26年4月のカレー物価 1食364円 野菜高で3カ月ぶり上昇 コメ安の恩恵、肉・野菜高で薄く 夏場にかけて上昇続く可能性

「カレーライス物価指数(2026年基準改定)」調査―2026年4月

株式会社帝国データバンクのプレスリリース

株式会社帝国データバンクは、食卓への影響度を示す「カレーライス物価指数」を独自に試算した。

SUMMARY

2026年4月のカレーライス物価平均は1食364円(前年343円)となった。

前年に比べると値上げ幅は過去1年間で最小。ただ、前月(2026年3月:362円)からは2円上昇し、3カ月ぶりに前月を上回った。

2026年5月のカレーライス物価は1食あたり平均366円前後で推移する見通し。野菜や畜肉価格の上昇を背景に高止まりでの推移が予想される。

株式会社帝国データバンクは、食卓への影響度を示す「カレーライス物価指数」を独自に試算した。

[注1]カレーライス物価:カレーライスで使用する原材料や、調理にかかる水道光熱費などを独自に試算した指数。

ビーフカレー・ポークカレー・チキンカレー・シーフードカレー・野菜カレーの5メニュー平均値

各種価格データは「小売物価統計調査(総務省)」のうち各都市平均値(全国平均)を参照。調理シーンは「6食分(市販のカレールー1/2パック)をまとめて調理した」ものとした。

カレーライス物価指数:各月のカレーライス物価を基に、2020年平均=100とした価格推移

[注2]カレーライス物価は2026年1月に調査対象・容量を一部変更し、2015年1月分まで遡及改定を行っている


2026年4月のカレーライス物価:1食364円  野菜・肉価格の高騰が「コメ安」による値下げ効果を相殺

カレーライスを家庭で調理する際に必要な原材料や水道光熱費などの価格(全国平均)を基に算出し、食卓に与える物価高の影響を可視化した「カレーライス物価(平均、2026年基準改定)」は、2026年4月平均で1食あたり364円となった。前年(2025年4月:343円)からは+21円・6.1%の上昇となった。前年に比べると値上げ幅は過去1年間で最小となった。

ただ、前月(2026年3月:362円)からは2円上昇し、3カ月ぶりに前月を上回った。全国の物価の先行指標となる東京都区部の物価動向を基に予想した、前月調査時点の予想値(361円)を3円上回った。

前年同月からの推移では、全メニューで前年を上回った。ただ、メニューによって値上げ幅は異なり、最も値上げ率が高いメニューは「ポークカレー」(291円)で、前年から+22円・8.2%の上昇となった。1食あたり290円台となったのは2025年12月以降、5カ月連続。「チキンカレー」(224円)は、前年から+14円・6.7%上昇した。上昇率が1ケタ台となったのは、24年9月以来、1年7カ月ぶり。20%を超えた2025年12月のほか、30%を超える急ピッチな値上げが続いた2025年6~7月に比べると、急激な値上げ傾向は沈静化しつつある。全メニューのうち前年からの変動幅が最も小さいのは「野菜カレー」で、前年から+12円・4.7%の上昇にとどまった。

カレーライス物価を強く押し上げてきた「コメ」は、政府による「備蓄米」放出のほか、令和7年産米の流通で需給も徐々に落ちつき、カレーライス物価の上昇を大きく抑制した。他方で、ジャガイモやタマネギなど主要な野菜類では、徐々に入荷数が増加したことで急激な値上がりは落ち着いたものの、依然として高値が続いた。畜肉価格は値上がりが続き、豚肉は海外産の輸入量減少で、鶏肉は円安による生産コスト高や輸入価格の高騰、牛豚肉より比較的安価で消費が集中するなどの背景もあり、価格の高止まりが鮮明となった。総じて、具材高がコメ安による値下げ効果を相殺し、カレーライス物価全体は再び上昇へと転じた。

各メニューのカレーライス物価平均を基に、2020年平均を基準(100)とした独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、2026年4月の指数は140.5だった。


今後の見通し:2026年5月=366円予想 「令和のコメ騒動」影響低下も、夏以降に再び上昇の可能性

全国の物価の先行指標となる東京都区部の物価動向を基に予想した2026年5月のカレーライス物価は1食あたり平均366円前後で推移する見通しとなった。4月から2円上昇し、2カ月連続で前月を上回る。また、前年からの値上げ幅は17円(349円→366円)となり、「令和のコメ騒動」が本格化する以前の2024年6月以来、1年11カ月ぶりに値上げ幅10円台となった。20円を超える大幅な値上げが続いた2025年以降の「カレーショック」時に比べると、値上がり幅は大きく鈍化しているものの、3月を底として再び反転上昇へと転じている。

2025年に発生したコメの急激な価格高騰が収束し、前年を大幅に下回る水準が続いていることが、カレーライス物価をはじめ食卓の大きなコスト低下要因となる。他方で、カレーライスの主要具材となるタマネギなどは、前年の記録的な高温と干ばつによる「小玉化(生育不良)」の影響が残り、平年に比べて高値での推移が続く。また、畜肉価格では豚肉の高騰に加え、物価高の中で安価な食材として鶏肉の需要が高まり、農林水産省の調査では5月には鶏モモ肉の店頭小売価格が過去最高を更新した。今後も、暑さによる生育遅れなどから豚肉などの価格上昇が見込まれ、夏場にかけて肉・野菜類ともに大幅な値上がり局面に直面する可能性もあり、全体としては当面の間、値上がり基調が続くとみられる。

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