凸版印刷、デジタルプリントによるレトルト殺菌対応パウチの開発で日本包装技術協会主催「木下賞」を受賞

凸版印刷株式会社のプレスリリース

 凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、デジタルプリントによるレトルト殺菌対応パウチが製造できる強密着接着剤「TOPMER™(トップマー)」を使用した、レトルト殺菌対応パウチの開発で、公益社団法人日本包装技術協会が主催する「第45回木下賞(※1) 新規創出部門」を受賞しました。
 「TOPMER™」は、デジタルプリントで印刷した製品を汎用のラミネーション機械で加工でき、レトルト殺菌に対応した強密着接着剤です。レトルト殺菌に耐える性能を有し、ボイル殺菌や電子レンジ加熱にも対応できるようになりました。デジタルプリントの特長である小ロット・多品種生産により、商品の活用範囲が広がり、生活者の多様化するニーズに対応した高付加価値商品の提供が可能となります。
 

「TOPMER™」を使用したレトルト殺菌対応パウチ © Toppan inc.「TOPMER™」を使用したレトルト殺菌対応パウチ © Toppan inc.

■ 開発の背景
 軟包材を用いた商品パッケージの製造は、コスト面などから専用の機械を用いた大量生産が一般的です。しかし、近年における生活者のライフスタイルの多様化などにより、商品に対する市場のニーズが多様化しており、店頭で他社の類似商品と差別化するためにも、商品の顔となるパッケージに求められる役割は大きくなっています。
特に近年のコロナウイルス感染拡大の影響による消費者意識の変化を背景に、巣籠もり消費による内食・中食市場は堅調に伸長し、「簡便・即食」ニーズはさらに高まっています。
 凸版印刷では、汎用のラミネーション機で加工できる強密着接着剤「TOPMER™」を開発。この接着剤の開発によりレトル殺菌用途に加え、従来対応できなかったボイル殺菌や電子レンジ加熱用途にもデジタルプリントの活用を実現しました。

■ 凸版印刷が製造するデジタルプリント パッケージの特長
・小ロットでレトルト、ボイル、電子レンジパッケージにオリジナル印刷展開が可能
 これまで小ロットのため既成の無地袋にラベル貼りで対応していた商品でも、デジタルプリントによって小ロットでオリジナル印刷展開が可能になりました。デジタルプリントを使うことでラベル貼りの手間を軽減し、人手不足の課題解決に貢献します。またオリジナル印刷展開により、全面絵柄で商品の魅力を向上、商品それぞれの世界観の演出が可能になりました(ブランドイメージ、店頭効果の向上)。

・デジタル印刷で長時間レトルト殺菌とボイル殺菌に対応、耐熱性・耐水性が向上
 130度×30分のレトルト殺菌に対応。耐熱性・耐水性が向上したことで、レトルト殺菌用途以外にもボイル殺菌や電子レンジ加熱にもデジタルプリントの使用が可能となりました。

・製版不要のため、複数デザインのパッケージ製造が可能
 従来の軟包装印刷は製版が必要な大量生産向けの印刷が一般的でしたが、デジタルプリントは製版が不要のため、複数デザインのパッケージを展開できます。

・情報加工技術を応用し、グラビア印刷と同等の印刷品質を実現
 デジタルプリントでありながら、従来培ってきた情報加工技術を応用することで、店頭効果の高い印刷表現を可能にし、グラビア印刷と同等の品質を実現しました。

・小ロット多品種生産により幅広い用途に活用可能
 商品の小ロット展開はもちろん、テストマーケティングや数量限定パッケージなど、幅広い用途に活用できます。このためスタートアップ企業による商品化、コロナ禍で売上が苦戦している飲食店のEC販売、商品開発にも活用可能です。またこの製品を広く手軽に使って頂くためにオリジナルパッケージのWEB注文サイトEASY ORDER PACKもご準備しています。

EASY ORDER PACKの紹介サイト
https://www.toppan.co.jp/biz/easy-order-pack/

・環境に配慮したパッケージを展開
小ロットから対応が可能なことから、必要なものを必要なときに必要な分だけ生産でき、余分な在庫を作らず、廃棄ロス削減にもつながる環境に配慮したソリューションとして展開が可能です。また凸版印刷の透明ハイバリアフィルム「GLフィルム」にも展開が可能で、賞味期限の延長によるフードロス削減にもつながります。

レトルト対応デジタルプリントの紹介サイト
https://www.toppan.co.jp/solution/service/digitalprint/pac/

※1 木下賞
公益社団法人日本包装技術協会(JPI)が主催し、JPI第2代会長である故木下又三郎氏の包装界に対する功績を記念して設定された表彰制度です。本賞は、包装技術の研究・開発に顕著な業績をあげたものや、包装の合理化・改善・向上に顕著な業績をあげたものに与えられます。

* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

以 上

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