サントリー食品インターナショナル株式会社2021年国内事業活動方針

サントリー食品インターナショナル株式会社のプレスリリース

【目次】
■2020年振り返り
■2021年事業活動方針
①基幹ブランド活動
②自販機事業革新
③環境への取り組み

■2020年振り返り
2020年は新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な流行、日本国内においては長梅雨などの天候要因の影響もあり、清涼飲料総市場の販売数量は対前年で1割近い減少と推計しています。
そのような中、当社は「サントリー天然水」、「BOSS」、無糖茶カテゴリーを中心に、お客様起点での商品開発、新たなマーケティングコミュニケーションに積極的に取り組み、なかでもサントリー緑茶「伊右衛門」は発売以来最大の刷新に挑み、大幅な伸長を果たしました。その結果、当社の2020年の国内販売数量は市場を上回る対前年6%減で着地しました。

「サントリー天然水」は、水源にこだわった冷たくて清らかである“清冽なおいしさ”という独自のブランド価値のさらなる向上を目指し活動を強化しました。
天然水本体は、市場が苦戦した中で、国内を代表するブランドとして伸長を遂げました。また、拡大する炭酸水カテゴリーにおいて、「サントリー天然水スパークリング」シリーズをリニューアルし、特に「サントリー天然水スパークリングレモン」は“搾りたてのようなレモンのおいしさ”に徹底的にこだわり、新たな価値の提供で市場を活性化しました。

「BOSS」は“働く人の相棒”として、コロナ禍の影響でますます働き方が多様化する中、現場で働き続けるお客様に寄り添い、応援し続けるという「BOSS」ならではのマーケティング活動を展開しました。
ショート缶では、ヘビーユーザーとの絆を深めるために、新商品の投入やオリジナルWEB動画の公開、消費者キャンペーンなど数多く展開しました。「クラフトボス」は、コーヒーシリーズ、紅茶シリーズとも、若い世代や女性からも好評をいただき、また、最近ではテレワークなど在宅での仕事中や車の運転中など、さまざまなシーンで飲まれるようになりました。さらには、コロナ下で伸長した“イエナカ(家庭内)需要”において、“時短+豊かさ”を求めるニーズにお応えし、「ボス カフェベース」のラインアップを強化し、濃縮飲料市場を拡大しました。

「伊右衛門」ブランドは、本体の全面リニューアルにより実現した、淹れたての緑茶のような色・味・香りの象徴である“鮮やかな緑の水色(すいしょく)”という訴求が奏功し、多くのお客様のご支持をいただきました。また、ラベルレス商品の発売も話題になるなど、販売数量は大幅な伸長を記録し、本体では2桁増、ブランドトータルでも対前年9%増と、年間計画の5,500万ケース超を達成しました。「伊右衛門 特茶」(特定保健用食品)では、コロナ下でビジネスパーソンの飲用習慣が薄れましたが、お客様の健康への関心は一層高まっており、さまざまな提案を継続して発信しました。「伊右衛門プラス」(機能性表示食品)では、「コレステロール対策」に加え、新たに「おいしい糖質対策」も発売し、多様なニーズに対応したラインアップとなり支持されています。

「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」は、日常的な水分補給飲料として、季節を問わず継続的に飲用いただいています。一昨年に発売した濃縮缶についても引き続き好調で、昨年大きく伸長しました。「GREEN DA・KA・RA」は、春から夏場は“鉄分”、秋から冬場は“プロテクト乳酸菌4337L”※1を配合し、熱中症対策飲料、水分補給飲料としてご好評をいただきました。
※1 “プロテクト乳酸菌4337L”はサントリー食品インターナショナル(株)が独自に研究した乳酸菌で、厚い細胞壁を持つのが特長です。

■2021年事業活動方針
新型コロナウイルス(COVID-19)の収束が不透明な状況下、「Withコロナ」「Afterコロナ」は重要な生活テーマとなりました。新しい生活様式が求められる中では、清涼飲料の飲用スタイルも徐々に変化を見せています。当社は生活者マインドの変化を機敏に捉え、「基幹ブランド活動」、「自販機事業革新」を軸に、今後の生活がより豊かになるよう、新たな価値提案をしていきます。また、世の中の関心が一層高まっている「環境への取り組み」も引き続き進めていきます。

①基幹ブランド活動
「サントリー天然水」、「BOSS」、「伊右衛門」などの主力ブランド強化と「健康茶」をはじめとした高付加価値商品群による需要創造に取り組みます。

・「サントリー天然水」
「サントリー天然水」は、年間販売数量が1億ケースを超える日本を代表する飲料ブランドの1つとして、新たなコミュニケーションを発信し、今後も独自のブランド価値である「清冽なおいしさ」を訴求していきます。
その象徴となる「サントリー天然水」本体は、発売開始30周年を迎える本年、既存の3つの水源に加え、長野県大町市の「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」で生産を開始する北アルプス水源の「サントリー天然水」を新たにお届けするとともに、より一層安定した供給を図っていきます。また、「サントリー天然水スパークリング」シリーズは、今年もラインアップを拡張、マーケティング活動を加速し、炭酸水市場を牽引していきます。

・「BOSS」
「BOSS」は、引き続き“働く人の相棒”として、働く人の様々なシーンに寄り添った新商品およびマーケティング活動を展開します。
「クラフトボス」は、主力の“コーヒーシリーズ”で発売5年目の大刷新を図ります。“紅茶シリーズ”も2本目の柱として活動をさらに強化していきます。ショート缶は、ヘビーユーザーの一服の相棒として絆の強化にさらに集中していきます。また、「ボス カフェベース」は、“イエナカ(家庭内)”における時短&豊かさのニーズに応え、さらなる需要創造を実現すべく、活動を強化しその存在感をさらに高めます。

