トーヨーカラー、包装材向け新規紫外線吸収剤を開発

東洋インキSCホールディングスのプレスリリース

トーヨーカラー株式会社(代表取締役社長 岡市 秀樹、東京都中央区)は、食品・医薬品包装に適した低溶出・高透明の新規紫外線吸収剤を開発しました。

食品・医薬品の容器・包装材料には、内容物保護およびライフタイム延長のための紫外線カット機能と、内容物を確認するための高い透明性が求められます。
しかし、従来の紫外線吸収剤をポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン)製の容器・包装材料に使用した場合、紫外線吸収剤が微量ながらも樹脂から溶け出し内容物に混入する懸念があるため、食品・医薬品では使用できない用途も数多くありました。一部には溶出性を低減した紫外線吸収剤もありますが、透明性が低く内容物が確認しづらくなり、溶出性と透明性はトレードオフの関係にありました。
 
 このたび、トーヨーカラーが開発した新規紫外線吸収剤は、長年培った合成技術により独自の構造を有し、十分な紫外線吸収性能に加え、溶出性の低減と透明性が両立可能な新しい素材です。また、内容物に応じて紫外線の吸収域を一定範囲で任意に制御することも可能です。
内容物への溶出を防ぐため、多層フィルムの中間層や外装に遮光層を設けることが一般的ですが、トーヨーカラーの紫外線吸収剤を用いることでフィルムの構成を簡素化できるほか、紫外線に弱く配合することが難しかった成分を内容物中に加えることができるようになるなど配合設計の自由度が向上します。商品をより魅力的に伝えることができる食品パッケージや、容量の確認が容易な医療者・患者双方にとって安心安全な包装材料の実現に寄与します。
本紫外線吸収剤をお客様での加工が容易なプラスチック用着色剤「Lioplax®シリーズ」(マスターバッチ、コンパウンド等)の形でご提供し、2021年の量産化に向けてマーケティング活動を進めてまいります。また、今後、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリ塩化ビニル(PVC)などへの適用も並行して検討してまいります。
 

トーヨーカラーは、要素技術である合成技術・分散技術を活かし、「機能材で社会課題の解決」を提案し続けることで、お客様の製品訴求力向上に寄与し、また新しい生活文化の創造に向けて貢献していきます。
 

  • TOYOCOLOR、TOYOCOLORロゴ、およびLioplaxは、東洋インキSCホールディングス株式会社の商標もしくは登録商標です。

以上

 

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