左腕一本の写真家 林建次 氏「Light of Hopes ~every prayer’s story~」個展イベント 10月19日~11月4日『VEGAN BURGER NOURISH』にて開催

株式会社ナーリッシュのプレスリリース

株式会社ナーリッシュ(本社:東京都豊島区、代表取締役:兼松賢一)は、左腕一本の写真家 office MIGI 林建次氏とのコラボイベント「Light of Hopes ~every prayer’s story~」を2019年10月19日(土)~11月4日(月・祝)まで川崎市中原区の『VEGAN BURGER NOURISH(ビーガンバーガーナーリッシュ)』にて開催致します。

「The place where I return to myself(わたしが自分に還る場所)」というテーマにて、35歳女性がほっとできるようなそんな場所を提供しようというコンセプトの基、昨年9月にオープンしたビーガンバーガー専門店『VEGAN BURGER NOURISH』(https://vegan-burger-nourish.business.site/)は、お陰様で一周年を迎えました。

そこで、改めて会社の理念である「人と地球が調和し輝き続ける世界を創造する」を追求するため、「人が育つ環境つくり・地球環境によい食の提案・クリエイティブアクトなサービスの提供」によって、更なる店舗の可能性を拡げようという想いの基、左腕一本で魂の写真を撮るoffice MIGI(http://officemigi.com/)林建次氏とのコラボイベントを開催するに至りました。

開催期間は、10月19日(土)~11月4日(月・祝)まで、10月27日(日)18時~と11月4日(月・祝)には、トークイベントも開催致します。
※トークイベントは、要申込み(https://ws.formzu.net/fgen/S52182433/

林建次 氏 作品林建次 氏 作品

「Light of Hopes ~every prayer’s story~」開催にあたり 写真家 林建次氏の想い
タイトルの「Light of Hopes」を単に訳せば「希望のひかり」になる。

そう、かなりベタである。だが、このワードには、それぞれに意味を込めている。

「Light 」、つまり「ひかり」はカメラにとって最も重要なもの。カメラは一瞬の「ひかり」を受け取りフィルムに感光させる。また暗室においても、受け取った「ひかり」の情報を像にしたフィルムに対して、引き伸ばし機によって創られた「ひかり」の三原色を透過させて蒼い印画紙に感光させる。必要なだけの「ひかり」の情報を吸収した蒼い印画紙を、褐色の発色現像液に流して真紅の漂白定着液に沈ませる。奇跡のような工程を経て最後に「写真」になる。

「Hopes」は「希望」の複数形だ。そこに「祈り」という意味を込めている。「祈り」は私にとっての写真の本質でもあり潜在的なテーマになっている。それは23歳の時のバイクによる交通事故の体験、それによって右上肢の機能の殆どを失った体験。大きく言えばこのふたつによって始まったと言っていい。私は事故の瞬間、なすすべもなく自分の命が終わってしまうという現実を突きつけられた時、それまでのすべての記憶が淡々としたドキュメンタリー映画のように蘇った。

結果、何一つ達成できていない未完成な自分であることを知らされて、「まだ死にたくない」という強烈な「生」への執着が凄まじい勢いで拡大する。藁にもしがみつく懸命さで祈る自分がいた。

「神様、どうか助けてください」

スローモーションのように感じていたが、実際はカメラのシャッター速度のような1/1000数秒という瞬間に発生した思考だったのではないかと思う。車のテールランプが眼前に迫った瞬間、視界が消えて、音の無い暗黒の世界になった。同時に突き刺すような奇妙な金属音がして意識が飛んだ。どれぐらい経ったのか分からないが、意識と視界が戻るとアルファルトの細かい粒状が接写のように正確に見えて、上の方から緊迫した人たちの声と騒々しい気配が感じられた。全身が痺れて_呼吸もまともにできていなかったが、どうやら生きているらしいことが分かった。

