令和3年春の褒章「紫綬褒章」をキリンビバレッジ㈱商品開発研究所 副所長塩野貴史がキリン史上初受章

キリンホールディングス株式会社のプレスリリース

キリンビバレッジ株式会社(社長 堀口英樹)の商品開発研究所(所長 决得麻佐子)の副所長である塩野貴史は、「天然吸着剤による茶飲料からのカフェイン除去技術の開発」における発明改良の功績を認められ、内閣府より2021年4月28日(水)に発令された令和3年春の褒章において、キリン史上初※1となる紫綬褒章を受章しました。
※1 キリングループの現役社員として史上初

本開発はキリングループの独自技術である「カフェインクリア製法」(特許取得済)にも活用されており、世界初※2となるカフェインゼロ※3の緑茶飲料の実現につながりました。国民のカフェイン過剰摂取抑制と妊産婦や子供、就寝前の飲用などの社会的ニーズの充足に貢献したことが評価され、このたびの受章に至りました。
※2ペットボトル緑茶史上初(100ml当たりカフェイン含有量0.001g未満のPET容器詰め緑茶飲料、2014年2月SVPジャパン調べ)
※3 0.001g(100mlあたり)未満を0gと表記
 

●業績概要
茶における従来のカフェイン除去技術は、茶葉からカフェインを溶出させる方法が一般的でしたが、カフェインと共に茶の良い香りや味わいも失われるため、「カフェイン除去」と「おいしさ」を両立する技術が求められていました。
本開発では、茶葉からではなく、茶抽出液からカフェインを吸着除去する技術に着目し、カフェインを選択的に吸着する天然吸着剤を見出し、「カフェイン除去」と「おいしさ」という2つの価値を両立する「カフェインクリア製法」の開発につながりました。
「カフェインクリア製法」は「キリン 生茶デカフェ」などの商品に活用されており、日常生活で広く飲まれている茶飲料の新たな選択肢を増やすことに寄与し、妊産婦やお子様による飲用、就寝前の飲用といった多様なニーズに応えることが可能になりました。今回の受章では、健康に関する社会課題の解決に向け、国民のカフェイン過剰摂取抑制に貢献したことも評価されています。

紫綬褒章は、科学技術分野における発明・発見や、学術およびスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた個人に授与されます。なお本開発は、2015年に「安藤百福賞優秀賞」、2018年に「飯島藤十郎食品技術賞」、「文部科学大臣表彰 科学技術賞」も受賞しています。
 

●受賞者のコメント
キリンビバレッジ株式会社 商品開発研究所 副所長 塩野貴史

この度は、紫綬褒章という栄誉ある褒章をいただき、大変光栄に思います。受章の対象となった研究成果は、キリンビバレッジ株式会社ならびにキリンホールディングス株式会社において、ご指導・ご支援いただいた諸先輩の皆様、共に研究開発活動に従事した同僚の皆様のご協力によって得られたものであり、心より感謝いたします。今後も茶に限らず、嗜好飲料を世界中の人々が体質や飲用シーンを問わずに安心して楽しめる日常が広がることを願っています。
<略歴>
2003年キリンビール株式会社に入社。2008年よりキリンビバレッジ株式会社開発研究所(現:キリンビバレッジ株式会社商品開発研究所)、2013年よりキリン株式会社R&D本部飲料技術研究所(現:キリンホールディングス株式会社R&D本部飲料未来研究所)でカフェイン除去技術の開発・実用化に取り組む。2021年4月よりキリンビバレッジ株式会社商品開発研究所副所長に着任。

キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。

 

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