのためには、様々なステークホルダーと協働しながら、提唱していくことが必要だと考えています。」
DSM – Bright Science. Brighter Living.™
Royal DSMは、栄養、健康、持続可能な暮らしの分野において事業を展開する「purpose-led」(目的主導型)のグローバル企業です。経済的繁栄、環境問題への取り組み、そして社会の発展を促進し、DSMと関わる全ての人々にとって持続可能な価値を創造します。 DSMは、食品や栄養補助食品、飼料、パーソナルケアおよびアロマ、医療機器、環境に配慮した製品および用途、新たなモビリティとコネクティビティの分野において革新的なビジネスソリューションを提供します。 DSMおよび関連会社の年間の純売上高はおよそ100億ユーロで、社員数は約2万3,000名、Euronext Amsterdamに上場しています。詳細については https://www.dsm.com/countrysites/japan/ja_JP/home.html をご覧ください。
- [1] http://www.fao.org/livestock-environment/en/
- [2] http://www.fao.org/livestock-environment/en/
- [3] OECD-FAO Agricultural Outlook 2018-2027
- [4] http://www.fao.org/3/CA1201EN/ca1201en.pdf