くるみが、コレステロール、中性脂肪、血圧、体重に影響  ハーバード大学の研究者が25年間のエビデンスを検証

カリフォルニア くるみ協会のプレスリリース

ハーバード大学が最新のシステマティックレビューにより、コレステロール、中性脂肪、血圧、体重をはじめとする心臓血管系のリスク因子に対するくるみ摂取の有効性について、25年分のエビデンスを検証しました(※1)。その結果、くるみを豊富に取り入れた食生活は、対照食に比べて、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、中性脂肪、アポリポタンパク質Bを大きく低減させる可能性があることがわかりました。

ハートヘルスウォルナッツ

2009年に公表された最初のメタ分析では、365名の個人を対象とした13件の臨床試験のレビューを実施しています(※2)。研究者は、その後発表された臨床試験を評価し、最新のレビューを発表しました。

前回の3倍にあたる1,059名の臨床試験参加者(22歳~75歳)を対象とした26件の無作為化比較試験が検証されました。対象者には、健康な人ばかりでなく、高コレステロール、2型糖尿病、メタボリックシンドローム、過体重または肥満など、さまざまな症状を持つ人が含まれています。くるみを豊富に含んだ食事(重量で1日のカロリー摂取量の5~24パーセント、1日あたり14g~109.2g)と、対照食(低脂肪食、地中海食、アメリカや日本の伝統的食事など)が比較されました。対照食と比較すると、くるみを補った食事では、総コレステロール値が3.25%減、LDLコレステロールが3.73%減、中性脂肪が5.52%減、アポリポタンパク質B(LDLコレステロール中に発見される一次プロテイン)が4.19%減となり、著しい低減効果が見られました。さらに、食習慣にくるみを取り入れても、体重や血圧には一切マイナスの影響がなかったとのことです。

くるみについては、ガン、腸の健康、糖尿病、認知機能、男性のリプロダクティブヘルスなど、さまざまな健康面での利点の可能性について研究が進められていますが、中でも心臓血管系への有効性におけるエビデンスは最も確固たるものです。米国心臓協会および米国食品医薬品局は、くるみは心臓に良い食品として認証しており(※3)、健康に効果をもたらす数多くの特性があると考えられています。くるみは、摂取が推奨されている多価不飽和脂肪を豊富に含み(28g当たり13g)、その中には、必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸(アルファリノレン酸)も豊富に含まれています(28g当たり2.5グラム)。また、ポリフェノール(1グラム当たり69.3±16.5マイクロモル、カテキン相当)やγ(ガンマ)トコフェロール(28g当たり5.91ミリグラム)など、さまざまな抗酸化物質(28g当たり3.721ミリモル)も、くるみから摂取することができます(※4)。

全ての科学的研究に共通することですが、この研究には考慮すべき限界があります。このレビューで取り上げた臨床試験のサンプルサイズは比較的小さく、有意な効果があると判断するには十分でないかもしれません。またいくつかのケースでは、臨床試験におけるくるみの摂取量が比較的多く、研究を目的としない状況下では、同じ摂取量を維持することが難しい可能性があります。しかしながら、少量(1日28g未満のくるみを摂取)するだけでも、総コレステロールとLDLコレステロールについては大いに効果があると研究者は考えています。

本研究はカリフォルニアくるみ協会(CWC)の支援を受けています。CWCはくるみに関する健康関連研究を25年以上にわたって積極的に支援しています。CWCはさまざまなプロジェクトに資金やくるみそのものを提供していますが、実際の研究においては、実験の計画、結果の解析、論文執筆など、研究者が独自の立場で実施しています。

研究発表ページはこちら: https://www.californiakurumi.jp/paper/20180718

【カリフォルニアくるみ協会について】

カリフォルニア くるみ協会 California Walnut Commission(CWC)は、カリフォルニア州のくるみ生産者と加工・販売業者を代表する機関で、カリフォルニア州農務局の管轄のもとに各種調査・研究、輸出相手国での啓蒙活動を行う非営利団体です。対日活動は1986年の殻付きくるみの輸入解禁と同時に設立され、その主な役割は日本におけるカリフォルニア産くるみの需要拡大を目的とする宣伝、PR、販売促進、調査などを企画実施することにあります。海外では日本のほか、ドイツ、スペイン、中国、韓国、インド、トルコ、イギリス、EUに代表事務所を置き、良質なカリフォルニア産くるみを広めるためのさまざまなマーケティング活動が行われています。

カリフォルニアくるみ協会のホームページでは毎日の食生活にくるみを手軽に取り入れていただける健康的なレシピをはじめ、栄養と健康の情報を紹介しています。

https://www.californiakurumi.jp/

https://www.atpress.ne.jp/releases/161390/img_161390_2.png

梅とくるみのバジル風味そうめん

https://www.californiakurumi.jp/recipe/403

https://www.atpress.ne.jp/releases/161390/img_161390_3.png

アボカド納豆くるみボウル

https://www.californiakurumi.jp/recipe/450

参考文献:

※1 Guasch-Ferre M, Li J, Hu FB, et al. Effects of walnut consumption on blood lipids and other cardiovascular risk factors: an updated meta-analysis and systematic review of controlled trials [published online ahead of print June 21, 2018]. Am J Clin Nutr. doi: 10.1093/ajcn/nqy091

※2 Banel HK, Hu FB. Effects of walnut consumption on blood lipids and other cardiovascular risk factors: a meta-analysis and systematic review. Am J Clin Nutr. 2009;90(1):56-63.

※3 Supportive but not conclusive research shows that eating 1.5 ounces of walnuts per day, as part of a low saturated fat and low cholesterol diet, and not resulting in increased caloric intake may reduce the risk of coronary heart disease. One ounce of walnuts provides 18g of total fat, 2.5g of monounsaturated fat, 13g of polyunsaturated fat, including 2.5g of alpha-linolenic acid, the plant-based omega-3.

※4 Halvorsen BL, Carlsen MH, Phillips KM, et al. Content of redox-active compounds (ie, antioxidants) in foods consumed in the United States. Am J Clin Nutr. 2006;84:95-135.

カリフォルニアくるみに関する健康情報、レシピ、または産業界に関する情報は

http://www.californiakurumi.jp/ (日本語)

Follow Twitter Facebook Feedly
SHARE
このページのURLとタイトルをコピー
お使いの端末ではこの機能に対応していません。
下のテキストボックスからコピーしてください。