高清涼感ガムの咀嚼が自動運転を模した環境下で眠気を抑制することを確認~川島隆太氏擁するNeU社との共同研究~

株式会社ロッテのプレスリリース

株式会社ロッテ(東京都新宿区、代表取締役社長執行役員:中島 英樹、以下ロッテ)は、この度、川島隆太氏擁する株式会社NeU(東京都千代田区、代表取締役 CEO:禰寝 義人)との共同研究により、「高清涼感ガムの咀嚼によって、自動運転を模した環境下で眠気が抑制される」ことを確認しました。本研究成果は「薬理と治療(2026年54巻3号)」に論文掲載されました。

■研究背景

近年、自動車の自動運転技術は急速な進化を遂げています。現在日本で主流の自動運転レベル2(部分運転自動化)や実用化が始まったレベル3(条件付運転自動化)は、一般的な手動運転下よりもドライバーの集中力が散漫となり、眠気を催しやすくなる懸念があります。これらのレベルでは、システムの限界に備え、ドライバーが覚醒状態を維持していることが不可欠です。そこで自動運転を模した試験環境において、高清涼感ガムの摂取が眠気を抑制する効果があるか検証する目的で試験を行いました。

■研究方法

【対象】20歳から60歳の健常な男女22名(オープンランダム化クロスオーバー比較試験)

【方法】レベル2~レベル3の自動運転を模した環境下で、運転の後半に25分間、高清涼感ガムを咀嚼し、主観眠気質問紙、自律神経指標等を評価

■研究結果

高清涼感ガム摂取条件では、運転による眠気質問紙KSSのスコア上昇が抑えられました。また自律神経指標においても、ガム摂取条件では咀嚼開始後に心拍数が上昇する一方で、副交感神経指標が維持されており、高清涼感ガムの咀嚼によって覚醒状態が保たれた可能性が示唆されました。

平均値±SE,、有意水準 *P<0.05 : 二元配置分散分析(単純主効果検定:運転前後比較)、 有意水準 †P<0.05 : 二元配置分散分析(単純主効果検定:摂取条件間比較)

■株式会社NeU 川島隆太氏のインタビュー

株式会社NeU取締役

東北大学加齢医学研究所教授。日常的活動の中でのヒトの認知・精神状態を読み取り、それを活かしてより良い生活を実現するための技術・方法論開発を推進。 「脳トレ」の先駆者として長年にわたり研究・産学にわたる啓発活動を主導している。

・川島先生には本研究の試験デザインおよび論文執筆の総監修を行っていただきました。先生は長年、複数の生理指標を用いて「ヒトの内部状態」を可視化する研究に取り組まれています。どのようなビジョンをお持ちなのでしょうか?

私の研究の核は、日常におけるヒトの認知や精神状態を可視化し、より良い生活を実現することにあります。脳機能計測のみならず、眼や自律神経、身体活動など多様な情報を組み合わせ、目に見えないヒトの内部状態を読み取ることに注力しています。私のビジョンは、これらの計測技術を実験室に留めず、学習やメンタルヘルス、社会の安全性向上といった日常の場へ還元し、社会実装していくことです。

・今回、ロッテと共同研究を行うことになった背景を教えてください。

 ロッテの研究に対するアプローチに、どのような印象を持たれましたか?

きっかけは、ロッテから「日常的な食品がヒトの覚醒状態にどう作用するか、科学的に検証したい」と相談を受けたことです。生理指標を用い、多角的にエビデンスを積み上げようとする研究アプローチは、私の掲げる「科学の社会実装」という方針とも合致する信頼性の高いものだと感じ、お引き受けしました。

・自動運転技術が普及すればドライバーの負担は減るはずです。

  そうした中でなぜ今、改めて「ドライバーの眠気抑制」が研究テーマとして重要なのでしょうか?

実は自動運転レベル2が中心となっている今こそ、眠気対策の重要性は増しています。今のレベルの自動運転ではまだ、ドライバーが起きてシステムを監視することを求められるからです。人間は「手動運転の時よりも単調で退屈だが、起きていなければいけない」という状況なわけです。この技術の過渡期特有の課題に対し、現実的なアプローチを考える必要があると思っています。

・自動運転が普及し、車が「移動するリビング」のようになる未来において、

 今回研究された「高清涼感ガム」はどのような役割を果たすとお考えですか?

もう少し近い未来にレベル3の自動運転が普及した場合でも、システムの不測の事態に備えて人間は起きていないといけない、と言われているんですね。今回の研究結果から、咀嚼と高清涼感を組み合わせることで、眠くなりやすい環境においても効果的に眠気を予防できるのではないかと感じています。安全を支える手軽な手段であると言えるのではないでしょうか。

・最後に、自動運転というテクノロジーを活用するにあたって、

 ドライバー自身はどう変わるべきでしょうか。

テクノロジーは道具にすぎません。システムにすべてを委ねるのではなく、身近でアナログな手段も活用しながら、自身のコンディションを自ら整える。こうした能動的な身体との付き合い方が一般的になってくるのではないかと予想しています。

■掲載論文

薬理と治療(2026年54巻3号、195-204)

タイトル:模擬自動運転環境下における高清涼感ガム摂取の眠気抑制効果に関する研究

     ―非盲検クロスオーバーランダム化比較試験―

著者:疋田 菜光、安藤 智教、井上 日菜子、浦部 達弘、山下 光輝、小路 将徳、吉田 慎治、熊井 健、川島 隆太

株式会社ロッテ

https://www.lotte.co.jp/

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