秋田県産のお野菜専門の卸『ゴロクヤ市場』が高齢の農家が使いやすい受発注システム『イージー』を発表 システムの開発費用を募るクラウドファンディングも締め切り間近

100BANCHのプレスリリース

パナソニック、ロフトワーク、カフェ・カンパニーが運営する100年先を豊かにするための実験区・100BANCHで活動する『ゴロクヤ市場』は、秋田県産のお野菜専門の卸です。秋田県産の農作物が余ることなく、全国で新鮮なままおいしく食べられるよう取り組んでいます。

高齢の農家も使いやすい受発注システム『イージー』を開発するためのクラウドファンディングを6/8(月)から7/31(金)まで実施しています。

『イージー』は、白内障を伴う人でも識別できる白黒はっきりしたデザインや、キーボードが打てない人でも文字入力ができる手書き認証システムを導入し、身体的老化を感じる農家さんでも使えるシステム。また、農家が自分の収益を逆算し作付面積を決められるよう、自ら育てた野菜に対して自ら値付けができる仕組みになっています。

『イージー』の誕生により、農家にとって新たな市場としての選択肢になることを目指しています。

・『イージー』の特徴

『イージー』は、toBの受発注システムです。
農家さんと飲食店や量販店、宿泊施設がシステムを通して直接お野菜のやりとりができるようになっています。

1)高齢の農家さんでもシンプルに使える

2019年12月〜2020年2月まで農家へユーザーヒアリングを実施。
文字が小さい、タブレットがない、一回一回の出荷にかかるコストが大きいという理由で既存の受発注システムの利用を断念したという回答が得られました。
そこで『イージー』は必要最低限の入力項目で商品登録ができるよう、とにかくシンプルに作り、かつ目が見えにくい、耳が聞こえづらいなど身体的老化が伴う農家さんが使えるようデザインを構築。
また、AIの積極的な活用をし、そんな生産者さんがシステム利用において新しい技術をつけることなく(キーパッドを打つなど)、受発注作業に対する受注側発注側のストレスを軽減します。

2)農家自身が自分で値付けできる

農家さんは出品するときに自ら値付けすることができます。
そうすることで自分で目指す売り上げから作付面積を決めることができ、”安い大量消費”を減らすことに繋がります。

・『イージー』開発の背景

ゴロクヤ市場は2017年9月から秋田県産のお野菜の卸売をスタートしました。有難いことに、たくさんのご縁と周り方々に支えられ、3年間で多くの方に秋田のお野菜をおいしいと言っていただき、少しずつではありますが取り扱ってくださる飲食店や量販店、お客さまが着々と増えてきました。
しかし今、農家さんが作ったお野菜を販売していく上で2つの課題に直面しています。

1つは流通の課題。
現在、多くの農家さんにとって一般的な出荷先である「市場(しじょう)」出荷の場合、農家さんが作った作物は、お店に並ぶまでに一箇所でまとめられ、農家さんの目に見えないところで金額が決められる仕組みになっています。 
また、大まかな生産量ごとに買取金額も平均化されてしまいます。
自分なりに販売ルートを探す農家さんもたくさんいらっしゃいますが、野菜を育てながら慣れないルートを開拓するのはとても大変で、とくにこれまでのやり方に慣れ親しんだ農家さんはなかなか変化できないのが現状です。

もう1つはコミュニケーションの課題。
いま、農業の生産者として現役で働いているのは主に高齢者の方々です。
私たちは普段、彼らとのやりとりを電話かFAXで行いますが、早朝から仕事をし、夜早くには寝る高齢の農家さんのライフスタイルでは、1日のうちに連絡を取れるのは2時間ほど。
そうなると、発注の連絡をしたくてもタイミングが合わず連絡が取れなかったり、取れたとしてもコミュニケーションにかかるコストが負担となって取引まで至らないケースもあります。
これから秋田県のお野菜をこれまで以上に広めていくには、この2つの問題を解決しなければ、また同じところでつまづいてしまうと考えました。
そしてユーザーヒアリングを開始し、行き着いたのが『イージーの開発』でした。
 

