株式会社 萬坊のプレスリリース
株式会社萬坊(佐賀県唐津市呼子町)は、2023年10月10日、海中レストラン開業40周年を記念し、フルリニューアルオープンいたします。海中レストラン萬坊は、1983年に日本初の海上浮体式のレストランとして開業以来、現在に至るまで海面下に席があるという日本唯一の構造体です。唐津市呼子町の観光のシンボルとして、地域の集客にも大きく貢献してきました。今回リニューアルの目玉として、全面アクリルガラス張りを採用した360°を見渡せる海中展望席をご用意することで、さらなる地域活性化への貢献を目指してまいります。
当社は、「April Dream 4月1日は、夢の日。」に参加しています。このプレスリリースは「株式会社萬坊」のApril Dreamです。
April Dream萬坊ロゴ
■萬坊を育んだ佐賀県唐津市呼子町と、突き付けられた地域課題
佐賀県唐津市は九州有数のリアス式海岸である玄海国定公園に位置し、国の特別名勝に指定されている虹ノ松原や、玄武岩が波に侵食されてできた七ツ釜など自然豊かな景観に恵まれています。また呼子地区は豊臣秀吉が朝鮮出兵を行った際に築城した肥前名護屋城を中心に、伊達政宗や加藤喜明などの日本各地から武将が参じて陣を構え、操舵術に優れた水夫の町として非常に賑わいました。また江戸時代以降は日本有数の捕鯨基地として栄え、捕鯨が禁止されてからも、鯛や鯵の水揚げ港として海とともに発展してきました。
呼子湾を加部島から望む
この豊かな海の恵みと観光を融合できないかという発想から生まれたのが、1983年にオープンした海中レストラン萬坊です。当時海に浮かんだレストランは日本発であり、2023年現在に至るまで、海中の様子を眺めながら食事を楽しめる客席を備えた日本唯一のレストランです。
現在の海中レストラン萬坊
「いかの活き造り」が名物である呼子町の中でも、年間10万人を超えるお客さまが訪れる人気店としてお蔭さまで開業から38年を迎えました。そして呼子名物である「いかしゅうまい」も海中レストラン萬坊が発祥の店です。いかの上身をすり身にして、そこにいかの切り身や新鮮な卵、産地指定の玉ねぎや、ミネラル豊富な海塩を加え、丁寧に練り上げワンタンの皮をまぶし、ふんわりぷりぷりに蒸し上げました。現在は通信販売を始め、日本各地の百貨店・チェーンストアとのお取引など、九州の食の魅力を発信すべく販路拡大に取り組んでおります。
いかしゅうまい
しかしながら、唐津市の人口は減少傾向にあり、特に呼子町では少子高齢化率が全国平均よりも高く、若年層の流出が続いています。また、2020年からの新型コロナウイルス感染拡大の影響も非常に大きく、観光業は苦境に立たされており、このままでは呼子という地域が衰退する一方ではないかと大きな危機感も感じています。ですが、きっとまた外出を楽しめる日が来ると信じて、これまで自粛生活の我慢を強いられてきたからこそ、皆さまには呼子の豊かな自然の中で潮風を感じ、海の幸を味わい、心身ともにリフレッシュしてもらえたらと心から願っております。
■海中レストランのリニューアル背景とその詳細について
私たちは海の恵み、そして地域に支えられ今まで営業してきました。私たちにできる地域への最大の恩返しは唯一無二のレストランで呼子地区にお客さまを呼び込み、振興に少しでも寄与することだと考えています。また、元気な唐津・呼子地区が私たちの夢でもあります。
その夢の実現への第一歩が、2019年に実施したM&Aによって、JR九州の子会社になるという選択でした。JR九州グループは、「安全とサービスを基盤として九州、日本、そしてアジアの元気をつくる企業グループ」を「あるべき姿」として掲げています。企業の持つネットワークを最大限に活用して、JR九州グループの掲げる「あるべき姿」とともに、私たちは、唐津・呼子地区を元気にしていきます。
