日本のバレンタインチョコレートは88周年。はじまりは1932年から。

モロゾフ株式会社のプレスリリース

1932年、日本で初めて「バレンタインにチョコレートを贈るスタイル」を紹介したモロゾフ株式会社(兵庫県神戸市東灘区)。1935年には英字新聞に日本で初めてのバレンタインチョコレートの広告を掲載しました。バレンタインのルーツをたどり、現在まで続けてきたモロゾフの取り組みと日本のバレンタインの歴史についてふりかえります。

●1932年 日本で初めて「バレンタインにチョコレートを贈る」スタイルを紹介
モロゾフが生まれたのは1931年(昭和6年)8月。 
西洋文化の洗礼を受けた港町神戸で、お洒落でハイカラなチョコレートの製造販売をはじめました。
翌1932年、モロゾフは日本で初めて〝バレンタインデーにチョコレートを贈る〟というスタイルを紹介。
「欧米では2月14日に愛する人に贈りものをする」という習慣を米国人の友人から聞き知った創業者が、この素晴らしい贈りもの文化を日本でも広めたいと考えたことがきっかけでした。
当時のカタログには、ハート型のチョコレート容器にファンシー チョコレートを入れた「スイートハート」、バスケットに花束のようなチョコレートを詰めた「ブーケダムール」が掲載されています。

1932年 創業当時のカタログ バレンタイン商品紹介ページ1932年 創業当時のカタログ バレンタイン商品紹介ページ

●1935年日本初のバレンタインチョコレート広告
昨年、1935年2月に英字新聞ジャパンアドバタイザーに掲載した、モロゾフによる日本初のバレンタインチョコレート広告が見つかりました。これまで把握していた広告よりさらに前のものです。
バレンタインデー前日には、ハートボックスのチョコレートと男女の手、それを周囲で見守る愛のキューピッドたちが描かれた華やかなデザインの広告を掲載しています。
以来、太平洋戦争開戦前の1940年2月まで6年にわたり、毎年バレンタイン広告を掲載していました。

1935年 2月13日 ジャパンアドバタイザー1935年 2月13日 ジャパンアドバタイザー

●バレンタインデーのルーツ
バレンタインデーのルーツを探していた私たちは 1984年、イタリアのウンブリア州 テルニ市にある 「聖バレンチノ教会」との出会いました。グリーンハートと呼ばれるイタリア中部の緑豊かなウンブリアにあるテルニ市は、ローマ時代に生きた禁じられた恋人たちの愛の伝説が今も息づく町。
ローマ帝国の迫害を受けながらも数々の恋人たちをしあわせにしたという聖バレンチノの命日2月14日を「愛の日」とし、この日に愛する人に贈りものをするという習慣が生まれたと言われています。
人々が大切に伝えてきた「聖バレンチノ司教の物語」 こそが、バレンタインデーの原点。バレンタインのルーツ テルニ市と日本のバレンタイン発祥の街神戸市。モロゾフはふたつの街の交流にも力を注いでいます。

●日本のバレンタインデー 
1932年から88年。日本のバレンタインデーは変化を遂げてきました。

1950年代 戦後のバレンタイン
バレンタインは「恋人の日」として認知される。まだ外国人中心のイベントだった。

1958年 日本初バレンタインセール
1958年 百貨店でバレンタインセールが伊勢丹新宿本店にて行われました。
バレンタインにチョコレートを買うという意識が一気に加速する時代の先陣を切った出来事だった。

1960年代 バレンタインの発展期
お菓子メーカーや百貨店がバレンタインデーを積極的に売り出すようになる。

1970年代 愛の告白をする日
「女性から男性へ、チョコレートを贈って愛の告白をする」という日本のバレンタインデー独自のスタイルが広まる。はじめは10代の小学校高学年から高校生の間で流行。
「ホワイトデー」としてお返しの文化も生まれる。

1980年代~1990年代 オフィスでの需要が高まる
女性の社会進出の増加に合わせ、オフィスでの需要が高まり、一気に市場が大きくなった。義理チョコという概念が登場し、それまでは女性が意中の男性に贈る事になっていたものが、恋愛感情が伴わない男性にも贈るようになる。1980年には主婦層にまで浸透。

2000年代 友チョコ、マイチョコ
女同士で友人に贈る「友チョコ」や、自分用に購入する「マイチョコ」、男性から女性に贈る「逆チョコ」などが話題に。

2010年代~ バレンタインはチョコレートを楽しむ日に
海外の有名ショコラティエやカカオの健康効果、カカオ豆からチョコレートに仕上げるまでの様々な工程を一貫して行うBean to BARやハイカカオのチョコレートなどが話題に。バレンタインは、こだわりのチョコレートを楽しむ日に。

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