国立大学法人千葉大学国立大学法人千葉大学のプレスリリース
幕張ブルワリー株式会社は、千葉県千葉市と栃木県足利市の市制100周年を祝して、限定クラフトビール「あしたのみち」(足楽味千)を千葉大学、潮風ブルーラボ合同会社と共同で開発・醸造しました。7月1日より約2,000本の数量限定で販売します。(6月1日より一部店舗にてボトル事前予約受付開始)
- 背景:市制100周年を祝うコラボレーション
千葉県千葉市と栃木県足利市は、ともに1921年1月1日に誕生し、今年で両市ともに市制100周年の節目を迎えました。この記念すべき年を盛り上げるとともに両市のさらなる発展を祈念して、クラフトビール醸造プロジェクトが2021年2月から始動。日本有数のビール麦の産地である栃木県産の押し麦(足利市 株式会社大麦工房ロア 提供)や「100周年」を意味するホップcentenialを使用し、レシピは潮風ブルーラボの プール・クリス醸造マスターと千葉大学大学院理学研究院 萩原学教授(足利市出身)が学生の意見を取り入れながらアイデアを出し合い創り上げました。醸造は千葉市内の幕張ブルワリーで行い、仕込みやラベルデザインに千葉大学の有志学生が携わりました。
本プロジェクトは、趣旨に賛同した複数の企業等(※)の協力を得て実現しました。売り上げの一部は足利市山林火災支援および千葉大学基金に寄付されます。
- ビールの特徴:足利と千葉を楽しい味で結ぶ「あしたのみち」(足楽味千)
スタイル:Session IPA アルコール度数:5.5% IBU(苦さ指標):35
原材料:麦芽・大麦・ホップ
日頃ビールに馴染みのない方にも楽しんでいただけるように、クラフトビールらしい香り高さを残しながら飲みやすさを両立させたスタイル「Session IPA」を採用。栃木産の押し麦を使用することで、麦の香りをより豊かにしつつ、きめ細やかな泡立ちを狙いました。ホップはcentenialを含めた4種を使用し、柑橘系の爽やかさを持ちながらもフローラルで豊潤な香りを目指しました。名称「あしたのみち」には、足利市と千葉市をビールという楽しい味で結ぶことにより、両市の発展、良好な関係、そして明るい未来に貢献したいという想いが込められています。
- 完成までの流れ
・2021年2月 プロジェクト開始
・2021年4月 学生と幕張ブルワリースタッフによるクラフトビール勉強会を開催。麦芽・麦汁・糖度とアルコール比重、ホップと苦みに関する計算法といった醸造に関する理論計算的側面を学びました。同時に、クラフトビールならではの多様なビアスタイルの特徴も学びました。
・2021年5月
醸造仕込み:幕張ブルワリー醸造責任者と潮風ブルーラボ醸造マスターの監督のもと、ビール醸造の工程を学生が実体験。理論だけでは気づけなかった貴重な知見を習得しました。
ラベルデザイン作成:千葉大生がメインのロゴ・イラストを担当。プロジェクトメンバーの想いを形にしながら、記念ビールにふさわしい仕上がりになりました。
醸造仕込み・ラベルデザイン作成
・2021年6月 発酵完了、ボトル詰め
- プロジェクト関係者のコメント
幕張ブルワリー株式会社 醸造責任者 宮崎 浩司:
千葉市・足利市ともに市政100周年を祝う本プロジェクトに、皆様とともに、幕張ブルワリーも参加できてとても光栄です。千葉大学・萩原教授と潮風ブルーラボ・クリス氏の熱い想いとビールにかける情熱、そして千葉大学の学生さんたちの輝く瞳と好奇心に大きく感銘を受けました。現在、世界が経験したことのない未曾有の状況が続きますが、この困難を乗り越えた先にはきっと素敵な世界が待っていることでしょう。乾杯!
