酒文化研究所のプレスリリース
若い世代が中心と言われてきたチューハイですが、今ではほぼ全世代に広がっています。チューハイをよく飲んでいる人たちは「すっきりしたドライな味」のものを選ぶ人が多くなっています。その一方でチューハイはときどき飲むという層は「限定品」に強く引きつけられていることがわかりました。(回答者は酒文化研究所のモニターで「ほとんど毎日酒を飲む」という方が7割です)
全体の人気はドライですっきりタイプ
まず回答者のチューハイ飲用状況を確認します。「ほぼ毎日」から「週に2~3回」までの人が32%、「週1回」から「月2~3回」までの人が25%、「月1回以下」から飲まない人が43%と回答者の飲用頻度は3グループに分かれました(図①)。
次に好きなチューハイのタイプを選んでもらうと、多くあがったのは「ドライタイプ」「すっきりしたもの」で4割を超える人から支持されました。それ以外の項目は支持率が20%台と分散していきますが「期間限定品」までが1割以上の人から選ばれました(図②)。
限定品はライトユーザーをひきつける
この中で興味深いのは、「特産品など地域限定品17%」「期間限定12%」です。このふたつを支持している人はチューハイの飲用頻度が月に1回以下の人が多くなります。その層に限ると支持率は、「特産品など地域限定品」は24%、「期間限定品」は16%まで上がりました。限定品はときどきチューハイを飲むという層に対してひとつのきっかけになっているようです。
好きなフレーバー1位はレモンで4位にシークワーサー
次にチューハイの好きなフレーバーを選んでもらいました。多い方から順に「レモン63%」「グレープフルーツ43%」「ライム38%」と各社の主力が並びましたが、第4位は「シークワーサー36%」でした。「シークワーサー」は夏の限定品として発売されることが多いフレーバーで、通年商品では少ないですが、人気は高いようです(図③)。
5位以下は「ジンジャー27%」「梅27%」「ドライ24%」と比較的ドライなフレーバーが並びました。より甘さの強いタイプでは、「みかん・オレンジ」「すもも」「りんご・青りんご」が1割を超える人気を集めました。
チューハイに最も合うのは鶏の唐揚げ、グラスに注ぐ飲み方が主流
チューハイを飲むのはどのような時かと聞くと、「他の酒類を飲んだ後」が37%「一杯目から飲む」が24%と回答者に限って言えば、ビール類などを飲んだ後にチューハイに移るという方が多いようです。その影響か飲み方も「氷をいれてグラスで」が43%、「氷なしでグラス」が17%とグラスに注ぐ人が多く、「缶のまま飲む」は30%でした。
チューハイと食べたくなるつまみでは、1位が「鶏の唐揚げ」が43%と第1位でここでも唐揚げの人気は高いです。
認知率は氷結と-196℃ストロングゼロが8割超
各社から全国発売されている16ブランドの認知率も聞いてみました。8割を超えたのは「キリン氷結」と「サントリー-196℃ストロングゼロ」の主力2ブランドでした。全体的に認知率が高いのはアルコール度数の高いもの、販売年月の長いもので新ブランドは低いものが多いです。低アルコールタイプでは「サントリーほろよい」が58%で6番目に入りました(図④)。
最後にチューハイを美味しく飲むためにこだわっていることを聞きました。圧倒的に多くあがった意見が「キンキンに冷やして」です。さらに具体的な行動として「飲む前にしばらく冷凍庫に入れる」(30代男性)というものも複数から寄せられました。
また飲んでいる途中で温まらないように「缶の下に冷たい板を置いておく」(50代男性)という工夫も複数から寄せられました。
チューハイをおいしく飲むために最後まで冷たさを保つことに気を配っているようです。
■調査概要
調査時期:2018年8月3日~8月7日
調査対象:弊社の酒好きモニター(N=1700)
有効回答:116(回答率7%)
調査方法:インターネット自記入式アンケート調査