0~2歳児の子を持つ親への調査結果 子どもの就寝時刻は夜9時以降が半数以上約7割の親が夜9時までに子どもを寝かせたいと思う一方で理想と現実との差が明らかに

江崎グリコ株式会社のプレスリリース

 江崎グリコ株式会社は、子どもの成長を簡単に記録できる育児ログや専門家監修のお役立ち記事、また育児に特化したタスクを管理するTo Doリストなどの育児に役立つ機能が多数搭載されている子育てアプリ「こぺ」を運営しています。アプリ内の新サービスとして、熊本大学名誉教授の三池輝久氏の監修による子どもの睡眠サポートプログラムを12月1日(水)より開始するにあたり、0歳から2歳までの長子を持つ親800人にアンケートを行い、家庭における睡眠に関する課題を調査しました。

  • 日本の乳幼児は睡眠不足。夜9時までに就寝することが重要。

 日本の乳幼児は海外と比べ、著しく睡眠不足だと言われています。ニュージーランドやイギリスの赤ちゃんの1日の総睡眠時間は13時間を超えるのに比べ、日本は11時間というデータ※もあります。睡眠時間が少ない理由としては、就寝時刻の遅さと昼寝の短さが考えられます。
 今回の調査の監修者でもある三池氏によると、乳幼児の睡眠は夜間の9~11時間と昼寝で構成されています。成長するにつれ昼寝の時間は短くなっていきますが、夜間に必要な睡眠時間は変わりません。将来の学校社会生活にむけて朝7時までに起きる習慣をつけることが重要ですが、平均10時間の睡眠を確保することを考えると、遅くとも夜9時までに就寝することが理想ということになります。
※出典:Mindell JA. Cross-cultural differences in infant and toddler sleep. Sleep Med 2010.pp.277
 

  • 夜9時までに子どもを寝かせたいけれど、できていない現実。

 今回の調査で、「理想的には、お子様に対して、平均して何時ごろに就寝してほしいと思いますか」との質問に対し、7割近くの親が夜9時までに子どもを寝かせることを理想と認識していました。一方、「実際は、お子様は、平均して何時ごろに就寝されていますか」と質問したところ、実際に夜9時までに寝かせることができているのは5割以下と低迷していることがわかりました。
 また、夜9時以降に就寝している子どもは、7時以降に起床してしまっている割合が高く、「遅寝、遅起き」の睡眠リズムになりがちであることも判明しました。

※ 上記および以下のグラフデータはすべて、夜間にまとまった睡眠を取るようになる生後4ヵ月から2歳までの
  長子​を対象とした調査結果となっています。

 

 

  • 「子どもの就寝時刻にバラつきがある」と回答した家庭は約4割。

 子どもの睡眠の実態について尋ねたところ、「子どもが眠りにつく時間が、日によってバラバラである」「子どもが夜中に目を覚ますことがある」家庭が多く、4割近いことがわかりました。また、夜9時以降に就寝する子どもの親は夜9時以前に就寝する子どもの親よりも、就寝時刻のバラつきを顕著に感じていることも判明しました。

 

  • 夜9時以降に就寝する子どもが半数以上である一方で、子どもの睡眠について問題意識を感じている親は約2割と少ない。

 上記の調査結果にあるとおり、夜9時までに就寝させることが難しい、睡眠リズムがバラつくなどの課題があるにもかかわらず、夜9時以降に就寝する子どもの親で、子どもの睡眠に関して問題意識をもっている人は、約2割と少ない値となりました。子どもの睡眠の重要性が広く認知されていないことがわかります。