私は声にならない声で訳のわからないことをうめいているようだったが、まったく別の意識が存在して、自分がさっきまで必死で祈っていたことを冷静に認識していた。

思うに、このような潜在的な「祈り」は、太古の昔から在る人間の「本能」なのだと思う。

以後、右上肢の最低限の機能再建を試みる何度かの手術をしたが、右腕か使えない事実よりも頚椎で粉砕された神経の酷い痛みに対して身動き出来ずに耐えるだけの毎日が辛かった。当時、痛みを緩和するべくあらゆる手段を試したが、何一つ効果はなく、永遠にこのままなのではないかという恐怖があった。

今現在でもあれだけの痛みを経験したことはなく、1年半ぐらいは睡眠したという記憶はない。ゆえに体重は50キロを切っていた。まったく休まることのない拷問のような毎日に、殺してくれ、などと事故の瞬間とは真逆なこと叫びながらベッドの上でのたうち回っていた。

だが、私は1年経てば今より楽になっているはずだ「hope=希望」、と必死でイメージすること「pray=祈り」を試みた。今抱えている痛みを巨大な氷の塊に例えて、ゆっくり溶けて1年後には半分になっている、という強制的な妄想を_続けた。さらに1年後にはその半分になっているというイメージ。乗り切った現在だから言えることだが、激しい痛みの渦中で、1年かけて氷の塊を溶かしてやる、という単純なイメージとモチベーションだけで人はなんとか生きていけるものだ。

およそ1年から1年半ぐらいまでほとんど睡眠は出来なかったと書いたが、正確に言えば、痛みを抱えていても、それを受け入れて憔悴した精神を少しだけ休めることができた唯一の時間帯が存在した。

それは朝の「Light=ひかり」を感じたときだ。闇からひかりが射し始めるとき、もがくほど苦しんでいても自然と精神が安らぐのだ。夏ははやく、冬はおそくに訪れる。冬を過ごしているときは、ただ夏が待ち遠しかった。午前4時を過ぎれば朝の「Light=ひかり」を感じられるようになるからだ。当時は夜の闇から「Light=ひかり」が差すのをひたすら待ちわびていた日々「pray=祈り」だった。ただベッドの上で悶絶しているだけの毎日だったが、それが私にとって唯一の「hope=希望」だった。

事故をして2年半後に社会復帰した私は、その1年後に駆け出しのボクサーたちと並走を始める。不器用な彼らも同じく、極限で「pray=祈り」、勝利という「hope=希望」を抱いて、「Light=ひかり」が降り注ぐリングへ向かう。

ボクサーだけでなく、おそらく人は月と同様に「ひかり」受けて、「希望」を見出し、そして潜在的に「祈り」生きていくものだと思う。「ひかり」を受けて初めて存在できる写真の仕組みと同じように。

ボクサーを撮り始めた1997年から現在まで、私、仕事、ライフワーク、そして一期一会のそれぞれの人たちの、それぞれの立ち位置から生まれた祈るような想いと、その生き方。

私が出会い、感じてきたごく一部を写真と文章でここに記したい。

林建次氏プロフィール
office MIGI    林建次
〒155-0031  東京都世田谷区代田5-10-7 松流堂ビル301
                                                              
スタジオSでスタジオマンを経験し、ストロボランド在籍後、23歳の時、バイク事故で右腕の機能を失う。3度の手術、リハビリのため約3年間の休業。その後、写真館のカメラマンとして社会復帰し、ライフワークとしてボクサーたちを撮り始める。使えない右腕をカバーするために、左手でカメラをも持ち、口でくわえたレリーズでシャッターを切るという独特のスタイルを確立。ドキュメンタリー写真作家として、撮影のみならず執筆,編集も行なう。

