一般社団法人 日本乾燥おから協会のプレスリリース
一般社団法人 日本乾燥おから協会(所在地:東京都渋谷区、代表:石川 伸)と、一般社団法人 大人のダイエット研究所(所在地:東京都渋谷区、代表:岸村 康代)は共同プロジェクトとして、おからパウダーにヨーグルトのホエイを吸わせてつくる「おからヨーグルト」のダイエットモニター試験を実施しました。
20代~50代女性18名を対象に、普段の食生活(3週間)を観察期間とし、「おからヨーグルト」生活(3週間)と比較したところ、排便日数の増加と腹囲の減少に有意差が出ました。
食物繊維の研究を行い、食品と腸の関係に詳しい森田 達也氏(医学博士、静岡大学応用生命科学科教授)によると、「今回、おからヨーグルト生活を送った多くの方の腹囲が大幅に減少しましたが、これは便通改善によるものと考えられます。排便量や日数が増加したということは、便の腸内停滞時間も改善されていることが示唆され、その結果、大腸がんなどの疾患予防にもつながります。おからパウダーに豊富な不溶性食物繊維とヨーグルトの乳酸菌の相乗効果による結果だと考えられます。」
おからヨーグルト
おからパウダーとは、豆腐や豆乳をつくる際に残る「おから」を特別な機械を用いて短時間で乾燥させたもの。日本人に不足しがちな食物繊維が豊富で、糖質も少なく、常温保存可能という保存性の高さから、近年手軽なヘルシー食材として注目され、流通量は2015年からの3年間で140%まで増加しています。今回、「腸内環境改善に役立つことが研究されているヨーグルトと一緒に摂取することで、便秘に悩む方々の排便習慣を改善し、ダイエットにもつながるのではないか」という仮説のもと、モニター試験を行った結果、下記の項目で有意差が出ました。
【試験結果】
https://www.atpress.ne.jp/releases/164744/img_164744_2.jpg
【試験概要】
調査対象:20~50代の女性18名(BMI=23~27) ※排便習慣が週3~5日の方
摂取方法:おからパウダー15gとプレーンヨーグルト100gを混ぜた
「おからヨーグルト」※を毎朝食時に摂取
摂取期間:2018年6月9日~6月30日まで(3週間)
調査方法:
アンケート調査、体重、体脂肪量、筋肉量、腹囲、排便日数・排便量・排便回数・おならの回数を測定。前後比較として、5月18日~6月8日の3週間を試験前の観察期間として、同様のアンケート調査を実施した。
※おからパウダーは「さとの雪食品 おからパウダー」、プレーンヨーグルトは「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン」を使用
※SOUKEN社に依頼し、倫理委員会・UMIN登録後、試験を実施しました
【その他の結果】
●数値差は少ないものの、多数の者に変化が見られた項目、
体脂肪量…18名中14名減少 (0.1~1.6%の減少)
筋肉量 …18名中13名増加 (0.1~1.5kgの増加)
排便量 …18名中15名増加 (0.5~40.1の増加)
排便回数…18名中17名増加 (0.1~6.4回の増加)
※便の形状、便の色、便のにおいの強さ、排便後感覚については僅差の改善傾向のみ
●自覚症状の変化(改善に有意差が見られた項目)
・朝の目覚めが悪い
・眠りが深くよく目がさめやすい
・ちょっとしたことでイライラしやすい
・ストレスを発散したり、リラックスすることができない
・生理痛がひどい
・シミ・ソバカスが気になる
・便秘がちである
●その他、自由回答アンケートに記載があったもの
満足感・満腹感があった …18名中7名
肌の状態が良くなった …18名中3名
おなら・ガスが出る、お腹が張る…18名中6名
【専門家からのコメント】
腸の奥まで「短鎖脂肪酸」を産生しやすい腸内環境に~乳酸菌と不溶性食物繊維~
(静岡大学応用生命科学科教授 医学博士 森田 達也氏)
ヨーグルトを食べることで、腸内の善玉菌が増えることが多くの先行研究でわかっていますが、その善玉菌をさらに活発にさせるためのエサとして、食物繊維も一緒に摂ることが重要です。