●ヒトの体内時計は2歳までにほぼ完成する。2歳までに夜9時前に寝る習慣を。
 三池氏は睡眠の重要性について以下のように説明しています。
 睡眠は生命を維持するためにとても重要です。乳幼児期の睡眠は、脳を創り、育て、守り、修復し、働きを維持し高めるための大事な時間であり、そのタイミングによって全身にある体内時計が調整されます。適切な体内時計こそ、生涯にわたって心身の健康を守ってくれます。
 新生児期の赤ちゃんは、超日リズムと呼ばれる2-4時間ごとの睡眠リズムで寝たり起きたりを繰り返します。成長とともに、昼の覚醒と夜の睡眠の区別がつくようになり、生後3ヵ月頃には概日リズムが作られ始め、長時間続けて眠れるようになります。ヒトの体内時計は2歳頃までに完成すると言われており、それまでの期間に睡眠リズムを整えることが、非常に重要となっています。

 乳幼児の心と体がバランスよく健康に育つための眠りには3つの条件があるとわかっています。
  1.   夜間基本睡眠時間として9-11時間(平均10時間)の持続した睡眠であること
  2.   夜間睡眠は夜7時から朝7時までの間に取ること
  3.   毎日の入眠・起床時刻がそれぞれ前後30分以上ばらつかないこと

 子どもたちが、生涯にわたり参加する学校社会生活は朝6時台の起床に始まることが多い為、子どもたちが必要とする夜間睡眠時間である約10時間を取る為には、20時台の入眠習慣が推奨されます。実はこのタイミングが自律神経機能には最適なので、タイミングが合うと眠りが安定し、持続します。上手にこの生活タイミングに合わせると途中で目が覚めることなく持続した睡眠が得られ、学校社会生活にも正しく適応できるのです。また、就寝時刻と起床時刻のバラつきは習慣化の妨げになるだけでなく、子どもの身体が疲れてしまう可能性もあるので、休日だからといって寝坊しないよう、睡眠リズムを一定にすることも重要です。

 睡眠リズムを整えるために、2週間、寝た時間と起きた時間、昼寝時間、夜間覚醒や夜間授乳の有無を記録し、現状を確認してみることをおすすめします。そして、遅くとも夜9時までに寝られるように生活リズムを見直してみてください。

※ 子どもの成長には、個人差があります。あくまでも目安とお考えください
※ 夜7時より前に寝る習慣は、その後の睡眠リズムにもよりますが、持続して眠れるようでしたら問題ありませ
  ん。もし、早すぎる起床から二度寝が増えたり、遅めの夕寝と区別できなかったりするようなときは、少し後
  ろにずらした方がいいでしょう。
 

  • アプリを使って睡眠リズムを整える。

 当社では、妊娠期から2歳になるまでの子育てアプリ「こぺ」内にて、子どもの睡眠を記録し、睡眠に関する情報を提供する「睡眠サポートプログラム」を12月1日(水)より開始します。「睡眠サポートプログラム」は、「育児ログ」機能に入力されたログデータから、お子さまの睡眠を分析し、改善へと繋げる様々なアドバイスをご紹介していきます。
子育てアプリ「こぺ」:https://www.glico.com/jp/csr/coparenting/copeapp/

 共働き家庭も多く、帰宅時間の関係から就寝時刻が遅い家庭も多いのが現状ですが、子どもの健やかな成長のためには、早めに就寝することにもっと力を注いでほしいと考えています。子育てアプリ「こぺ」の「睡眠サポートプログラム」は、睡眠リズムを整え、お子さまがより良い眠りにつけるよう、子育てに関わる皆様を応援します。

●本調査および「睡眠サポートプログラム」監修
熊本大学 名誉教授/日本眠育推進協議会理事長/小児科医
三池 輝久(みいけ てるひさ)氏
子どもの睡眠障害の臨床および調査・研究活動は30年を超える。
最新著書は、『赤ちゃんと体内時計』(集英社新書)

●調査の概要
調査目的   0~2歳までの子どもを持つ家庭における「睡眠」に関する課題を調べる
調査手法   WEB定量調査
対象者      長子0~2歳までの子育て家庭、かつ、配偶者と同居している20歳~49歳の既婚者
サンプル 800人
調査日  2021年10月4日(月)

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