WAKAZEのプレスリリース
フランス・パリ近郊でSAKE醸造所を運営する株式会社WAKAZE(ワカゼ/本社:山形県鶴岡市/代表取締役 稲川琢磨)は、ジャフコ グループ株式会社、ニッセイ・キャピタル株式会社、株式会社マクアケ、株式会社MAKOTOキャピタルより総額3.3億円の資金調達を実施しました。今回調達した資金を使い、WAKAZEのビジョンである「日本酒を世界酒に」のさらなる実現に向け、フランスで培ったブランド力を活かし、ヨーロッパ全土およびアメリカにおいても現地醸造のブランド展開を目指します。
- WAKAZEについて
WAKAZEは「日本酒を世界酒に」をビジョンに掲げ、日本とフランスを拠点に日本酒D2Cブランドを展開するスタートアップです。この言葉には「SAKEが世界中で飲まれ、造られる世界をつくる」という想いがこめられています。ワンルームのオフィスから出発したWAKAZEは、創業当時からワイン市場の開拓を狙い「食の都 パリでSAKEを造る」という大きな夢を掲げていました。
2018年には、東京都世田谷区に自社醸造所「三軒茶屋醸造所」を創立。「日本酒」の概念を飛び越えた新感覚の「ボタニカルSAKE」や「どぶろく」で、SAKEの新たな価値を提供する拠点です。
そしてついに2019年11月、フランス・パリ近郊に自社醸造所「KURA GRAND PARIS(クラ・グラン・パリ)」を創立しました。フランス産原材料にこだわった「フランスならではの酒造り」で、ビジョン「日本酒を世界酒に」を体現します。
2020年2月には現地での流通がはじまったものの、直後にコロナ禍に見舞われ対飲食店への流通は激減。WAKAZEはデジタル戦略へ大きく舵をきりました。
そしてブランド立ち上げから1年、オンラインにおける月商は2020年内で60倍に成長しました。さらにはフランス500店舗と7カ国に展開するフランス最大ワインショップ「NICOLAS」と協業し、すでに250店舗にWAKAZEのSAKEが並びます。オンラインからもオフラインからも、フランスの街中でSAKEが親しまれるシーンを創出します。
- 資金調達の背景
「SAKEが世界中で飲まれ、造られる世界」の実現に向けて、フランス、ヨーロッパ、そしてアメリカでのブランド浸透を目指し、この度の資金調達を行いました。
WAKAZEが目指すのは、ビール、ワインに次ぐ第3の選択肢として「SAKE」を確立し、世界中でSAKEが飲まれるだけではなく、世界中でSAKEが造られる世界を実現することです。そのために、各地域ごとに特色溢れたSAKEを造れること、現地に受け入れられることを証明していきます。
①ヨーロッパ全土におけるブランド認知獲得
全世界ワイン市場規模36兆円のうち半分を占めるヨーロッパにおいて、SAKEでワイン市場の開拓を目指し、ブランド認知獲得を狙います。ポップアップストアなどでも一次認知を獲得するとともに、イギリスやドイツをはじめとしたヨーロッパ諸国からの購入および配送をスムーズに行えるようマーケティングに力をいれて参ります。
②アメリカにおける現地醸造およびブランド浸透
フランスで培った開発力をもとに、アメリカ現地での生産を通じてWAKAZEブランドの展開を目指します。
③フランス現地の需要に応える設備増強および醸造効率向上
フランス現地でのSAKEの需要に応えるべくパリ醸造所「KURA GRAND PARIS」の醸造設備増強、およびテクノロジーを使った醸造効率向上に注力します。
④「商品開発力」強化を見据えた人材採用
WAKAZE顧客の高いリピート率を担う「商品開発力」を、よりグローバルで促進できるよう、造り手人材を積極的に採用および育成して参ります。
⑤新規顧客獲得の日本でのマーケティング強化
日本国内においても、SAKEが持つ多様性に溢れ奥深い「SAKEのワクワクする世界」を知っているひとはまだまだ少ないとWAKAZEは感じています。「SAKEの世界」の入り口を多くの人に届けるために、マーケティング人材を積極採用し、お客様に直接価値を届けるD2Cを強化して参ります。
- 今回の引受先
●ジャフコ グループ株式会社
●ニッセイ・キャピタル株式会社
●株式会社マクアケ
●株式会社MAKOTOキャピタル
- 各投資家からのコメント
●三好 啓介(ジャフコ グループ株式会社 取締役パートナー)
WAKAZEと出会い、日本酒の持つポテンシャルを再認識しました。WAKAZEの思想は「グローバル」かつ「地産地消」のサスティナブルな日本酒のモデルを作り上げる事にあります。ワインというカテゴリの、その中心地であるフランスを第一の起点とし、チームは日仏混成、今後は更に多国籍チームになって行きます。 世界酒「SAKE」の世界に向けて、一緒に取り組んで行きたいと思います。
●中之内 智宏(ジャフコ グループ株式会社 アソシエイト)
世界的な和食の普及によって、日本酒の持つポテンシャルをより発揮できる環境が整ってきています。その中で、海外現地にも自社で醸造所を持ち、ローカライズさせた商品を高速で開発しているWAKAZEは、日本だけでなくフランスでもすでに熱狂的なファンを獲得しています。日本とは大きく環境が異なる海外現地での醸造環境整備・顧客獲得という高いハードルを乗り越えてきたWAKAZEのチームであれば、「日本酒を世界酒に」というビジョンを実現してくれると信じています。世界規模で日本酒の概念をアップデートするというWAKAZEの挑戦を全力でご支援して参ります。
