ヤマキ、モルディブの鰹節製造会社を子会社化同時にサプライチェーン一気通貫でMSC CoC認証取得

ヤマキ株式会社のプレスリリース

 ヤマキ株式会社(本社:愛媛県伊予市 代表取締役社長:城戸善浩 以下、当社)は、モルディブ共和国(以下、モルディブ)の鰹節製造会社であるYours Maldivian Addu Katsuobushi PVT.LTD(以下、YMAK社)の99.9%の株式を取得し子会社化しました。同時に、SDGs・持続性ある水産原料調達への貢献を目指し、鰹節製造のYMAK社を起点に、最終製品製造を行う当社愛媛事業所本社工場までサプライチェーン一気通貫でMSC CoC認証を取得しましたのでお知らせいたします。

1.当社によるYMAK社の子会社化
(1)YMAK社概要
  
・会社名 :Yours Maldivian Addu Katsuobushi PVT.LTD
    ・代表者 :Abdulla Arif  (Managing Director/社長)
      ・設立  :2013年
      ・所在地 :モルディブ共和国 アッドゥ市
    ・従業員数:約30人事業内容:鰹節等の製造
      ・事業内容:鰹節等の製造

(2)YMAK社製造鰹節の特徴
 モルディブは国家としてカツオ漁業を一本釣りのみに制限しており、更に漁場が近く、日帰りで漁獲・水揚げされます。このことからYMAK社は、日帰り一本釣りという極めて高鮮度なカツオを漁師より直接入手することができます。また赤道直下という理想的漁場であるため、おだしの雑味・酸味の元となる脂肪分が少なく、この点でも魚質に優れたカツオと言えます。
 この魚質に優れたカツオを、当社技術指導の工場・製法・品質管理によって丁寧に鰹節にすることで、高品質の鰹節を製造することができます。

(3)当社とYMAK社の従来の関係
 当社とYMAK社とは、YMAK社の会社設立・工場建設の検討段階からパートナー関係にあり、スキーム構築・工場設計・製造立ち上げの全てを両社共同で推進してまいりました。
 更に、当社はYMAK社製品に対する独占購買権を取得しており、YMAK社は当社専用鰹節工場の位置づけにあります。よって当社はYMAK社の運営に全面的に協力してまいりました。

(4)当社によるYMAK社子会社化の目的と概要
 
この度、当社は以下2点を目的に、YMAK社に対する子会社化投資を決断しました。
①当社がYMAK社の経営権を取得し同社工場をフル活用し、更に独自性・差別性の高い高付加価値鰹節の開発生産、安定供給を目指すこと
②後述の通りYMAK社を起点としてサプライチェーン一気通貫で、MSC CoC認証を取得し、SDGs・持続性ある水産原料調達への貢献を実現すること
 具体的にはモルディブ共和国政府の外資出資許可を取得し、YMAK社の新規発行普通株154,200株を引き受け、普通株議決権99.9%を取得しました。同時に、取締役の変更も行い当社より取締役の過半数を派遣し子会社化致しました。

YMAK社取締役構成
<出資前>                                
・Abdulla  Arif  (Managing Director)
・Mohamed  Salah
・Moosa  Asim                              
​・Abdul  Jaleel

<現状>
・Abdulla  Arif  (Managing Director)
・城戸 克郎 (ヤマキ(株)取締役専務執行役員)(※)
・岡 正治(ヤマキ(株)理事 原料部長)(※)
・小川 和義(ヤマキ(株)業務統括センター次長)(※)
(※:いずれも非常勤)

2.サプライチェーン一気通貫でのMSC認証体系整備
(1)YMAK社によるMSC CoC認証
 モルディブは国全体としてカツオ漁業を一本釣りに制限しており、YMAK社はこのカツオを背景に「鰹節の生産」においてMSC CoC認証を2018年8月に既に取得済です。

(2)当社によるMSC CoC認証とサプライチェーン一気通貫でのMSC認証体系の構築
    上記のMSC CoC認証をもつYMAK社製鰹節を前提に、この度当社は、愛媛事業所本社工場(製造品目:花かつお、カツオパック、だしの素、だしパック、おかか等)にてMSC CoC認証を取得しました。
 これにより、当社グループ内完結で、鰹節製造からそれを利用した製品製造までのサプライチェーン一気通貫でのMSC認証体系を構築しました。

(3)サプライチェーン一気通貫でのMSC認証体系構築の目的
 当社は『鰹節屋・だし屋、ヤマキ』として、日本が世界に誇る「鰹節・だし文化」を世界の国々に広げたい、「鰹節・だし」の美味しさと健康を世界中の人に届けたい、という思いで事業に取り組んでいます。その中で、当社として取り組むべきCSVを「体の健康」「地球の健康」「心の健康」の3つと定め、事業活動を通じてこれら社会課題の解決に貢献することを目指しています。特に「地球の健康」への貢献については、持続可能な水産原料調達への貢献を重要テーマと捉えております。今回のサプライチェーン一気通貫でのMSC認証体系整備はこのテーマへの取り組みの一つと位置付け、他の取り組みと合わせ持続可能な水産原料調達への貢献に、当社は継続して取り組んでまいります。

■MSC認証・MSC CoC認証とは
 MSCとはMarine Stewardship Council(海洋管理協議会)の略であり、持続可能な漁業を推進することを目的に、1997年に設立された国際的NPOです。MSCによるMSC認証は海のエコラベルとも呼ばれ、MSC漁業認証とMSC CoC(Chain of Custody)認証の2種類があります。MSC漁業認証は、持続可能で適切に管理されている漁業であることを認証し、MSC CoC認証は、MSC漁業認証を得た水産物が使用され、認証されていない水産物が混入しないように流通・加工されていることを認証するものです。

■会社概要
社名   :ヤマキ株式会社
本社所在地:愛媛県伊予市米湊1698-6
資本金  :1億円
設立   :大正6年(1917年)4月
代表者  :代表取締役社長 城戸 善浩
事業内容 :削り節、風味調味料、液体調味料製品の製造・販売
売上高  :460億円(2019年3月期)
社員数  :699名(2019年4月現在)

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