Great Dane Brewing株式会社のプレスリリース
Great Dane Brewing株式会社(本社:宮城県仙台市、代表取締役:村本伸司)は、2023年夏に宮城県仙台市秋保(あきう)地区に、レストラン併設のクラフトビール醸造所をオープンします。Great Dane Brewing(グレートデーンブリューイング、以下グレートデーン)はアメリカ、ウィスコンシン州マディソンで1994年に創業された人気クラフトビールブランドですが、初めての海外進出先として日本の仙台を選びました。アメリカ人と日本人からなる混成チームが、両国のクラフトビール文化を融合させ、東北の地から新たなスタイルを提案します。
グレートデーンはアメリカ、ウィスコンシン州の州都であるマディソンで1994年に、学生時代からの友人であるロブ・ロブレグリオ(以下、ロブ)とエリオット・バトラーの二人によって創業されました。同州にはミルウォーキーなどの都市がありますが、ビールの名産地としてよく知られています。
グレートデーンは、醸造したばかりの出来立てクラフトビールを併設の飲食店で飲むことができる「Brewpub(ブリューパブ」というスタイルで地元民や観光客から人気を集め、今では地域で5店舗を展開しています。
マディソンの店舗
ちなみにグレートデーンは、「優しい巨人」と呼ばれる大型犬の犬種を意味するとともに、州都マディソンが位置するDane County(デーン郡)を「Great Dane(偉大なるデーン郡)」と呼ぶダブル・ミーニングから名付けられました。犬のグレートデーンの頭をかたどった象徴的なロゴマークは、「Dog Head」としてファンから愛されています。
Dog Headが象徴的なデザイン
ブリューマスター(醸造責任者)を務めるロブは、2012年に全米の年間最優秀醸造家に選ばれたこともある一流のブリュワーで、細かなタイプまでわければ200種類ものビールを自在に醸造できるプロフェッショナルです。現在、日本においてどのようなタイプのビールを打ち出すべきかを研究しており、日々試作を繰り返しています。
出来立てのクラフトビール
■日本との関わり、そして仙台を選んだ理由
グレートデーンでは創業初期に、日本人の清沢哲也(後述)が醸造家として働いていたことがあり、またロブの兄が京都大学で教鞭を取るほどの日本通であったことから、以前から日本に対して特別な思いを抱いていました。清沢の仲介もあり、ロブは2016年に長野県松本市で創業した松本ブルワリーの醸造アドバイザーも務めています。
さらに、ロブの友人であり、地元のテレビやラジオでタレントとして活躍していたフィル・ドーソン(後述)が妻とともに日本へ移住したこと、加えてマディソンの有名和食店のオーナーシェフである村本伸司(後述)と親交が厚くなったことも、日本進出を真剣に検討するきっかけとなりました。
アメリカではビール全体に占めるクラフトビールのシェアが金額ベースでは4分の1ほどに達するのに対して、日本ではわずか2パーセント程度にとどまっています。日本でも近年クラフトビールが注目されていますが、まだまだ拡大する可能性があると確信し、アメリカ発のブランドとして日本における新しいビール文化を生み出すために進出を決意しました。
日本のどの地域でブルワリーをつくるべきかを模索してアメリカのジェトロ(日本貿易振興機構)に相談をしたところ、その情報を聞きつけた宮城県、そして仙台市の担当者がはるばるマディソンまで来訪し、熱心に仙台市へ誘致をしてくれました。その後、視察で仙台市を訪れる中で、秋保ワイナリーの毛利親房氏、仙台在住のロック・ポップバンド「モンキーマジック」のブレイズ・プラント氏らとの交流も深まり、様々な「ご縁」に導かれるように仙台市秋保地区での開業を決めました。
この頃には、飲食プロデューサーとして活躍する子安大輔(後述)もメンバーに加わり、開業の準備が着々と進んでいます。
■秋保地区およびブルワリーについて
ブルワリーの建設予定地は仙台市秋保地区です。秋保は仙台市の南西に位置し、仙台駅から車で30分ほどの距離に位置しています。名取川沿いに開けた温泉と歴史的施設や名勝に恵まれた自然豊かなところで、コロナ以前は年間300万人以上が訪れていた超人気の観光地です。
グレートデーンは秋保の中心地であり、秋保グランドホテルの目の前に、ブルワリー用の土地を確保しています。敷地面積は約5000平米、ブルワリーは1000平米の規模です。ブルワリーでは年間数十種類のオリジナルビールを製造するとともに、併設のレストランでは出来立てのビールを味わったり、アメリカンテイストのフードメニューを楽しんだりしていただけます。
現在は更地となっている土地の造成からスタートし、二階建ての工場を建設します。開業は2023年夏を予定しています。2021年からは秋保地域にてホップ栽培を始めており、自分たちで育てたホップも今後のビールづくりに積極的に使用していきます。
アメリカを感じるフードも充実
自分たちで栽培しているホップ
■創業メンバー
<ロブ・ロブレグリオ>
1994年にグレートデーンを創業。2012年には「Brew Master of the Year in the USA」を受賞した、アメリカにおけるビール醸造の第一人者。長野県松本市の松本ブルワリーの醸造アドバイザーも務める。
<村本伸司>
2004年よりマディソンでオーナーシェフとしてレストランを経営。現在2店舗を展開中で、日本料理の普及に努める。料理界のオスカー賞と言われるジェームスビアードアワードにこれまで3度ノミネート。
<清沢哲也>
シカゴの醸造学校とグレートデーンの初期にロブの下にてビール醸造を学ぶ。その後、日本のクラフトビール界のリーディングカンパニーとなるヤッホーブルーイングに醸造家として参加。日本ワインやクラフトビール事業のコンサルティングを行うなど、幅広く酒類に精通。
<フィル・ドーソン>
ウィスコンシン州出身で、現在は日本人の妻とともに仙台市在住。元々はスポーツ領域を中心にテレビやラジオのタレントとして活躍していたが、ビール醸造に関する知見も豊富で、今回のグレートデーン日本進出プロジェクトに参画。
<子安大輔>
博報堂のマーケティングプランナーを経て、外食業界のプロデュサー・コンサルタントに転身。株式会社カゲンの代表として、多数の食ビジネスに携わる。食領域に関する著書や執筆記事も多数。