《写真展》   
2001年    ボクサー賛歌/大阪中津カンテグランテ

2003年    拳闘人間/後楽園プリズムホール        拳闘人間2/池上本門寺

2005年    ONE THOUSAND OF DRAAMS/リフレクション

                生きるために人は夢を見る/市ヶ谷YAMAWAKIギャラリー

2018年  貫徹主義の精鋭たち/キャンドルナイト _in 本妙院

《メディア》
2007年    読売新聞 「ヒト物語」で左腕のカマラマンとして紹介される

                ニッポン放送 うえやなぎまさひこ 「サプライズ」

                扶桑社  母ちゃんダンプ より「ボクサーを撮る男」

2009年   光村図書発行中学2年の道徳の教科書に、作品とカメラマンとして復帰するまでのストーリーが紹介さ
               れる

                NHKサタデースポーツ アナザーストーリー出演

2010年    テレビ東京「生きるを伝える」出演     BS日テレ「キズナのチカラ」出演

                心がぽかぽかするニュース(財)日本新聞協会

                静岡放送 サイエンスホームCM イメージキャラクターとして出演

《雑誌》
「ナンバー 」「ターザン」「ダ・ヴィンチ」「フォトグラフィカ」

《新聞》
読売新聞、千葉日報、他

《籍、他 》
2009年     「生きるために人は夢を見る」 A-Works
                 12年間で20人あまりのボクサーたちと並走しながら、その家族や仲間たちの物語と自身のライフスト
                 ーリーを交えた作品集

                 「そして、幕が上がる」長崎出版

2007年~    劇作家マキノノゾミ主宰の劇団mopの現場関わり、看板女優のキムラ緑子をはじめとする役者たちが
                 舞台に上がる直前の聖域に踏み込んで撮ったドキュメンタリー

2011年     文藝春秋ナンバー「拳の記憶」写真、執筆

 

2013年      蒼き魂の躍動 駒澤大学アメリカンフットボール部
                アメフトに青春を賭けた若者たちのドキュメント   写真、執筆

 

                「職人の貌」 家つくりに関わる職人たちの魂の現場とその物語  写真、執筆

2015年    「THE STRIVER」   プルデンシャル生命の所長の密着ドキュメント  写真、執筆

2016年  「あたながいたからできたこと」書道家遠藤夕幻作品集 撮影 執筆

2017年  岩手日報140周年記念特 武士道×八重樫東
                16Pに渡る紙面のドキュメントが岩手広告賞を受賞

               「PLAYERS」演劇ドユネントブック 撮影、執筆、編集

2018年  「貫徹主義の絵師瑛たち」企業ブックレット 職人たちの生き方に迫る 撮影、執筆

「Light of Hopes~every prayer’s story~」開催概要
イベント名:Light of Hopes~every prayer’s story~ 林建次写真展
開催日:写真展 10月19日(土)~11月4日(月・祝)
    トークイベント① 10月27日(日)18時~21時
    トークイベント② 11月4日(月・祝)18時~21時
    ※10月26日18時以降、27日12時までは別イベント開催の為、
    写真展を見ることができません。
会場名:VEGAN BURGER NOURISH
アクセス:神奈川県川崎市中原区小杉町1-526-21 笛木ビル1F
     東急東横線 新丸子駅から徒歩2分
     東急東横線 武蔵小杉駅から徒歩6分
     JR横須賀・南武線 武蔵小杉駅北口から徒歩5分
     https://vegan-burger-nourish.business.site/#details

申し込み方法:
・写真展は、お店のメニューワンオーダー制で、自由にご覧いただけます。
※ただし、他のお客様がお食事中のお席の写真についてはご覧いただけない場合もございます。
・トークイベントに関しては、以下のフォームよりお申込み下さい。(限定15名)
お申込みフォーム https://ws.formzu.net/fgen/S52182433/

参加費:写真展入場料無料で、ご自身の飲食代のみ
    トークイベントは、参加費2000円で食事付(※当日キャンセルは、キャンセル料が発生致します)
 

Follow Twitter Facebook Feedly
SHARE
このページのURLとタイトルをコピー
お使いの端末ではこの機能に対応していません。
下のテキストボックスからコピーしてください。