・「伊右衛門」
「伊右衛門」は、淹れたての緑茶のような色・味・香りの象徴である“鮮やかな緑”を独自の価値として、緑茶カテゴリーでさらなる成長を目指していきます。また、今後も五感に訴える商品づくりやコミュニケーション、キャンペーンを積極的に展開し、無糖茶市場に新たな価値を提案していきます。

サントリーの健康茶カテゴリーは、人生100年時代を見据え、さまざまな健康課題に合った商品やサービスを展開することで、健康的な生活習慣をサポートしたいと考えています。昨今の環境変化により、自分の健康は自分たちで守るという意識が強まってきています。そのニーズに対応すべく、トクホ茶No.1※2の「伊右衛門 特茶」(特定保健用食品)を柱とした“健康茶統合”活動を展開し、お客様の健康行動を日々の生活に取り込んでいただけるような、新たなライフスタイルに対応したマーケティング活動を展開します。活動の中心となる「特茶」においては、日常生活を楽しみながら健康行動を習慣化していく後押しをすべく、特茶スマートアプリにおいて新サービスを提案します。
※2 インテージSRI・トクホ茶市場・2014年1月-2020年12月「伊右衛門 特茶(特定保健用食品)」販売金額
業態:スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア計

【2020年実績・2021年計画(販売数量)】(シロップ製品は8オンス換算)

②自販機事業革新
新型コロナウイルスの影響で“オフィスでの働き方”に変化が生じた結果、自販機チャネルはその影響を最も大きく受けましたが、自販機はお客様に飲料を提供する接点としての役割が非常に大きく、当社にとって今後も重要なチャネルの一つであることに変わりありません。その観点から、自販機ビジネスは引き続き中長期的な視点で事業構造変革に取り組んでいきます。
当社はこれまでも豊富な商品ラインアップを強みとして、自販機ビジネスを展開してきました。特に、トクホおよび機能性表示食品では国内飲料トップクラスの品揃えを誇り、企業の「健康経営」をサポートする提案に注力しています。その施策として2020年7月からスタートした「SUNTORY+」を今後さらに拡大展開していきます。
また、全国津々浦々に設置されている当社自販機で、おいしさと共に楽しさを提供するアミューズメント性も積極的に追及していきます。
このようにお客様にとって最も必要な買い場として、そのニーズにお応えできるような高付加価値戦略を一層推し進め、自販機ビジネスモデルの革新を図ります。さらに、AIなどのテクノロジーを駆使し、効果的なルートオペレーションの推進や効率化などにも引き続き取り組んでいきます。

③環境への取り組み
サントリーグループは、「人と自然と響きあう」という企業理念のもと、自然の恵みに支えられている企業の責務として環境経営を推進し、持続可能な地球環境を次世代に引き継ぐための環境負荷低減活動を行っています。そのために、容器包装の取り組みや水源涵養林として高い機能を持つ森を育てるサントリー「天然水の森」の活動など、さまざまな活動を続けています。

・「ボトルtoボトル」リサイクルの推進
サントリーグループは、商品の源泉である自然の恵みに感謝し、持続可能な社会の実現に向けて、循環型かつ脱炭素社会への変革を強力に先導すべく、2012年より国内の飲料会社で初めて100%リサイクルPETボトルを導入しました。一昨年「プラスチック基本方針」を策定し、その方針では、2030年までにグローバルで使用するすべてのPETボトルに、リサイクル素材あるいは植物由来素材のみを使用することで、化石由来原料の新規使用をゼロにするという100%サステナブル化の目標を掲げています。

当社では、上記の中期目標として、2025年までに国内清涼飲料事業における当社全PETボトル重量の半数以上に再生PET素材を使用していくことを目指し、積極的に「ボトルtoボトル」リサイクルを推進してきましたが、2020年にはリサイクル素材使用率26%を達成し、2022年には、「50%以上使用」の目標を3年前倒しで達成する計画です。

また、新たな活動展開としては、1月より料飲店様向けリターナブル瓶製品から100%リサイクルPETボトルに切り換えていきます。使用済PETボトルの回収に関しては、一昨年から行政と連携した効率回収実験等に着手しており、今後もさまざまな自治体や業界を超えた連携など、「ボトルtoボトル」リサイクルの更なる推進を図ります。
これらの活動で、さらなる循環型社会の実現に向けた地球環境の保全活動を、一層強化していきます。

・「天然水の森」活動と「水育」
サントリーグループでは、工場で汲み上げる量以上の地下水を育むため、工場の水源涵養エリアで水を育む森づくり「天然水の森」活動を2003年から行っています。その規模は全国15都府県、21箇所、総面積およそ1万2千haまで拡大しています。
昨年は、「サントリー九州熊本工場」が、工場周辺流域の持続可能な水利用に関する「Alliance for Water Stewardship(以下AWS)」認証※3を取得しました。
AWS認証は、「サントリー天然水 奥大山ブナの森工場」が日本で初めて取得し、「サントリー九州熊本工場」の取得は、日本で2番目となります。
また、子どもたちに水の大切さを伝える次世代環境教育「水育」は、国内での活動だけでなく、ベトナム、タイ、インドネシアでも実施しており、海外でも水に関するさまざまな活動を展開しています。
※3 AWSは、世界自然保護基金(WWF)やThe Nature Conservancy(TNC)等のNGOと企業が共同で設立した、水のサステナビリティをグローバルに推進するための機関です。AWS認証は、世界中の工場を対象とした持続可能な水利用に関する認証で、水の保全やスチュワードシップ(管理する責任)の推進を目的としています。

                                  以上

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