食物繊維は水溶性と不溶性に分類されます。水溶性食物繊維は食事成分の吸収を緩やかにし、食後血糖の上昇を抑えるほか、腸内で発酵しやすく、大腸の前半部分で善玉菌のエサなります。一方、おからパウダーに豊富な不溶性食物繊維は水に馴染みにくく、ゆっくりと発酵しながら腸の奥の後半部分まで到達することができ、腸内の水分やゴミを吸着して便のかさを増しながら移動し、腸を刺激して排便を促します。
ヨーグルトによって活性化した善玉菌が、これらの食物繊維やオリゴ糖を発酵させて産生するのが「短鎖脂肪酸」。短鎖脂肪酸は腸内を酸性に保つことで悪玉菌の増殖を抑え、同時に善玉菌が棲みやすい環境をつくるという好循環が起きるのです。
「おからヨーグルト」は、乳酸菌と食物繊維の相乗効果を生み出します。ヨーグルトが善玉菌を増やし、おからパウダーの食物繊維によって善玉菌が短鎖脂肪酸の産生を促し、腸内環境の改善が期待できるでしょう。
腸内のイメージ図
https://www.atpress.ne.jp/releases/164744/img_164744_3.jpg
<おからヨーグルトの栄養メリット>
(大人のダイエット研究所 代表理事 管理栄養士 岸村 康代)
おからパウダーはその約半分が食物繊維でできており、約1/4は大豆たんぱく質という栄養たっぷりの食品。女性ホルモン様作用をもつ大豆イソフラボンも含むほか、おからパウダーに多く含まれる不溶性食物繊維は、水分を吸って膨らむ性質を持つため、食べ過ぎも防ぎます。一方、ヨーグルトはカルシウムやたんぱく質を含む栄養豊富な食品であることに加え、腸内環境の改善に役立つ乳酸菌を含む発酵食品。それら両方を一度に摂取できる「おからヨーグルト」を普段の生活にとり入れることは、栄養面、ダイエット面、そして健康維持の面でもとてもよい組み合わせです。
また、おからに含まれる食物繊維やヨーグルトに含まれる乳酸、そして双方に含まれるたんぱく質は、食後血糖値の上昇を緩やかにする働きが先行研究からもわかっているため、食事の初めに食べることで、生活習慣病予防にもつながります。
大人のダイエット研究所では、食物繊維摂取不足の現状を背景に、忙しい大人が無理なく手軽に、おいしく食物繊維を摂取しながら健康になることをサポートする『“繊活”プロジェクト』を推進しています。混ぜるだけで、手軽に食物繊維が摂取できる「おからヨーグルト」は忙しい毎日の繊活にもオススメの食品です。
<基本の「おからヨーグルト」>
ヨーグルト100gに対しておからパウダー15g(大さじ3杯強)を用意。おからパウダーがヨーグルトの水分(ホエイ)を吸い、ディップ状になるまで混ぜる。
→上記の配合で、日本人女性の1日に必要な食物繊維量の不足分*にあたる4.1g(男性の場合5.5g)を上回る約6.5gが摂取できます。
*「日本人の食事摂取基準(2015年版)」「国民健康・栄養調査(平成28年)」厚生労働省
「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」文部科学省)より算出
<おからヨーグルトアレンジレシピ>
おからパウダーをヨーグルトと合わせると、ヨーグルトの酸味が和らぎ、おからパウダーのパサつきも抑えられるため食べやすく、さまざまな料理に応用することができます。簡単にできるおからヨーグルトのアレンジ例を紹介します。
あと1品がほしいときの和おかず ほうれん草のおからヨーグルト白和え
https://www.atpress.ne.jp/releases/164744/img_164744_4.jpeg
たっぷりつけてもヘルシー!おからヨーグルトディップ3種
https://www.atpress.ne.jp/releases/164744/img_164744_5.jpeg
混ぜて焼くだけでふわふわ食感!おからヨーグルトパン カレー味
https://www.atpress.ne.jp/releases/164744/img_164744_6.jpeg
<日本乾燥おから協会とは>
乾燥おからの健全な普及により、乾燥おからの価値を創造して業界の活性化を図ることを目的に、2015年に発足。
乾燥おからを製造・販売するメーカーのほか、乾燥機器メーカーなど12社が加盟し、乾燥おからに関する規格の作成や自主品質調査のほか、レシピ開発や宣伝活動など乾燥おからの普及活層を行っている。
協会ホームページ: http://okara.or.jp/