●笠井 智之(ニッセイ・キャピタル株式会社 投資部 チーフベンチャーキャピタリスト )
WAKAZEは「日本酒を世界酒に」というビジョン実現のため、フランス・パリ郊外に自社醸造所を設け、現地の米や水を使い、培ってきた自社醸造技術によって、昨年よりパリ発の日本酒出荷を開始しています。不慣れな土地での醸造、しかもコロナ禍によるロックダウンという極めて困難な状況を乗り越えて、昨年末に出荷した「THE CLASSIC」は、我々の想定を遥かに超える勢いで完売しました。厳しい環境にあったこの1年の経験と実績がWAKAZEを大きく進化させたと感じています。WAKAZEこそが世界に通じる日本酒を造ると確信し、2019年の増資に引き続き追加出資させていただきました。
●中山 亮太郎(株式会社マクアケ 代表取締役社長)
創業当初からずっとブレない「世界に浸透する日本酒企業を作る」というWAKAZEの強い信念は私も刺激を受けていました。パリに創設した酒蔵から作られるWAKAZEの日本酒が実際にフランスの一般消費者にどんどん浸透している様子はマクアケの社員一同にとっても非常にエキサイティングです。これから日本やフランスだけじゃなく、より多くの国へのチャレンジが始まると思いますが、グローバルな当たり前になるよう応援していきたいと思いますし、我々も負けないようにグローバルな舞台で刺激を与え合える関係でいたいと思います。更なるWAKAZEの躍進、期待しています。
●下里 健二(株式会社MAKOTOキャピタル ベンチャーキャピタリスト)
山形県鶴岡発のWAKAZEは、山形での委託醸造、三軒茶屋での小規模自社醸造、そしてパリ蔵でのヨーロッパ最大規模となる自社醸造とステップアップし、「日本酒を世界酒に」というビジョンの実現に突き進んでいます。当ファンドでは、東北からイノべーションを起こし未来に挑戦する起業家を支援していますが、代表の稲川さんと彼を支える素晴らしいチームは、まさにその対象です。 そして個人的には、初期からファンだったWAKAZEを、自分で飲んだり人に勧めたりするだけでなく、投資という形でサポートできることを大変嬉しく思っています。 他の投資家のみなさまとも力を合わせ、全力でご支援させていただきます。
- 代表取締役 稲川のコメント
私たちは創業以来、「日本酒を世界酒に」をビジョンに掲げ、過小評価されている日本酒が世界中で多様な食文化と共に楽しまれる姿を目指しています。フランスで蔵を設立して以来、数々の危機に見舞われながらも前に前に進んできました。結果、WAKAZEチームはグローバルを舞台に”大きな扉”を開けつつある手応えを今、強く感じています。今回の資金調達を通じてヨーロッパ・アジアのみならずアメリカ進出も含めて更に事業を拡大し、グローバルでNo.1のアルコールブランドに成長していきます。その上で強いビジョンへの共感と、「世界酒」への情熱を持った仲間の存在が欠かせません。今回加わってくださる投資家の皆さま含め、世界で戦う仲間と共に「日本酒がグローバルでワイン・ビールと並ぶカテゴリー」になるような、まだ見ぬ世界を創っていきたいと思います。
- 「日本酒を世界酒に」共感いただける皆さまへ
この資金調達をきっかけとして、より一層「SAKEが世界中で飲まれ造られる世界をつくる」の実現に向けて挑戦を重ねて参ります。力強い一歩を踏み出すために、ともに挑戦をしてくれる新たな仲間を探しています。
とくに募集を強化しているのは下記の職種です。
・造り手(醸造担当)
・経営企画職
・マーケティング
・CS
各職種の募集詳細:https://www.wantedly.com/companies/wakaze
WAKAZE JAPANのメンバー(三軒茶屋醸造所にて)
WAKAZE FRANCEのメンバー(パリ醸造所にて)
- 株式会社WAKAZEについて
●概要
会社名:株式会社WAKAZE
代表者:代表取締役 稲川琢磨
本社所在:山形県鶴岡市播磨字若松51-1
設立日:2016年1月4日
事業内容:日本酒・SAKEの製造、販売
サイトURL:https://www.wakaze.jp/
●沿革
2016.1 株式会社WAKAZE設立
2016.6 本社を山形県鶴岡市に移転
2017.3 ワイン樽熟成日本酒「ORBIA(オルビア)」を1stブランドとしてリリース
2018.3 ボタニカルSAKE「FONIA(フォニア)」をリリース
2018.7 初めての自社醸造所となる「WAKAZE三軒茶屋醸造所」オープン
2018.7 醸造所併設バル「Whim(ウィム) SAKE & TAPAS」オープン
2019.3 フランスに100%子会社である「WAKAZE FRANCE SARL」を設立
2019.5 スパイラル・ベンチャーズ、株式会社ニッセイ・キャピタル、株式会社中島董商店、日本政策金融公庫、他4名の個人投資家より1.9億円の資金調達を実施
2019.11 パリ醸造所「KURA GRAND PARIS」オープン
2020.11 パリ醸造所の代表作「THE CLASSIC」をリリース
2021.6 ジャフコ グループ株式会社、株式会社ニッセイ・キャピタル、株式会社マクアケ、株式会社MAKOTOキャピタルより総額3.3億円の資金調達を実施