東京ビアウィーク実行委員会のプレスリリース
東京ビアウィーク実行委員会は、2018年6月2日(土)から 6月17日(日)までの16日間、「東京ビアウィーク2018」を開催しております。
昨日6月11日(月)には、東京ビアウィークのイベントの1つである、世界のクラフトビールシーンを牽引するブランド「Brooklyn Brewery」の共同創業者にして、『クラフトビール革命』の著者である、スティーブ・ヒンディ氏をお招きしたトークショーが2部構成でスプリングバレーブルワリー東京にて開催されました。
第1部では、聞き手である日本ビアジャーナリスト協会代表・ビール評論家の藤原ヒロユキ氏が、スティーブ・ヒンディ氏にBrooklyn Brewery創設から現在に至るまでの成功秘話や、数々の課題をいかに乗り越えてきたのかを質問し、クラフトビール革命の最前線に立ち続けてきたスティーブ・ヒンディ氏ご本人の口から、クラフトビールビジネスの真髄を語っていただきました。
スティーブ・ヒンディ氏は、世界最大級の通信社であるAP通信で、1978年に中東特派員として赴任しながら、ホームブルーイング(自家醸造ビール)を始めます。その後、1984年にニューヨークに戻り通信社を退社しブルックリン・ブルワリーを創業しました。
その時に出会ったのがグラフィックデザイナーのミルトン・グレイザーですが、トークショーでは、当時のロゴ制作時の話で盛り上がりをみせました。
ミルトン・グレイザーはニューヨークでは有名なデザイナーであり、電話でのアポイントをとることも一苦労するアーティストでした。なかなか電話がつながらない中、「絶対に電話をつなげてやる!」とジャーナリストの血が騒ぎ、電話をたくさんかけたようです。当時の思い出を楽しそうに語るスティーブ・ヒンディ氏に会場からは笑いも起こりました。
この他にも、ブリューマスターを務めるギャレット・オリバーとの出会いや、11年間に渡って販売数量が年平均18%もの急成長を遂げた成長期の話、2016年・2017年の事業拡大期の話などを生で聞くことができ、クラフトビールファンで埋め尽くされた会場内は感心しきりの様子でした。
最後に、成長の要因を藤原ヒロユキ氏が伺うと、そのうちのひとつとして「広告の代わりにビールを寄付したことだ。」と述べたことが会場の関心をひきつけました。「マス広告ではお金がかかる。だから私たちは、たとえばアーティストの団体の画廊や募金会場にビールを寄付した。そこから製品に対する好感が生まれ、かつ効果的なサンプリングにもなった。まだまだ小さなブルワリーとして知恵を絞って行った小さなマーケティング活動のおかげで、今や世界展開できる規模に成長できたのではないかと感じている。」とスティーブ・ヒンディ氏は締めくくり、第1部は幕を閉じました。
続いて第2部では、第1部のスティーブ・ヒンディ氏と藤原ヒロユキ氏に加え、日本で急成長中のブルワリー、伊勢角屋麦酒代表の鈴木 成宗氏とFar Yeast Brewing代表の山田 司朗氏をお招きしてのパネルディスカッションを実施いたしました。
第2部開始の挨拶もほどほどに、スティーブ・ヒンディ氏と同じ舞台に登壇したお二方はやや緊張の色も感じさせながら、このまたとない機会を最大限に生かそうと、自身が抱いていた質問をスティーブ・ヒンディ氏に投げかけました。
会場内のクラフトビールファンが特に関心を寄せた質問は、藤原ヒロユキ氏が投げかけた「ブルワリーはチーム作りが大切ですが、チームリーダーとしてのポリシーや考え方を教えてください。」というものでした。スティーブ・ヒンディ氏は自身の過去を振り返りながら、「チームとしては、人を信じることが大切。」と述べました。「3人で始まった時から自身が管理者でもあり、トラックの運転も行い、倉庫でも働いた。みんながみんな“全部やる”精神だった。そして、もちろん営業もやっていたし、自分がトップセールスマンでもあった。そこから会社が大きくなると、誰かに任せなきゃいけない時がある。その時に他の人を信頼し、しっかりと仕事を任せることが重要だ。」と真剣な表情で語りました。