潮風ブルーラボ合同会社 CEO/醸造マスター プール・クリス:
We were very pleased to join this collaboration between Ashikaga-shi and Chiba-shi to celebrate the 100th anniversary of the two cities. Seeing the enthusiastic Chiba University students and their professor helping to brew this commemorative beer was joyful and exciting. We look forward to releasing Ashitanomichi on July 1, and seeing the smiles on many people’s faces as they sip on our creation. Kampai!(和訳:足利市と千葉市の100周年を記念したコラボレーションに参加できたことを大変嬉しく思います。熱心な千葉大学の学生と教授が、この記念すべきビールの醸造を手伝っているのを見て、喜びと興奮を覚えました。7月1日に「あしたのみち」が発売され、多くの方々が私たちの作ったビールを飲んで笑顔になってくれることを楽しみにしています。カンパーイ!)
千葉大学大学院理学研究院 教授 萩原学(足利市立山辺中学校、栃木県立足利高等学校 卒業生):
自分を育ててくれた足利市と千葉市の100周年を大変うれしく感じています。プロジェクトを進めるにあたり、両市の方々にお世話になりました。お礼を申し上げます。現在、コロナ禍において日本中の学生たちが様々な困難に置かれています。本学も例に洩れません。また、足利市では大規模な山林火災が発生し現在も復旧できずにいます。「あしたのみち」の先には両市の明るい未来が拡がっていると願っています。
千葉大学理学部4年 草野薫[醸造に対する数学・情報数理学的視点からの調査、仕込みに参加]:
ビールができていく過程を間近で見られる機会をいただき、美味しいビールの味を知ることもできました! 日頃から地域を活性化させ人々の幸せな暮らしを形作っている、ブルワリーの皆さん、千葉市、足利市の皆さんのように、私も頑張りたいなと思います。
千葉大学法政経学部4年 柴田晴香[ラベルデザインを担当、仕込みに参加]:
ボトルのラベルデザインをする上で千葉市や足利市についてたくさん知って愛着を持ちました。このビールをきっかけに、多くの人が2つの市により興味を持ってくれるよう尽力しましたので、ぜひラベルのイラスト、ロゴマークにもご注目ください。
- 販売情報(5月27日現在。順次拡大中)
商品名:あしたのみち
名称(種類別):ビール
発売日:7月1日
・ボトル販売
容量:330ml
価格:650円(税込)
取扱店舗:
(千葉大学)千葉大学生協ライフセンター(事前予約・店舗受渡のみ)
※6月1日より予約受付を開始します。
予約方法につきましては、千葉大学生協のホームページをご確認ください。
https://www.univcoop.jp/chiba-u/news_4/news_detail_211717.html
(千葉市内)幕張ブルワリー
(足利市内)大麦工房ロア 朝倉総本店、足利浪漫の会加盟店(酒道庵 武井酒店、オレンジショップいいだ、㈱丸川屋、大黒屋酒店、佐川酒店、酒のなかむら、有限会社和泉屋)
※千葉大学以外の取扱店舗での予約・購入方法につきましては、各取扱店舗まで直接お問い合わせください。
また、予約店舗の最新情報は千葉大学ウェブサイトにも掲載します。
http://www.chiba-u.ac.jp/others/topics/info/_100.html
・店内飲食提供
幕張ブルワリー(千葉市美浜区)、潮風ブルースタンド(千葉市中央区)、くつろぎ処Caféまとい亭(千葉市中央区)
幕張ブルワリー:
幕張新都心エリアに位置する、千葉市で最初のビール醸造所。クラフトビールの本場米国ポートランドの設備を導入し、2018年よりクラフトビール製造を開始。幕張ビールや野菜を通じて、身近な豊かさ・幸せを感じるお店を目指す。併設のレストランではオリジナルビールの他、ポートランドなどから輸入したビールも楽しめる。
潮風ブルーラボ:
JR蘇我駅近くにあるビアパブ、潮風ブルースタンドを運営。ベアードビールの醸造責任者を務めていたCEOのプール・クリスはビール醸造歴20年以上。国内外で醸造コンサルティングも行っている。千葉市内に自社ブルワリーを造るのを目標に、現在はファントムブルワリーとして関東圏中心に幾つかのブルワリーを回りながらオリジナルビールを造っている。
※ビールの原料として、株式会社大麦工房ロア(足利市)に押し麦を、Lallemand yeast company(カナダ)に酵母をそれぞれ無償提供いただきました。本プロジェクト進行にあたりまして、千葉市・足利市の多くの企業・団体に数々のご協力、ご支援をいただきました。