~目立ての形状で味が変化する幻のおろし金~

紀州新家のプレスリリース

おろし金は、1712年江戸時代から300年続く歴史はありますが、形状が殆ど変わっていない日本古来の調理器具です。安価なプラスチック製、お手入れの簡単なセラミック製、そして伝統工芸品でもある、純銅おろし金まで、様々なおろし器が市場流通しています。「純銅おろし金」においては、生産できる職人が高齢となり後継者不足での事業継承の危機にあると知り、このままでは日本の伝統技術が途絶えることに危機感を覚えました。業界分野は違いますが、同じ職人としての探究心から伝統的な鏨打ちを独学で習得し、2018年グッドデザイン賞を受賞するまでの商品へと成長させました。

 おろし金の品質は「目立て」で決まるといっても過言ではありません。目立てをしながら、ふと感じた職人としての違和感。それは、おろし金は「おろす」という単一用途に特化した道具として「モノ」での提供。美味しさを伝える「コト」として提供はできないものだろうかと考えた新家崇元。これが大きなターニングポイントとなりました。職人魂に火がつき「目立て」を更に研究。目立にて使用する「鏨」も様々な形状を製作し、全てオリジナルであり目立ての最適な角度、43度立てにもこだわっています。これは300年間のおろし金の歴史で、誰一人として行ってこなかったことが不思議であり、「モノ」としての既成概念こそが伝統工芸を衰退させる原因だと感じています。

様々な目立てを研究し試行錯誤の上、今回完成させたのが世界初、丸い大きな目立て!大根おろしのシャキシャキ感を残しながらも、時間が経過しても水分が殆どでません。大根の細胞を潰さず、細かく切っている状態に近いからです。大根本来の「辛味」も残すことができます。この辛味を取り除くには、目立てを細かくし目打ちの数を調整したおろし金を使用することで、口当たりがまろやかになり、甘みも感じられます。もちろん、お手入れも簡単。目詰まりを防ぐ特殊な目立てで生産しており、水流で簡単に洗浄でき衛生的です。ミシュラン星もちシェフも唸らす「幻のおろし金」の誕生です。

ミシュランの星もちのシェフが「紀州新家おろし金」を選ぶ理由は、目立てによって味の違いがあり、それにあった料理をイメージできることにあります。通常はおろし金1枚購入のみですが、料理に合わせるために数枚持ってるシェフや両輪が殆どです。最近では料理のイメージをお伝えいただき、それにあう目立てをするバイオーダーにも対応しています。「作業性」、「味」、「意匠性」の三方よしの紀州新家おろし金。2020年度プレミア和歌山にも認定され、日本にとどまらず世界の料理に合わせた見立てを研究し続けています。実際の販売は、2020年6月3日(水)~6月30日(火)まで、近鉄百貨店和歌山店5階、紀州イベントスペースにて販売いたします。通年、弊社ホームページでも販売しています。

一度、味の変化を体験してみてください。大根おろしが添え物でなく主菜になるぐらい世界観が変わります。情熱を持って大陸を越える紀州新家おろし金。 夢は海外に日本の文化を伝える事が最大の目標です。

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