シーバスリーガル、ペリエ ジュエ等世界トップブランドを傘下におさめる洋酒メーカーペルノ・リカール グループ 2022/23の業績結果発表

ペルノ・リカール・ジャパン株式会社のプレスリリース

【2023年6月通期決算】
売上は前期比10%増の有機的成長(決算発表ベースでは同13%増)。
継続事業からの営業利益(PRO※1)の有機的成長率は前期比+11%(決算発表ベースでも同+11%)。

2023年6月期は前期比10%増の有機的成長を達成し、売上は121億3700万ユーロとなりました。決算書上の売上伸長率は13%で、主に米ドルの対ユーロ高からのプラスの為替変動の影響がありました。

強固な価格戦略を展開し、全ての地域に亘って売上を伸ばしました。

● 北米・南米地域:2%増 

ラテンアメリカはメキシコに牽引され堅調な伸びを記録しました。北米は、米国の売上は安定していたものの、5%未満の低成長にとどまり、実質の配荷は2%プラス(価値ベース)となっています。北米・南米地域の来年度売上は、米国は第1四半期が好調だった前年同期との比較で減少しますが、通年では前年度を上回る見込みです。

● アジアおよびその他地域:17%増 

インド、免税市場、中国およびトルコに牽引され、全ての地域に亘って大きく売上を伸ばしました。日本および韓国の販売は堅調に推移し、東南アジアでは販売が大幅に回復しました。中国の困難なマクロ経済情勢を反映して、2024年6月期の売上は、第1四半期は前年同期比では減少しますが、第2四半期以降は高い前年同期との比較による影響が緩和される見通しです。

● 欧州:8%増 

需要および価格共に底堅く、スペイン、ドイツ、免税市場の回復が売上の伸びを牽引しています。

すべての酒類カテゴリーで堅調に売上を伸ばしました。

● 戦略的インターナショナルブランド:11%増 

スコッチ、マーテル、ジェムソンおよびアブソルートが売上を大きく牽引しました。

● 戦略的ローカルブランド:10%増 

シーグラムのインディアン・ウイスキー、およびオルメカに牽引され、極めて力強い成長を見せました。

● スペシャルティブランド:8%増 

リレ、アベラワー、マルフィとスポット・レンジを中心に市場開発を進めました。

● 戦略的ワイン:2%減 

英国と北米におけるジェイコブス・クリークとカンポ・ヴィエホの不振に引きずられ、全般に販売は弱含みでした。

売上増の要因別内訳は価格/商品の影響が9%と最も大きく、そのほとんど(8%)は強固な販売価格設定によるものでした。数量増の貢献も1%と、販売数量の底堅さを示しました。

2023年6月期の第4四半期の売上は26億3000万ユーロで、前年同期比19%の有機的成長を達成しました。

  • 利益

2023年6月期のPROは前期比11%増の33億4800万ユーロ(決算書ベースでも11%増)で、業界トップクラスのプレミアム商品群に加え、最適な売上グロースマネジメント戦略と業務効率化が寄与し、有機ベースで、売上総利益率を維持すると共に、営業利益率を向上させました。

● 売上総利益率を維持:

3bps改善 売上原価の上昇を価格と商品ミックスで吸収しました。

● 広告・販促費の対売上比は約16%を維持:

各ブランド、市場、活動にダイナミックに割り振りました。

● 一般管理費は37bps上昇に止まり、規律を維持:

総額では有機ベースで8%増加しました。

● マイナスの為替インパクト:

トルコリラやその他新興国通貨安の影響が、米ドルからのプラスのインパクトを上回り、PROに対し7000万ユーロのマイナスの為替インパクトがありました。

継続事業の実効税率:22.6%

グループに帰属する純PROは23億4000万ユーロ:決算書ベースで2022年6月期比10%増。

グループに帰属する純利益は22億6200万ユーロ:PROの増加が寄与し、決算書ベースで13%増と堅調な増益を達成しました。

  • キャッシュフローおよび負債

堅調なキャッシュフローを活用して、将来の有機的成長を支えるための、設備投資と戦略的在庫配備のための投資を加速させた結果、2023年6月期の継続事業からのフリーキャッシュフローは16億5300万ユーロとなりました。

負債コストは2023年6月期平均で2.6%と、金利高騰により上昇しました。

期末純負債は102億7300万ユーロに増加しました。主たる増加要因は、M&A活動(特にSovereign Brands、CódigoおよびSkrewball)、現金配当、約7億5000万ユーロの自社株買い、および米ドル/ユーロ為替レート変動の純負債に対するプラスのインパクトです。

期中平均為替レート※2による2023年6月30日時点のEBITDAに対する純負債の比率は2.7倍でした。

2022年6月期比14%増、1株当たり4.70ユーロの予定配当および2024年6月期の5~8億ユーロの自社株買いプログラムを通じて株主還元を増やします。

財務ポリシーは次のとおりです。

投資適格格付を保持しつつ、以下に取り組みます。

• 特に戦略的在庫配備および設備投資を通じた、将来の有機的成長を支えるための投資

• 価値創造を実現するM&Aを含む、積極的なポートフォリオマネジメントの継続

• 継続的に増配に配慮しつつ、継続事業からの純利益の約50%の配当性向維持

• 自社株買い

  • 事業見通し

極めて堅調だった2023年6月期業績を踏まえ、4~7%レンジ内の上限に近い売上成長率、および営業利益率の50/60bpsの改善を目指す2023~2025年度中期財務フレームワークを自信を持って再確認します。

