「酒粕リユース蒸溜所」産業廃棄物として処分される酒粕をリユースし、ジンを創ると共に循環経済を実現する世界初のプロジェクトが始動

エシカル・スピリッツ株式会社のプレスリリース

エシカルスピリッツ株式会社 (英語表記:The Ethical Spirits & Co 所在地:東京都渋谷区 共同発起人:山本祐也、魚住りえ、山口歩夢、小野力、加藤咲)は、「循環経済を可能にする蒸留プラットフォーム」をモットーに、日本酒造りの過程で廃棄されてきた酒粕を蒸留し、新時代のクラフトジンやウィスキーを生産する蒸留ベンチャーです。この度、酒粕を再蒸留したジンをリリース、その利益の一部で酒米を生産し酒粕提供元に送り返すという世界初の循環型“エシカル・ジン・プロジェクト”を始動します。第一弾のエシカル・ジン「LAST」を3月4日(水)より伊勢丹新宿本店(東京都新宿区)で独占先行販売すると共に、今後は、国内初のエシカル生産及び消費に特化した蒸留所の設立を目指します。

 

 

The Ethical Spirits & Coの取り組み〜循環経済とは〜】
エシカルスピリッツ株式会社の目指す循環経済とは、当社・米農家・全国の日本酒蔵の三者からなります (図1)。まず、全国の日本酒蔵が日本酒を生産する際に発生する副産物である酒粕を当社が購入し、酒粕をリユース・蒸留してジンやウィスキーを生産します(=エシカル・ジン・プロジェクト)。次に弊社はそこで生まれた利益をもとに米農家から新米を購入します(図1②)。そして米農家はその新米を全国の酒蔵に納品する(図1③)ことで、全国の酒蔵は再び日本酒を生産することができ、酒粕が生成される(図1①)…というサイクルが可能になります。

 

本作は長野の銘酒「真澄」の酒粕焼酎をベースに、弊社がジン・レシピを作成、鳥取の千代むすび酒造で蒸留した当プロジェクトの第一弾〜Episode 0〜であり、今後も順次商品を展開していきます。テーマを「飲む香水」とし、至高のアロマを実現したフレーバード・ジンを是非ご堪能ください。

 

 

【本作特徴

①長野県の名酒蔵<真澄>と鳥取県に構える酒蔵<千代むすび酒造>の贅沢コラボ
2つの蔵が贅沢にコラボレーションし、ボタニカルが身体を包む魅惑の品に仕上がっています。

② ‘飲む香水’を思わせる、至高のフレーバー
本品は酒粕由来のベーススピリッツのまろやかさに複雑なボタニカルの香りが強くのった、芳醇なアロマを豊かに感じることのできるジンとなっています。ボタニカルは、ジンジャーとジュニパー・ベリーの骨格を土台としつつ、爽やかなレモンの香りがアクセントとなる、ニュータイプのクラフト・ジンとなっています。

③ラスト・ジンを味わうことで、サステイナブルな社会創りに関わることができる
ラスト・ジンを1本飲むと、同量の「エシカルな」新米が酒粕を提供した日本酒蔵に届けられます。本プロジェクトでは主に耕作放棄地を開墾してできた新米を日本酒蔵に送ることを目指します。美味しいジンを飲む度に、日本の田園風景がどんどん豊かになっていくのです。


ボタニカルの詳細】
本製品は真澄で製造された粕取り焼酎に以下のボタニカルが含まれています。
ジュニパーベリー
生姜
コリアンダーシード
レモン
アンジェリカ
シナモン

エシカル・スピリッツが目指す世界
1.酒粕を日本酒に負けないくらい誇れるプロダクトに
通常、日本酒造りの工程において、使用される酒造好適米(以下、便宜的に「酒米」と記します)全体量の65%-70%が「日本酒」として出荷される一方、残りの30-35%が「酒粕」となります。
年間で生産される酒米は、約9.6万トンにものぼることを考えると(1)、酒造りの過程で産まれる酒粕は計算上約2万トン相当となります(2)。
これらは伝統的に粕漬けや粕汁など食品や飼料に利用されてきました。また昨今ではチョコレートや化粧品など新しい利用法も出てきていますが、前者の需要低迷と共に産業廃棄物として処理される酒粕も多いのが現状です。
弊社が日本酒製造蔵約30蔵にヒアリングしたところ、酒粕の引取価格はキロあたり0円~70円、中央値は30円でした。元々の酒米の価格がキロあたり260円以上(3)であることを考えると、実に90%以上も価値が減少していることになります。
このような物理的、経済的なロスを無くし、搾りの段階で別れた兄貴分である日本酒に負けないくらいの付加価値を持つ、誇れるプロダクトにしたい。
そういう思いで我々は本プロジェクトに取り組んでいます。

2.LAST GINを飲むことが、農耕地再生に繋がる
現在、日本の農村部では耕作放棄地が問題となっています。その面積は1980年の12.3万haから2015年には42.3万haと3倍以上に増加しています(4)。
耕作放棄地が増えると、田んぼの保水能力減による農村部での水害増加や、獣害、病虫害を引き起こし、農村部に深刻な打撃をもたらします。
LAST GINプロジェクトではその容量と同量の酒造好適米を新たに生産委託し、酒粕提供日本酒蔵に送ります。
また、中長期的にはその作付対象を耕作放棄地にしていく計画を持っています。
事業計画通りの進捗を達成することができれば、3年後には東京都内の農業で生計を立てている専業農家の耕作放棄地(田んぼ)(5)の約100%相当分を再生することができると考えています。
<ブランドページ>
https://lastgin.com/