また、最後の質問では、「今後、日本のクラフトビール消費者にはどのように製品の良さを伝えていこうと考えているか」という質問に対しては、スティーブ・ヒンディ氏、鈴木氏、山田氏はともにネットやSNSを介したコミュニケーションの重要性を説きました。また、山田氏は「ネットでの情報波及やSNS上での評価も重要であるが、それと同じくらい“口コミ”もまだまだ大事だ。」と語り、スティーブ・ヒンディ氏も「口コミは重要だ。私がここに来たのもそうだよね。自分のファンと接することは、とても大事だと思う。」と語り、会を締めくくりました。
東京ビアウィークもいよいよ終盤戦に突入しました。この機会にぜひ、美味しいビールの祭典をお楽しみください。
- 東京ビアウィーク2018 開催概要
・開催期間: 2018年6月2日(土)〜2018年6月17日(日)
・内容 : 上記「東京ビアウィーク」期間中、東京および近郊都市の店舗・地域などでビールに関するイベントが続々開催。
・主催 : 東京ビアウィーク実行委員会
・運営 : Retty株式会社
※実行委員会主催のイベントも複数ありますが、基本的にイベントは店舗(会場・主催希望者)が自主的に企画・運営するスタイルで、どなたでもイベントを企画・開催できます。
公式Facebook : https://www.facebook.com/beerweek.jp
公式Twitter : https://twitter.com/TokyoBeerWeek
公式Instagram: https://www.instagram.com/tokyobeerweek/
- その他 予定イベント(一部)
■実行委員会主催イベント
「スマホdeスタンプラリー」
渋谷、新宿、神田などビアパブ激戦区をはじめ、上野や池袋、にわかに盛り上がりを見せる五反田や浜松町などのパブ/レストラン、そして期間中に開催される様々なイベント会場を巡るスタンプラリーです。
対象の飲食店でビールを1杯飲むと1ポイント、イベントに参加すると3ポイントを取得することができ、取得したポイントに応じて豪華景品の応募チャンスを得ることができます。お手持ちのスマートフォン1つで、誰でも気軽に参加いただくことが可能です。
<10ポイントコース>クラフトビール詰め合わせ
日本各地のビールが楽しめる、詰め合わせセット!
<20ポイントコース>オリジナルクラフトビール作り体験
提携ブルワリーと一緒にあなたのオリジナルビールを作ろう!
<20ポイントコース>旅行券10万円分
クラフトビールの本場への旅行などに利用できる旅行券!
■パブ/レストラン主催イベント
首都圏のヨーロッパ系、アメリカ系、ジャパニーズ系などの各種ビアパブや、ビールにこだわるレストラン等230を超える店舗が今年も参加します。(見込み)
※2017年は100以上のイベントが開催されました。
昨年の様子(一部)
- メインビジュアル制作は “人気黒板アーティスト”!
■CHALKBOY(チョークボーイ)
5年ほど前までアルバイトを続けた⼤阪・梅田のカフェ「カフェ&ブックス ビブリオテーク」のメニュー黒板を担当すると、その黒板が評判を呼ぶように。チョークの楽しさにハマり、気づいたらいつの間にかそれが仕事になり、チョークボーイとして活動を始める。
日本をベースに世界中、黒板のあるところならどこでも描きに行く。
自身のノウハウを詰め込んだ著書『すばらしき手描きの世界2(主婦の友社)』も発売中。
<参考・ビアウィークとは?>
「ビアウィーク(Beer Week)」は、会期中、特設会場やパブ・レストランなど様々な会場でビールにちなんだイベントを開催し、ビールの持つ多彩な魅⼒を伝えようというイベントです。2007年、 フィラデルフィアで始まった「Philly Beer Week」が発祥とされ、今や世界中で100以上の都市で開催されています。なかでも、サンフランシスコの「SF Beer Week」やメルボルンの「Good Beer Week」などが有名で、ビアウィークを目的に世界各国から人が訪れるほど、海外では非常に人気の高いビールイベントです。日本でもクラフトビール製造者・輸入者・販売事業者、飲食店等、ビールに携わる有志により「東京ビアウィーク実行委員会」が組織され、2014年4月より東京ビアウィークとして開催がスタートしました。今年で5回目を迎える東京ビアウィークは、昨今のクラフトビールへの関心の高まりを受け、年々規模が拡⼤しています。