・クラウドファンディングについて
『ゴロクヤ市場』は2020年6月8日から2020年7月31日までの53日間『イージー』のクラウドファンディングを実施しています。
現在コロナウイルスの影響により、農家さんだけでなく、食に関わるたくさんの人々が苦しい状況の中にいると思います。このシステムでの発注先となる飲食店の方々も例外ではありません。
そんな中で私たちができることとして考えたのが、システムの実証実験の間、農家さんと飲食店の方々が開発するシステムの利用料を無料に使えるようにすることです。
そのためにはシステム開発の資金がもう少し必要となります。活動を前に進め、農家さんと飲食店の方々や食に関わる方々を支えていくためにも、今回のクラウドファンディングを通して皆さまからのご支援・応援をいただけますと嬉しいです。

目標金額:300万円
リターン例:
今回のクラウドファンディングでは、100BANCHで年に1回開催される「ナナナナ祭」への参加権(8月2日オンライン)が付いてくる、「ダンボールを使わないお野菜の定期便」もリターンに含まれています。
 

定期便を送る側はコスト、送られる側はゴミになってしまうダンボールを使わず、送る人と送られる人とでずっと同じものを使い続けることができるよう、2waybox(折りたたみコンテナ)での商品のやりとりを可能にした定期便です。オンラインのイベントではコンテナの使い方に加え、定期便でお送りしたお野菜の生産者とつなぎファームツアーを開催。(定期便は8月1日配送予定)

URL:https://readyfor.jp/projects/568market

・スケジュール

2020年3-11月:システム開発
2020年12月   :実証実験リリース
2020年1-9月  :実証実験
2021年10月   :公式リリース
 

 

 

・ゴロクヤ市場について

ゴロクヤ市場は、”お野菜にのせて農家さんの想いをおろす”秋田県産お野菜専門の卸です。
秋田と東京の568kmの距離があってもおいしく新鮮に秋田のお野菜が食べられるようみなさんにお届けしています。

 
・代表プロフィール
佐藤 飛鳥
1994年秋田県由利本荘市生まれ。 青山学院女子短期大学卒業後、健康食品メーカーに入社。2016年に退職し、食品専門商社へ入社。営業として主に業務用の高級食材やベーカリー商品の流通とプロモーションに従事。翌年2017年9月にAIfrece composition株式会社を設立し、秋田県産専門の農作物の卸売をスタート。同年11月にアメリカ・ニューヨークへ留学。帰国後、自社事業の傍、デザイン会社に入社し飲食店の立ち上げやマネジメント、メニュー開発に従事。現在、“お野菜にのせて農家さんの想いをおろす“ことをコンセプトにゴロクヤ市場 として秋田県産の農産物の卸売を軸に、農業の流通改善に取り組んでいる。 
農業/卸売/秋田/トレーサビリティ/菜園活用/生鮮食品販売プロデュース/生鮮加工品デザイン/飲食店立ち上げ/メニュー開発 など

・会社概要
会社名:AIfrece composition株式会社
代表者:代表取締役社長 佐藤飛鳥
設立日:2017年9月19日
事業内容:秋田県産農作物の卸売事業
URL:https://www.568market.com
info:sato@568market.com
 

  • ~未来をつくる実験区「100BANCH」とは~

「100年先の世界を豊かにするための実験区」というコンセプトのもとに、これからの時代を担う若い世代とともに新しい価値の創造に取り組む活動です。パナソニック株式会社が創業100周年を迎えることを機に、「常識にとらわれない若いエネルギーの集まりが、100年先の未来を豊かにしていく」という思いから、株式会社ロフトワーク、カフェ・カンパニー株式会社と共同で2017年7月7日に設立。そして、この3年間、「100BANCH」は、野心的な若者が未来を創造していく一歩を、24時間365日実験可能な場所とともに、年間約200のイベントをはじめ、SXSWやSlush、CESなどの大型展示会での発信の機会を提供して支援。活動場所などのハード面と、各分野の第一人者であるメンターによる知見というソフト面の両面から、応募総数約600件、採択数 累計177のプロジェクト(2020年6月19日現在  )の加速支援を行ってきました。
そんな「100BANCH」では常識にとらわれない野心的な若者達が、昼夜を問わずさまざまな活動を繰り広げています。100BANCHのミッションは、彼らとともに「つくりたい未来」「100年先を豊かにする未来」を創造すること。そして「100BANCH ナナナナ祭」は、自らのWillを大切に、ひたすら自らのつくりたい未来を追求している次世代リーダー達の熱気とその活動内容を体験いただける複合型イベントとなっています。

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