「なぜ売れた?」を数学で解明し、食品ロスを減らす。Logian、お菓子の日高、九州大学、宮崎大学が「因果分析AI」を用いた食品ロス削減に向けた共同研究を開始

〜経験と勘に頼らない店舗運営へ。最新のデータサイエンスで地方から製菓業界のDXを推進〜

Logian株式会社のプレスリリース

データサイエンスによる因果分析ソリューションを提供するLogian株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役:納富 崇、以下「Logian」)は、宮崎県を代表する老舗菓子店である有限会社日高信義商店(屋号:お菓子の日高、本社:宮崎県宮崎市、以下「お菓子の日高」)、国立大学法人九州大学 大学院数理学府 川野秀一研究室(以下「九州大学」)、国立大学法人宮崎大学 教育学部 山口尚哉研究室(以下「宮崎大学」)と、製菓業界における「商品廃棄ロス最小化」および「顧客購買行動分析」に関する共同研究を開始いたしました。

本研究は、Logianが強みとする「因果分析(Causal Analysis)(※1)技術を用い、消費期限の短い生菓子等の需要予測精度を飛躍的に高め、食品ロスの削減と収益性の向上を同時に実現するモデルケース構築を目指すものです。 

■ 本研究のポイント

  • 「職人の勘」を科学する:製菓業界の長年の課題である「売れ残り(食品ロス)」を最小化するため、産学4組織が集結

  • 予測の先を行く「因果分析」:従来の「相関(なんとなく予測)」ではなく、「理由(売れた真因)」を解明し、過剰生産を未然に防ぐ日本でも先駆的な取り組み

  • 地方発のDXモデル:宮崎の老舗菓子店の実データを用い、全国の飲食・製菓業界に応用可能な「ロス最小化モデル」を構築

■ 背景:丹精込めて作ったお菓子を「捨てない」仕組みを作る

製菓・食品業界において、賞味期限の短い生菓子の廃棄ロスは、経営を圧迫するだけでなくSDGsの観点からも無視できない深刻な社会課題となっています。

宮崎県を代表する老舗「お菓子の日高」においても、毎日の製造数は熟練スタッフの「長年の経験と勘」に頼る部分が大きく、急な天候やイベントによる予測のズレが廃棄の一因となっていました。昨今の原材料高騰により、1つの廃棄が経営に与えるダメージはかつてないほど大きくなっています。

本プロジェクトは、Logian株式会社が持つ「因果分析」技術と、九州大学・宮崎大学の学術的知見を掛け合わせ、データに基づいた「精緻な製造コントロール」の実現を目指します。

■ 従来のAIと何が違うのか?「理由」を解明する因果分析

これまでの需要予測AIの多くは、データの連動性を見る「相関関係」に基づいたものでした。しかし、これでは「なぜその数字になったのか」が分からず、現場が自信を持って製造数を絞ることができません。

本研究で導入する「因果分析」は、各要因が販売数に与える「影響度」を学術的に特定します。

【比較】生産現場における「相関」と「因果」の違い

比較項目

従来のAI(相関分析)

Logianの因果分析

予測のロジック

「気温が高い日は売れる傾向にある」

「気温・給料日・周辺行事、どれが1番の要因か」を分解

製造数の判断

過去の似た日を参考にし、余裕を持って多めに作る

不要な要因を排除し、ロスを出さない限界個数を算出

現場での納得感

予測の根拠がブラックボックスで不安

「〇〇の影響で客足が鈍る」と理由が明確なため、勇気を持って製造を絞れる

「暑いから売れるはずだ」という思い込みによる過剰生産を抑え、「この要因があるから、明日はこれ以上作ってはいけない」という科学的なブレーキをかけます。

因果関係のイメージ図

■ 各機関の役割

本プロジェクトは、実業界の課題解決と学術的な知見の融合によって推進されます。

Logian株式会社: 因果分析モデルの構築、データ解析、施策提言

お菓子の日高: 過去の販売データ・廃棄データの提供、店舗での実証実験

九州大学(川野研)・宮崎大学(山口研): データ解析結果に対する学術的助言、研究成果の検証および評価

※Logian代表の納富は2026年1月現在九州大学大学院に在籍しており、アカデミアの知見を社会実装するハブとしての役割も担っています。

■ 今後の展望:身近な食品ロス問題の解決へ

本共同研究で目指すのは、単にお店の利益を上げることだけではありません。

まず、日々の「製造数の決定」という精神的負担の大きい判断をデータが担うことで、職人は「どれだけ作るか」という悩みから解放されます。その結果、本来の強みである「どんな美味しさを届けるか」というクリエイティブな領域により一層注力できる環境が生まれ、新商品の開発や技術の継承が加速します。これは職人の仕事を奪うものではなく、匠の技とデータが共存し、より豊かな菓子作りを実現するための進化です。

また社会的側面においては、家庭で例えるならば「作り過ぎた夕飯を捨ててしまう」ような無駄を、社会全体から無くしていく取り組みでもあります。今回の成果をもとに将来的には他のお店や飲食業界でも使える「食品ロス削減モデル」を構築し、持続可能な社会(SDGs)の実現に貢献します。

■ 用語解説

  • (※1)因果分析(いんがぶんせき):「結果」に対して、何が「原因」だったのかを特定する分析手法。単にデータが似た動きをしている(相関関係)だけでなく、「Aを変えればBが変わる」といった直接的な影響力(因果関係)を明らかにします。

  • (※2)DX(デジタルトランスフォーメーション):デジタル技術を使って、生活やビジネスの形をよりよく変えること。


【会社概要】

商号:Logian株式会社

代表者:代表取締役 納富 崇

事業内容:データ分析・因果推論を用いたコンサルティング、システム開発

URL:https://logian.jp

【本件に関するお問い合わせ先】

Logian株式会社 広報担当
Email:info@logian.jp

※本プレスリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。

Follow Twitter Facebook Feedly
SHARE
このページのURLとタイトルをコピー
お使いの端末ではこの機能に対応していません。
下のテキストボックスからコピーしてください。