株式会社マーケティング・リサーチ・サービスのプレスリリース
2020年12月8日
株式会社マーケティング・リサーチ・サービス
2020年11月、株式会社マーケティング・リサーチ・サービス(本社:東京都豊島区、代表取締役:岩川恵理子)は、コロナ禍における家庭での「食」の実態と消費者の意識の変化を分析した
「MRSメニューセンサス特別レポート:コロナ禍の食実態と意識」をリリースいたしました。
新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、家庭で食事をとる機会が増えた3~4月の実際の食事のデータと、2020年7月に行った追加調査の結果から、コロナ禍の家庭の食卓の変化や消費者の意識の変化を掘り下げ、コロナ禍の「食」を総括しました。
データの提示に留まらず、「マーケティングへの示唆」まで行っていますので、食にまつわる商品・サービスの開発やコミュニケーション戦略にすぐにお役立ていただける1冊となっています。
【URL】https://www.mrs.co.jp/news1/index.php?id=5fbf2b7432c80&mode=detail
このような担当者様に特にオススメ
- コロナの影響についてはPOS関係のデータのみ把握している
- 消費者意識の変化などは、ネットで見た断片情報しかない
- 2020年上半期に起こったことを総括できていない
- アフターコロナに向けた打ち手のヒントがほしい
- 今後の見込みや方向性を社内で求められている
…ぜひこのレポートをご活用ください!
当社の「MRSメニューセンサス」は1978年から40年余り継続している唯一の“家庭の食卓調査”です。
日本の家庭の食生活の時系列変化を捉えることができるデータとして、長年食品業界に貢献してきました。
「MRSメニューセンサス」の調査概要等は https://www.menucensus.com/ をご確認ください。
2020年は新型コロナウイルス感染症に始まり、師走の現在でも事態は収束する気配がありません。1月末には一部企業で在宅勤務への切り替えが始まり、2月末には北海道での独自の「緊急事態」の宣言があり、3月には臨時休校要請やマスクの転売禁止、「不要不急の外出」の自粛要請などがあり、本格的に新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい始めました。4月には緊急事態宣言が発出され、多くの飲食店が営業を自粛し、また多くの人が外出を控え「おうち時間」を過ごすようになりました。おうち時間が増えたことによって、消費者の生活、とくに支出はどのように変化したのでしょうか?
2020年4月の家計調査の結果から、消費支出がコロナ禍以前と比べてどのように変化したのかを簡単にまとめると、次のような変化がありました。
- 消費支出全体として、コロナ禍以前の90%程度にまで落ちた
- 「被服・履物」、「交際費」などが大きく下がり、「外食」はコロナ禍以前の40%以下にまで落ちた
- 外食支出が大きく下がったが「食料費」全体の支出はほぼ横ばいで、外食以外の食料支出が大幅に上がっていた
食料費が外食から自宅での食事の支出にスイッチしていたことがみえてきます。
その結果を踏まえ、「MRSメニューセンサス」の春季調査(2020年3月~4月)の結果から、
実際に食卓のメニューがどのように変化したかを見ていきます。
外食での支出が下がり、外食以外の食料支出が大幅に上昇したということは、家での食事にかかる金額が増えた、ということです。金額の上昇には様々な理由が考えられますが、「この時期に突如として家庭での食事が高級レストラン並みのグレードになった」というデータはないので、おそらく高級食材が増えたわけではなく、家での食事の回数が増えたのだろうと考えられます。
では、実際に家庭内で食事をする回数は増えたのか?「MRSメニューセンサス」で確認してみましょう。「MRSメニューセンサス」では、総食事機会数に対する「家で食べた」回数を「実食率」と呼んでいます。たとえば、2週間のうち1人のひとの朝食の総食事機会数は14回です。このうち10回「家で食べた」とすると、このひとの朝食の実食率は71.4%となります。これを、調査に参加した全員分で計算したものをグラフ化したのが下の【実食率】です。今回はコロナ禍での変化と比較するため、各年度の春季(3~4月)の調査結果のみを並べました。
【実食率】
実食率はいずれの時間帯も長期的にみて緩やかに減少を続けてきましたが、2020年春は大幅にアップしています。特に「昼食」「夕食」の実食率が上昇していることがわかります。臨時休校や在宅勤務などの影響が垣間見える結果となりました。夕食の実食率が上昇したのは、ふだんなら誰かと食べてから帰宅するひと、一杯飲んでから帰宅して家では食事をしないひとなどが、この時期は家で食事をしていたからだと考えられます。
では、一日のうちのほとんどの食事を家で食べる生活になり、加工食品の使用回数に変化はあったのでしょうか。
2020年7月に追加調査を行いました。下のグラフは、新型コロナウイルス感染症が流行する前の1月ごろまでと比較して、「レトルト食品」の使用回数が増えたのか、減ったのかをたずねた結果です。夫婦の勤務パターン別に比較してみました。
【1月ごろまでと比べて、3~4月時点で「レトルト食品」を使う回数が増えた/減った人の割合(意識レベル)】
1月ごろまでと比較して「増えた」と回答しているひとがいる一方、「減った」というひともいますので、
純増率を計算してみた結果、夫がふだん通りに出勤している世帯の純増率は20%ほどでしたが、夫が家にいる勤務パターンの世帯での純増率が高いことがわかりました。
一日のほとんどの食事を家庭で用意しなければならなくなったため、手軽に・スピーディーに調理をしたい、
というニーズがあったと考えられますが、それ以外にも理由がありそうです。
レトルト食品以外に増えたものは?手作りは増えた?減った?話題になったぬか漬けは?
今後の予測を立てるには、様々な角度からこの時期の実態を把握する必要があります。
ここでご紹介した以外にも、7月時点での加工食品等の使用回数の変化や、春(3~4月)に起きた食生活関連の変化と今後の継続意向など、コロナ禍に起きた変化を把握し予測を立てるうえで不可欠なデータに加え、食生活の変化をさらに深掘りした自由回答を掲載。40年分の日記帳データと、意識調査の結果から2020年のコロナ禍の実態を総括します。食にまつわる商品・サービスの開発やコミュニケーション戦略にすぐにお役立ていただける1冊です。
レポートだけでは物足りない方にもご満足いただけるよう、本レポートに関する勉強会/ディスカッション90分つきでご案内しております。詳しくはhttps://www.menucensus.com/lp/pdf/report_06.pdf をご確認ください。
【会社概要】
会社名:株式会社マーケティング・リサーチ・サービス
所在地:〒170-0005 東京都豊島区南大塚2-45-8 ニッセイ大塚駅前ビル
※2020年7月より本社を移転いたしました
代表取締役:岩川 恵理子
設立:1959年11月30日
URL:https://www.mrs.co.jp/
事業内容:市場調査の企画、実施、研究、事業開発、新製品開発に関する市場調査及び、マーケティングコンサルテーション、他
2020年度、株式会社マーケティング・リサーチ・サービスは創業61周年を迎えました。
当社はこれからも、お客様との信頼関係を築き、役に立つマーケティング活動に貢献し、新しいことに挑戦してまいります。
【お問い合わせ先】
株式会社マーケティング・リサーチ・サービス
調査第二事業部 メニューセンサス担当
TEL:03-5981-5663 (平日10:00~18:00)
URL:https://www.mrs.co.jp/contact/