平成の正月食卓酒事情【ほぼ百人に聞く酒飲みのミカタ】

酒文化研究所のプレスリリース

 日本の伝統行事の代表ともいえる正月ですが、時代と共に過ごし方は変化していきます。平成最後となるこの正月をどのように過ごす人が多いのでしょうか。おせち料理や正月に飲むお酒についてご意見を伺いました(回答者は酒文化研究所のモニターで「ほとんど毎日酒を飲む」という方が7割です)。

   おせち料理は75%が用意
 はじめにどこで正月を過ごすのかを伺いました。「自分が帰省する人」13%、「帰省を迎える側の人」19%、「旅行する人」2%、「自宅で過ごす人」66%でした。帰省する人と旅行する人を除く85%が自宅で正月を迎えています(図①)。
 正月の食の主役であるおせち料理については、「主に購入品」の人が46%、「主に手作り」の人が31%。「用意しない」という人も23%いましたが、これは自宅で正月を迎えない人が中心であり、自宅で正月を迎える人に限ると9割以上の人がおせち料理を用意しています。おせち料理以外に正月によく食べるものとしては「すき焼き」「刺身」があがりました。

   お屠蘇を本式に飲んでいる人は11%
 続いてはお屠蘇について伺いました。お屠蘇を飲むのは元旦(元日の朝)というのが一般的です。お屠蘇は平安時代に中国から伝わり、邪気を払い一年の健康と幸福を祈るというもので、江戸時代に広がったと言われています。日本酒に屠蘇散と呼ばれる漢方を浸して作るのが主流ですが、地域によっては日本酒のままお屠蘇として使っているところもあります。三々九度の酒器のような塗物の屠蘇器と呼ばれる酒器で頂くのが正式な形ですが、この習慣はかなり減っていると言われています。
 元旦に「毎年屠蘇用酒器で飲む」人は11%、「毎年日本酒用酒器で飲む」人が31%、毎年ではなく「ときどき飲む」人が18%でした(図②)。「ビールなど他の酒類を飲む」人は17%で、「午前中は酒類は飲まない」人も23%いました。飲まないという人はその後の外出を考慮してのようです。ちなみに屠蘇用酒器を持っている人は11%で、屠蘇用酒器を持っている人はほぼ毎年使っているようです。

   正月には高価な日本酒・ワイン・ウイスキー・プレミアムビール
 正月に用意したい酒を選んでもらったところ、第一位は「高価な日本酒」が48%で、半数の方は特別な日本酒を用意しています。第二位以下は「自分や家族が特に好きな酒類」27%、「高価なワインやウイスキー」22%、「プレミアムビール」19%と続きました(図③)。やはりふだんよりランクをあげた酒で正月を祝いたいという人が多くなっています。

   正月は昼から飲む人が63%
 長い休暇でもあるお正月休みは、明るいうちから自宅で飲酒しても違和感がありません。正月期間中は「ほぼ毎日昼間から飲む」が27%、「ときどき飲む」が36%、「昼間は飲まない」は37%でした(図④)。これだけの人が昼酒をしているのは正月ならではでしょう。
■調査概要
調査時期:2018年12月21日~12月25日
調査方法:インターネット自記入式アンケート調査
有効回答:90

Follow Twitter Facebook Feedly
SHARE
このページのURLとタイトルをコピー
お使いの端末ではこの機能に対応していません。
下のテキストボックスからコピーしてください。