九州発!Fusicと電通九州~人工衛星を使ったテレビ広告の高度化と需給連携への取り組みを開始します

株式会社 電通九州のプレスリリース

株式会社 電通九州(本社:福岡市中央区、社長:鈴木亨、以下、電通九州)と株式会社 Fusic(本社:福岡市中央区、社長:納富貞嘉、以下Fusic)は、本年7月に発表された株式会社 電通グループ(以下、電通グループ)と宇宙航空研究開発機構との 「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC(※1)」※2に基づき、衛星データを活用した広告の高度化と需給連携の最適化に向けた活動を始めます。

この活動はまず、人工衛星で圃場を観測し、農作物の収穫時期と価格予測を行い、売れやすい時期を推定します。このタイミングをとらえて、運用型テレビ広告システム(RICH FLOW※3)を使い、調味料などのCMを組み替え等で増やします。広告投下を最適化することで、農作物と関連食品の購買を促します。生産者・食品製造・広告・小売までを連携させて需要を喚起し、恩恵を分かち合う仕組みです。さらには農作物の廃棄低減への貢献も目指します。

©電通グループ・JAXA©電通グループ・JAXA

 
仕組みの中で重要な役割を担う、衛星データの解析に関しては、Fusicが電通グループとJAXAの「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ」の「連携協力者」として、解析と価格予測モデルの構築を行います。
活動に先駆けて昨年、Fusicと電通九州は、福岡県および農業法人(株)リングランサ (※4)の協力を得て、実証実験(POC)を行いました。NDVI(植生指数※5)のピークと圃場のイベントは同期していることから、NDVIの時系列データを確認することで、人工衛星を使った生育状況の予測は可能であるという知見を得ています。

今後両社は、電通グループとともに、JAXAが進める衛星データの整備、データ補間技術の研究と連携し、ソリューション開発を進めます。国内外で多数の衛星が打ち上る時代の中、新しい取り組みによって、サプライチェーンでの衛星データの用途開発や「衛星データの地産地消モデル(※6)」の構築を目指します。

※1 JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)
J-SPARCは、宇宙ビジネスを目指す民間事業者等とJAXAとの対話から始まり、事業化に向けた双方のコミットメントを得て、共同で事業コンセプト検討や出口志向の技術開発・実証等を行い、新しい事業を創出するプログラムです。2018年5月から始動し、これまでに30を超えるプロジェクト・活動を進めています。事業コンセプト共創では、マーケットリサーチ、事業のコンセプト検討などの活動を、事業共同実証では、事業化手前の共同フィージビリティスタディ、共同技術開発・実証などの活動を行います。
https://aerospacebiz.jaxa.jp/solution/j-sparc/

※2 株式会社電通グループ 2022年6月30日発行のニュースリリース
『人工衛星データ活用による広告の高度化を通じた需給連携事業の共創を開始』
https://www.group.dentsu.com/jp/news/release/000741.html

※3 RICH FLOW
株式会社電通が開発した、複数の広告主間でテレビ広告枠の組み換えを行い、広告効果を向上させるための最適パターンを提案するシステムです。AIを活用し、広告主のニーズに基づく最適な組み換えパターンを特定した上で、対応可能な放送局と連携し、適切に広告枠の組み換えを行うことで、より効果的なテレビスポット広告の出稿を可能にします。

※4 株式会社リングランサ
福岡県久留米市北野町の農業法人。代表は緒方宏平氏。若手営農家が多い同地域のその一人。小松菜・ほうれん草・スイートコーン・オクラ・米などを栽培。緑色種のセロリで、香りが強いグリーンセロリなど需要開拓にも挑戦しています。

※5 NDVI
Normalized Difference Vegetation Indexの略。植生指標の代表指数であり、植物の量や活力を表します。指数が高いほど植物がよく育っているという見方が可能です。

ⒸFusicⒸFusic

※6 衛星データ地産地消モデル
福岡県や九州の企業が打ち上げた衛星のデータを使って、同県や九州の解析事業者がソリューション化し、域内で販売。データ需要を創出し、経済サイクルを創るという考え方です。

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