一般財団法人 神戸観光局のプレスリリース
※アドベントとは…クリスマスを祝う準備期間の始まりで、2019年は12月1日(日)から
「HYOGOシュトレンの会」は、近年シュトレンの人気が高まる中、切り分けて食べるシュトレンの文化を大切に守り育てていくために日本で初めてとなるシュトレンの指針をつくり、兵庫県におけるシュトレン文化のさらなる発展と熟成を目的に、県内9店舗が参加して2018年6月1日に結成されました。 その後、趣旨に賛同する兵庫県のパン製造・販売店が増え、今年の参加店は29店舗となりました。
シュトレンを通して兵庫・神戸とドイツとの繋がりを多くの方々に知ってもらう活動をしながら、多様な文化融合から生まれた「兵庫・神戸のパン食文化」を国内はもとより、海外へ発信しています。
シュトレン
2018年の様子
■シュトレンとは
バターやドライフルーツがたっぷり練りこまれたドイツの伝統的なクリスマス菓子です。クリスマスを祝う準備期間となるアドべント(※)の頃から食べ始め、家族や大切な友人たちと、すこしずつ切り分けながら、コーヒーやワインと共に味わいます。時間が経つことで熟成が増す変化も楽しめます。 神戸で最初にシュトレンが作られたのは約90年前で、兵庫県ではクリスマス前にシュトレンをつくるパン屋が増え、今では多くの店で作られるようになりました。
■「HYOGOシュトレン」とは?
シュトレンが誕生したドイツでは、法律でシュトレンの最低基準が定められています。一方、日本では明確な基準がありません。そこで、「HYOGOシュトレン」は、小麦粉に対し、バター30%以上、ドライフルーツ60%以上を練り込んでいるという基準を設定しました。シュトレンが生まれたドイツのオーセンティックな美味しさをベースに、それぞれのお店の個性が出せるような幅を設けています。
兵庫県のパン製造・販売店だけでなく、町ぐるみでシュトレンやシュトレンの文化を知ってもらうきっかけとしてイベントを開催するほか、飲食店・宿泊施設に協力を依頼し、町全体で盛り上げていきます。地元だけでなく、観光目的で訪れた人にも兵庫県を代表する冬の風物詩になることを目的としています。
■神戸の暮らしに根付くシュトレン文化をけん引してきたのは、クリスマスシーズンに4万本を焼く「フロインドリーブ」
神戸では、クリスマス前にシュトレンを食べる文化が根付いています。その文化を牽引してきたのが、1924年の創業当時からシュトレンを作り続けてきた「フロインドリーブ」。クリスマスシーズンに約4万本ものシュトレンを焼き上げる。それから神戸では、クリスマス前にシュトレンを作るパン屋さんやお菓子屋さんが増え、今では多くのお店で個性豊かなシュトレンが作られるようになりました。日頃の感謝の気持ちを込めて家族や友達に贈る、お歳暮のようなシュトレン。神戸には素敵なシュトレン文化が生きています。
上原 嘉恒ハインリッヒ
YOGOシュトレンの会 代表
(有)ジャーマン・ホーム・ベーカリー Hフロンドリーブ 専務取締役
HK連続テレビ小説「風見鶏」のモデル となったのが初代フロインドリーブさん。
上原さんは4代目。
フロインドリーブでは、1942年の創業当初からシュトレンが作られてきました。初代の曾祖父から伝わり、継承されてきたものです。神戸では、クリスマス前にシュトレンを食べる文化や、お歳暮代わりに贈る文化が根付いています。私自身、神戸に生まれ育ちましたが、意外とシュトレンを知らない方も多いという事を、昨年の取り組みで知りました。近年、全国的に人気が高まっていますが、一方で家族とのつながりが薄くなっている部分もあるかと思います。クリスマス前にひとつの大きなものを、皆で少しずつ切り分けながら食べるもので、家族がほっこりするような、そんな文化を発信していきたいと思っています。
また、兵庫に観光に来られた方が、兵庫の冬の風物詩として楽しんでいただけるよう「HYOGOシュトレンの会」のみんなで取り組んでいきたいと思います。ぜひ、HYOGOシュトレンを大切な方と一緒に味わってください。
■「HYOGOシュトレンの会」参加店舗
HYOGOシュトレンの会への参加店舗は29店舗に増えました。
神戸市:ブーランジェリー Anne、イスズベーカリー、一の宮ベーカリー、ケルン、神戸ベル、コッペプリュス、ブーランジェリー サナガワ、サ・マーシュ、原田パン、フロインドリーブ、メゾン・ムラタ、ルパン神戸北野、ル・パンダッチ、ルルパ、ブーランジェリー レコルト
西宮市:カスカード、コンセントマーケット、三本松パン
芦屋市:ベッカライ ビオブロート、ローゲンマイヤー
三田市:かもめベーカリー、パンプキン
赤穂市:あこうぱん
丹波市:市島製パン研究所
明石市:ダンマルシェ
加古川市:ニシカワ食品
三木市:ピストリーナ マツヤマ
姫路市:はっくるベリー