<注>
(1) 農林水産省 平成30年産酒造好適米の生産状況
https://www.maff.go.jp/j/seisaku_tokatu/kikaku/attach/pdf/sake_30seisan-6.pdf
(2 )仮に精米歩合を平均で70%とした場合
(3) 農林水産省東北農政局 東北における酒米関係資料
https://www.maff.go.jp/tohoku/seisan/sake/terroir/attach/pdf/index-1.pdf
(4) 内閣府資料より
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/2030tf/281114/shiryou1_2.pdf
(5) 東京都 農林業センサス東京都発表分より
https://www.toukei.metro.tokyo.lg.jp/nourin/2015/ng15t00000.htm

【販売について】
本プロジェクトの第一弾となるLASTジン〜Episode 0〜は、3/4(水)〜4/30(木)にかけて、伊勢丹新宿本店限定で先行販売します。長野県の銘酒「真澄」の粕取り焼酎をベースに弊社蒸留チームと鳥取県千代むすび酒造が蒸留した、ボタニカルが身体を包む魅惑の品となっております。 (200ml 3,580円)
また、公式オンラインショップでも購入することができます。
<公式オンラインショップ>
https://shop.ethicalspirits.jp/

共同創業者メンバーについて
エシカル・スピリッツには、メディアや日本酒分野、エンターテインメント、デザインなど様々な分野でトッププレイヤーとして活躍してきた個性豊かなメンバーが揃っています。

山本 祐也
1985年生、石川県出身。2014年より日本酒産業での取り組みをスタート、日本酒セレクトショップ「未来日本酒店」を運営する株式会社未来酒店の代表として、「未来の基幹産業を創る」をテーマに活動する。一次産業である酒米生産(佐渡島)、二次産業である委託醸造(11銘柄)、三次産業である日本酒小売専門店経営にそれぞれ取り組む。これらを有機的に繋げて運営していることが評価され、2018年に農林水産大臣により、6次産業化推進事業者として認定を受ける。
過去にはAKB48プロジェクトの運営会社にて事業開発を担当、それ以前は、野村證券及びJPモルガン証券にて投資銀行業務に従事。
一橋大学社会学部卒。ケンブリッジ大学大学院修了
酒匠、唎酒師(SSI認定)

魚住 りえ
元日本テレビアナウンサー。フリーアナウンサー。スピーチ・ボイスデザイナー1995年に日本テレビにアナウンサーとして「所さんの目がテン!」「ジパングあさ6」「京都心の都へ(ナレーション)」などを担当。2004年にフリーに転身し、テレビ・ラジオを問わず幅広く活躍している。特に、各界で成功を収めた人物を追うドキュメンタリー番組 テレビ東京系列「ソロモン流」では、放送開始から10年間ナレーターをつとめ、500本の作品に携わった。およそ30年に渡るアナウンスメント技術を活かし、「魚住式スピーチメソッド」を立ち上げ、話し方を磨くための指導を行っている。著書「たった1日で声まで良くなる話し方の教科書」(東洋経済新報社)が16万部を超えるベストセラーに、近著「たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書」(東洋経済新報社)がシリーズ累計21万部を突破した。
慶応義塾大学文学部(仏文学専攻)卒。

山口 歩夢
1995年生、千葉県出身、SAKEベンチャーWAKAZEの商品開発担当、蔵人。千葉県のフルーツブランデー蒸留所 Mitosaya薬草園蒸留所にて発酵・蒸留のノウハウを学び、月に一度のオープンデーでは季節のノンアルコールジンを蒸留。昆虫食スタートアップANTCICADAでは商品開発とレストランでのお酒のペアリングを担当。酒類の中で特にジンに対しての知識を持ち、日本最大のジンに特化したイベントであるGINFESTIVAL TOKYOではジンコンシェルジュとして来場者の好みに合わせたジンをアテンドした。東京農業大学大学院醸造学専攻在学中。「味覚」についての研究を行っている。

小野 力
1994年日本生まれ。ファーストキャリアで、デロイトトーマツコンサルティングにてコンサルティング業務に従事。その後ロンドンに移り、Fuzed Innovations Ltd を起業し、共同創業者兼CEOに就任。大小のスタートアップ企業におけるコンテンツマーケティングにおける最適なソリューションを開発した経験を持つ。UCLInnovation & Enterpriseのスポンサー獲得に成功。2019年8月にはSAPのアジア初のアクセラレータ、SAP.iO Foundry Tokyoの採択スタートアップ5社に選出。2020年より株式会社dotDにBusiness Architectとして入社。dotDでは、大企業のデジタル新規事業立ち上げを支援している。
University College London(UCL)卒。

加藤 咲
1991年生、宮城県出身。2014年に博報堂アイスタジオに入社。大手の自動車・化粧品・健康機器・飲料メーカーのWEBサイトやアプリの制作に従事。また、「YUMMY SAKE」のメインデザイン・アートディレクションも担当した。デジタルクリエイティブを中心とした企画立案やグラフィック制作など、統合的なデザイン・アートディレクションを得意としている。2019年よりビジュアルデザインスタジオWOW inc.へ入社、UI/UXデザイン制作に従事。武蔵野美術大学卒業。グッドデザイン賞、Webby Award、ACC、AD STARS他、多数の広告賞を受賞。2017年、ヤングカンヌサイバー部門 Silver、ヤングスパイクスデジタル部門日本代表。

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