レストランのフルリニューアルは船体の老朽化も考えて将来的には実施する方向で検討していました。しかし、2020年のコロナ禍以降、日本各地の観光地が苦境に追い込まれている今だからこそ、私たちにしかできないことがあると考えました。それは日本唯一の海中レストランをフルリニューアルオープンして、唐津・呼子地区へ多くのお客さまに来てもらうことです。
2023年NEW萬坊イメージ
海の中に作られたお店までのアプローチは既存駐車場にある70メートルの桟橋から続いた海中エレベーターと、今回リニューアルに伴い新設された、対岸の名護屋地区から続く全長600メートルの海中トンネルの2種類から選べます。今回新設された海中トンネルはアクリルガラス製で動く歩道が設置された、歩行者用海中トンネルとしては世界初の構造です。店自体も全面がアクリルガラスで作られており、1階は360°の海中展望が楽しめる広々とした空間、2階席は大きな窓を備えた個室が用意されています。
また、美しい海を守ろうをコンセプトに、お食事の前後で海岸清掃にご協力いただくと、サンクスプレゼントとして看板商品である「いかしゅうまい」がお店から提供されます。
■構想から開業までの道のり
計画時のラフスケッチ
海中レストラン萬坊の構想は1980年にさかのぼります。構想から開業までにはたくさんの壁がありました。
当時、萬坊のような建築物と船舶が融合した施設がなく、消防法など各種法令も規定されていなかったため、建設設置の認可には非常に苦労したことが資料に残っています。
しかし、創業者の想いに伴走してくれる強力なパートナーに出会ったことで、当初は無謀と思われていた海中レストランの建造が実現することになりました。
手書きの設計図面
当時、名村造船で設計を担当されており、船舶に関しての法令に精通していた井上 勲さんは、山積みとなっていた課題を整理し道筋をつけてくれた、海中レストラン萬坊の生みの親ともいえる大恩人です。
井上さんを始めとする萬坊建造チームの熱意により、二年以上にわたる試行錯誤と各関連省庁との折衝の末、ついに海中レストラン萬坊は、1983年のオープンを迎えることができました。
1983年9月呼子港へ曳航されてくるレストラン船
■この夢を一緒にかなえてくださる、パートナーを募っています。
開業から38年の月日がたち、建造当時の苦労を知る人は少なくなりました。私たちはJR九州グループ入りしてからを、「萬坊 第二創業期」と位置付けており、新たなレストラン船とともに再スタートを切ろうと考えております。
今回PR TIMESさまのApril Dreamの企画を通して、改めて「夢」を言葉にして掲げることの大切さを実感し、またその描いた夢が自分の背中を押してくれることを知りました。今はまだ空想のような新店舗計画に思えるかもしれませんが、50年後の未来には実現できるかもしれません。唐津・呼子地区を元気にするという夢を、絶対に実現するのだという決意表明を兼ねて今回April Dreamに応募しました。
少子高齢化と産業の衰退、コロナ禍からの復興は唐津・呼子地区にとどまらず、日本各地が抱える問題です。佐賀県唐津市呼子町にある、たった一つのレストランの挑戦ではありますが、私たちが描く夢が日本を元気にするきっかけになることを心より願っています。
正直なところ、この夢は私たちだけで叶えるには非常にハードルが高いです。一緒に新しいお店作りを考えてくれる方、一緒に新しい船を造ってくれる方、一緒にお客さまをお迎えしてくれる方、ともに地域の元気と未来を創っていくパートナーを私たち萬坊は大募集しています。
■夢を一緒に叶えてくださるパートナー募集と、メディア関係者のお問い合わせはこちら
→https://tayori.com/form/c0b5d6d148944ab3a7e7cabc31796428709e2f8a
※夢の実現に向けて、パートナーを絶賛募集しております。
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「April Dream」は、4月1日に単に笑えるネタでなく実際に企業が叶えたい夢を発信する、PR TIMESによるプロジェクトです。