困難な環境下、2024年6月期は以下を想定しています。

o   広範で分散化された通期での売上成長(ただし、第1四半期は弱含みのスタートとなり、売上成長率は、高い前年同期との比較によりさらに低めに表れます)

o   インフレ圧力の緩和への対応

o   売上グロースマネジメント戦略業務効率化に継続注力

o   広告・販促費の対売上比は約16%を継続維持。KDP※3を活用して大胆に最適化

o   一般管理費の投資規律

o   上記すべての結果としての有機的営業利益率向上

o   将来成長を持続的にサポートするための、大幅な設備投資(約8~10億ユーロ規模)および2023年6月期並みの戦略的在庫配備

o   2024年6月期の5~8億ユーロの自社株買い

o   マイナスの為替インパクト

  • ペルノ・リカール・ジャパンの業績

シャンパーニュとスコッチのポートフォリオの力強い業績によって+21%。

ペルノ・リカール・グループ会長兼最高経営責任者(CEO)のアレクサンドル・リカールは次のように述べました。

「不安定な環境にもかかわらず、ペルノ・リカールは今期もまた極めて堅調な業績を示し、広範な領域に亘って売上・利益ともに2桁台パーセントの成長を達成しました。ほとんどの市場でシェアを高め、価格の底固めができたのは、当グループの成長戦略の適切性、当社ブランドの訴求力に加え、当グループ各チームのゆるぎないコミットメントとアジリティの賜物です。当グループの変革の旅は、技術とデータに立脚した組織関連および営業・マーケティングのイニシアチブの展開を通じ、益々加速しています。サステナビリティと企業の責任に関する2030年までのロードマップについても着実に進捗しています。2024年6月期も引き続き困難な環境が続きますが、ペルノ・リカールは必ずや中期目標を達成できるものと確信しています。」

※1継続事業からの営業利益

※2ユーロに対する米ドルの当期平均レート1.05に基づいています。

※3主要デジタルプログラム

本プレスリリースに記載した成長率のデータは、特に記述がない限り、すべて(恒常為替レートおよび継続的グループ組織を前提とした)有機的成長率を指しています。データは端数処理される場合があります。

2023年6月期決算の詳細は、当グループのホームページ(https://www.pernod-ricard.com/)でダウンロードできます。

財務諸表は監査済みです。法定監査役による報告書は、事業報告書の審査、および一括登録文書の提出に必要な手続きの完了後に発行されます。

非IFRS指標の定義およびIFRS指標との照合

ペルノ・リカールの経営プロセスは企画および報告のために選択した下記の非IFRS指標を基にしています。グループの経営陣は、これらの指標が財務諸表利用者に対して、グループの業績を把握するうえで貴重な追加情報を提供するものと考えます。これらの非IFRS指標は、見合いのIFRS指標およびIFRSで報告される移動を補完するものとお考え下さい。

有機的成長(Organic growth)

・有機的成長は為替レートの変動、買収・処分および適用会計基準の変更の影響を除外して計算されています。

・為替レートの影響は前年の為替レートで当年度の業績を換算することによって計算されています。

・当年度における企業買収については、買収後の業績を有機的な数値からは除外しています。前年度の買収については、決算上買収後の業績を前年度業績に含めていますが、当年度の有機的な数値上は、買収後1年以降の業績のみを含めています。

・事業、ブランド、ブランド販売権、代理店契約を前年度に処分または終了した場合、有機的な数値上は、当該事業等の業績を前年度から除外しています。当年度における処分または終了の場合、処分または終了の1年前の日以降の当該事業に関する業績を前年度から除外しています。

・トルコにおけるハイパーインフレーションの売上およびPROへの影響は、同国の価格/コスト増を最大年26%(3年間で100%増に相当)に抑えることにより、損益計算書上の有機的成長計算から除外しています。

・以上の方法により、両年度に共通し、ローカルの経営陣が最も直接的に影響を及ぼすことができる施策からの事業成績に焦点を合わせることができます。

継続事業からの営業利益

継続事業からの営業利益はその他の一過性の営業損益を除外した営業利益に相当します。

ペルノ・リカールについて

ペルノ・リカールは、伝統的な職人の技、最新鋭のブランド構築とグローバルな販売技術を兼ね備えた、スピリッツおよびワイン産業における世界の代表的リーダー企業です。プレミアムブランドからラグジュアリーブランドに亘る当グループの著名な商品群には、アブソルートウオッカ、リカール(パスティス)、バランタイン、シーバスリーガル、ローヤルサルート、ザ・グレンリベット(スコッチウイスキー)、ジェムソン(アイリッシュウイスキー)、マーテル(コニャック)、ハバナクラブ(ラム)、ビーフィーター(ジン)、マリブ(リキュール)、メゾン マム、ペリエ ジュエ(シャンパン)などがあります。当グループのミッションは、保有ブランドの長期的発展を確保することにあります。当該目標実現に向け、人と環境に最大限配慮しつつ、世界中の当グループ社員をコンヴィヴィアリテという明確な目標とインクルーシブな文化のアンバサダーと位置づけています。ペルノ・リカールの2023年度の連結売上高は121億3700万ユーロでした。

ペルノ・リカールはNYSEユーロネクストに上場しており(ティッカー:RI、ISINコード:FR0000120693)、CAC40指数およびユーロ・ストックス50指数のメンバーです。

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